【Info】12/22(土)23(日)、渋谷アップリンクにて『サイド・バイ・サイド』公開記念イベント開催!


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今、映画業界全体で急速に進むデジタル革命を
大ヒット作を製作する巨匠たちが語るドキュメンタリー

キアヌ・リーブス製作によるデジタルシネマの未来

 

町の人々や映画館主が声を上げ、各地で募金によるデジタル上映機材導入への取り組みがスタートしている。現在映画のデジタル化が全世界的に急ピッチで進み、これを契機に閉館を決断する劇場が後を絶たない。2012年には55スクリーンが閉館(12年8月時点)、13年もその動きは止まらない。

そういった状況下での、映画館主たちの挑戦である。そしてその先にあるのは、「地域の観客が求める映画館とは何か」という課題である。社会と消費者の関係性が変化している現在、映画館の価値も、大きく変わろうとしているのだ。
23日夜のシンポジウムでは、岩手県宮古市のみやこシネマリーンを事例として取上げ、映画監督、配給、またジャーナリストの視点から、観客と映画館、消費者とメディアとの新しい関係性、またソーシャルメディアの活用について考察する。

|スケジュール

12/22(土)
12:30~上映後 トークゲスト:大林宣彦(映画監督)
8mmフィルム、16mmフィルムの個人映画から映画の世界に入り、コマーシャルフィルム、劇映画と長いあいだフィルムを扱いながら、最新作『この空の花-長岡花火物語』をデジタルで製作したその意図をお聞きします。

18:30~上映後 トークゲスト:犬童一心(映画監督)
現在、大ヒット中の『のぼうの城』。犬童監督と、『ローレライ』『日本沈没』など迫力ある CG・VFX には定評のある樋口真嗣監督が異例の“ダブル監督”で挑む話題作。デジタル先進技術を駆使して“今だからこそ出来る時代劇”の製作現場についてお伺いします。

12/23(日)
12:30~上映後 トークゲスト:本広克行(映画監督)
まさに本作がテーマとしている「フィルム育ちのデジタル派」を公言する本広監督。なぜデジタル派なのか、また、どのように現場にデジタル技術を取り入れているのかお伺いします。

18:30~上映後 シンポジウム『激論! 観客と映画館の新しいエンゲージメントを求めて』
 ゲスト:入江悠(映画監督)まつもとあつし(ジャーナリスト・プロデューサー)櫛桁一則(シネマリーン/みやこ映画生活協同組合 支配人) 
 ※インターネット中継あり

|登壇者プロフィール

大林宣彦
1938年広島県尾道生まれ。3歳の時に自宅の納戸で出合った活動写真機で、個人映画の制作を始める。上京後、16mmフィルムによる自主制作映画『EMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』が、画廊・ホール・大学を中心に上映されジャーナリズムで高い評価を得る。この頃からテレビコマーシャルの草創期に本格的に関わり始め、その数は2000本を超える。1977年『HOUSE/ハウス』で商業映画にも進出。故郷で撮影された『転校生』(’82)『時をかける少女』(’83)『さびしんぼう』(’85)は”尾道三部作”と称され親しまれている。2011年3月11日を受けた最新作『この空の花-長岡花火物語』は2012年全国順次公開中。2004年春の紫綬褒章受章、2009年旭日小授賞受賞。

犬童一心
高校時代より自主映画の監督・製作をスタートし、大学卒業後はCM演出家としてTV-CMの企画・演出を手掛け、数々の広告賞を受賞。その後、長編映画デビュー作となる『二人が喋ってる。』(95)が、映画監督協会新人賞を受賞。1998年に市川準監督の『大阪物語』の脚本執筆を手がけ、本格的に映画界へ進出。1999年に『金髪の草原』で監督デビュー。2003年には、『ジョゼと虎と魚たち』にて第54回芸術選奨文部科学大臣新人賞。「メゾン・ド・ヒミコ」で第56回文部科学大臣賞を受賞。以後、『タッチ』(05)、『黄色い涙』(07)、『グーグーだって猫である』(08)等、話題作を発表し、『眉山 びざん』(07)で第31回日本アカデミー賞優秀作品賞・監督賞を、『ゼロの焦点』(09)で第33回日本アカデミー賞優秀作品賞・監督賞・脚本賞を受賞している。最新作『のぼうの城』が公開中。

本広克行
1965年7月13日生まれ。香川県丸亀市出身。ROBOT所属。1996年、「7月7日、晴れ」で劇場映画監督デビュー。その後も数々の映画を手掛け、2003年に公開された「踊る大捜査線 THE MOVIE2」では、日本映画(実写)興行収入記録歴代1位の座を獲得。その後も「交渉人 真下正義」(05)、「UDON」(06)、「少林少女」(08)等、数々の作品を手掛ける。その活動範囲は映画に留まらず、2007年より、自身の演劇プロジェクト“FABRICA”を立ち上げ、現在までの3公演全ての演出を務める。また、「サマータイムマシン・ブルース」(05)、「曲がれ!スプーン」(09)と、劇団ヨーロッパ企画の舞台を映画化。2010年は、「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」の監督を務めた。更に、平田オリザ原作、岩井秀人脚本による舞台「演劇入門」に演出として参加。2011年には、5月に発売されたAKB48のシングル「Everyday、カチューシャ」のミュージックビデオを手掛けた。2012年は、監督を務める「踊る大捜査線」シリーズ最新作「踊る大捜査線 THE FINAL新たなる希望」公開された。

入江悠
1979年神奈川県生まれ・埼玉県育ち。『SR サイタマノラッパー』(09)がゆうばり国際ファンタスティック映画祭のオフシアター部門グランプリを受賞し、単館系の公開ながら記録的なヒットを記録した。2011年には、人気バンドをモチーフに青春群像劇を描いた『劇場版 神聖かまってちゃん ロ ックンロールは鳴り止まないっ』(11)が公開、またSRリーズ3作目『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012)では野外フェスシーンに延べ2000人のエキストラを集め、インディペンデント映画として破格の撮影規模が話題となる。www.norainu-film.net

まつもとあつし
ASCII.jpにて「メディア維新を行く」、ダ・ヴィンチ電子部にて「電子書籍最前線」連載中。著書に『スマート読書入門』(技術評論社)、『スマートデバイスが生む商機』(インプレスジャパン)、『生き残るメディア死ぬメディア』『ソーシャルゲームのすごい仕組み』(いずれもアスキー新書)、『コンテンツビジネス・デジタルシフトー映像の新しい消費形態』(NTT出版)など。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究を進めている。DCM(デジタルコンテンツマネジメント)修士。

櫛桁一則
1972年7月29日岩手県久慈市生まれ。1997年岩手県宮古市に設立されたみやこ映画生協が運営する映画館シネマリーンの支配人。シネマリーンは岩手県沿岸部唯一の映画館であり、市民活動によって生まれ組合員がお金を出し合い、利用し、運営する日本で唯一の「映画の生活協同組合」である。震災以降は岩手県沿岸部の被災地で巡回上映会をこれまで130回以上行い4500人を超える人たちに映画を届けている。http://cinemarine.blog45.fc2.com/

浅井隆(UPLINK代表) 
寺山修司の天井桟敷舞台監督を経て、87年、有限会社アップリンクを設立。 映画の製作・配給・興行を行なう。映画上映やイベントができる「UPLINK FACTORY」、「UPLINK X」や、ギャラリー「UPLINK Gallery」、の他、多国籍レストラン「TABELA」、カルチャー・ポータルSNSサイト「web DICE」を運営。2012年にはDCPサーバーを導入した「Uplink Room」、映画関連グッズを販売する「Uplink Market」をオープンするなど、ジャンル、メディアを超えた情報発信を続けている。

|作品情報

『サイド・バイ・サイド:フィルムからデジタルシネマへ』(2012年/アメリカ/99分/英語)
およそ100年間の映画史において、唯一の記録フォーマットはフィルムだった。だが、過去20年間のデジタルシネマの台頭により、今やフィルムは消えつつある。本作は、デジタルとアナログが並存する現在を概観しながら、映画におけるデジタル革命を検証していく。

長年、俳優として表舞台に立つ一方、スクリーンの裏側でプロセスの変遷を見てきたキアヌ・リーブスが、自らホスト役となり、巨匠監督と映画関係者へのインタビューを通じて、映画史の過渡期である今を切り取る。マーティン・スコセッシ、ジョージ・ルーカス、ジェームズ・キャメロン、デヴィッド・フィンチャー、デヴィッド・リンチ、クリストファー・ノーラン、スティーヴン・ソダーバーグほか当代きってのハリウッドの大物監督たちと、撮影監督、編集技師、カラーリスト、特殊効果技師をはじめとする映画制作者たちの貴重な証言から、映画制作の未来を探るドキュメンタリー。

★12/22(土)より、渋谷アップリンク、新宿シネマカリテ、横浜ジャック&ベティ、他全国順次公開。

公式サイト  http://www.uplink.co.jp/sidebyside/
予告編  http://www.youtube.com/watch?v=kD17zPSXa14
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★渡邉大輔さんによる特別寄稿「映画のデジタル化について――『サイド・バイ・サイド』から考える」はこちら