【連載】つげ義春「ガロ」時代 第5回 text 正津勉

第五章 ほんやら洞のべんさん  この世のはてへの道ゆき   本章は、「この世のはてへの道ゆき」、と副題する。ここからはいわゆる、旅物に属する作品、それをみてゆきたい。       65年秋、おもえば房総大多喜は

【News】速報!東京ドキュメンタリー映画祭 in OSAKA シアターセブンにて開催決定!

(写真は2018年準グランプリ作品『破天荒ボクサー』) neoneo編集室が主催する「東京ドキュメンタリー映画祭」が大阪上陸! この夏、大阪シアターセブンにてセレクション上映&新たな観客賞も! テレビ、映画、ネット動画の

【連載】つげ義春 「ガロ」時代 第3回 text 正津勉

第三章 李さん一家 地べたを這いずり  「チーコ」 * 第一章「沼」、第二章「紅い花」。これらの二章に「ある秋の旅から」と副題している。そうして房総の旅籠での短い滞在それが、突如、つげ漫画の開花を招いた様相を跡付けてきた

【Review】ジョゼフ・ロージー『恋』の独創的な構成について text 井澤佑斗

 窓ガラスに水滴が映っている。途端に、不協和音から始まるピアノの独奏が開始される。その窓ガラスにオーバーラップして『恋』のタイトル――原題『The Go-Between』――が映し出される。 その不吉なテーマ曲ひとつだけ

【Review】狂言回しのたらい回し――『The Death of Mr.Lazarescu /ラザレスク氏の死』 text 野本裕太

わが身になにかあったらどうなってしまうのだろう。 わが身になにかあったらというのも実に漠然とした口吻だがまさにそのことが不安というものの性質を反映した表現なのではなかろうか。ひとはなにもかもを如何様にも案ずることができる

【column】現代日本最高の詩人吉増剛造がNYへ 米国前衛映画界の父・詩人の故ジョナス・メカスを悼む 映画『眩暈(めまい) Vertigo』について text 井上春生

2018年2月、ある仕事で訪れていたドイツから羽田に帰国し、そのまま成田に移動してニューヨークに向かった。詩人の吉増剛造さんを1年かけて撮った前作「幻を見るひと」がニューヨークシティインディペンデント国際映画祭に招待され

【Review】『ダンシングホームレス』「世間の目」を越えた先の光景 text 柴垣萌子

『ダンシングホームレス』の主だった被写体となる「新人Hソケリッサ!」は、ホームレス、そしてホームレス経験者だけで構成されたダンスグループだ。彼らは新宿を拠点に日々練習やワークショップを行い、様々な場所で公演も行なっている

作品募集締切迫る!6月20日まで 東京ドキュメンタリー映画祭2020

今年も開催! 東京ドキュメンタリー映画祭2020 作品募集を開始します! 募集期間  2020年2月20日〜6月20日 メールと動画URLで簡単に応募! 2020年度の冬、入選作40本前後を都内の劇場で一挙に上映します!

【Review】翻訳家のからだを通じて“ハルキ・ムラカミ”を旅するロードムービー『ドリーミング村上春樹』 text 大内啓輔

『ドリーミング村上春樹』(原題はDREAMING MURAKAMI)と日本語で名付けられたこの映画には、村上春樹その人は登場しない。私たちは、デンマークで流通する村上春樹の小説のほとんどの翻訳を手がけているという、ひとり

【新刊】ドキュメンタリーマガジン neoneo12号 総特集「沖縄のドキュメンタリー」

9月中旬発売! ドキュメンタリーマガジン「neoneo」#12 総特集 「沖縄のドキュメンタリー」 お待たせいたしました! 1年ぶりのドキュメンタリーマガジン「neoneo」12号は、「沖縄とドキュメンタリー」の総特集で

【Review】人権問題としての“慰安婦問題”がここにある『太陽がほしい』text 柴垣萌子

  中国奥地の山西省、盂県にある石造りの小さな部屋。かつて、侵略戦争をしていた日本兵が、トーチカと呼ばれる防御陣地を村の山頂に築き、ふもとの民家で中国人女性を監禁。強姦を行った。 部屋の中は、ゴツゴツとした石が

【Review】光は誰の心にもいる――岡倉光輝監督『アマノジャク・思春期』text 柴垣萌子

  突然ですが、わたしには3歳の時の、鮮烈に自分の中に残っている記憶があります。 それは、保育園の教室でどうしても苦手な食べ物が出てきてしまった時のことです。 私は〈先生〉と呼ばれていた大人に対して、苦手な食べ

【Review】ウィーンの黄金時代を彩った二人の画家の軌跡を追うーー『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』text 舘由花子

  © Belvedere, Wien 日本で『クリムト展 ウィーンと日本 1900』が始まったのは今年の4月。上野の東京都美術館に集められたグスタフ・クリムト(1862−1918)の代表作、『女の三世代』や『

【Review】その図書館は、まるでユートピアーー『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 text 舘由花子

『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』の監督、フレデリック・ワイズマンはディレクターズ・ノートでこう語った。「ニューヨーク公共図書館は最も民主的な施設です。すべての人が歓迎されるこの場所では、あらゆる人種、民族、社

【Review】日本国憲法、御年72歳! 平成最後の4月にその意義を問うーー『誰がために憲法はある』text 宮﨑千尋

  『誰がために憲法はある』は大きく分けて、二つの事柄から成り立つドキュメンタリー映画だ。一つは、改正がいよいよ実現化するのではないかと囁かれる日本国憲法を「憲法くん」と擬人化し私達に訴えかける、女優・渡辺美佐

【Report】「山形ドキュメンタリー道場2018」に参加して text 田中健太  

自作について語る筆者 山形ドキュメンタリー道場2018に参加した時間を振り返ると本当に多くの言葉が浮かんできます。映画への関わり方と生き方、映画の価値、作品化することの意味、そしてその多様性、多くのことが頭の中をぐるぐる

【Review】一万の砲弾、一万の建築ーー『セメントの記憶』 text 萩野亮

「中東のパリ」と呼ばれた街のいま 一万の砲弾が降り注いだ街で、僕はジョルジュを待っていたーー(*1)。 ラウィ・ハージの小説『デニーロ・ゲーム』は、このような書き出しで始まる。30カ国以上で翻訳されたこの物語は、永遠に続

【Interview】「個の関係」から生まれる物語――『盆唄』中江裕司監督インタビュー text 若林良

東日本大震災から4年が経過した2015年、福島県双葉町の人々は散り散りに避難先での生活を送り、先祖代々守り続けてきた伝統「盆唄」存続の危機に心を痛めていた。 そんな中、100年以上前に福島からハワイに移住した人々が伝えた

【Review】愛を求め続けた思考の軌跡ーー『クマ・エロヒーム』text 加賀谷健

 主よ、わたしは、どこからここに—————この死んでいる生と言うべきか、それとも生きている死と言うべきか—————来たかをしらない。          —聖アウグスティヌス『告白』—    人はふとした瞬間に不

【Review】宝物が生まれる瞬間ーー『旅するダンボール』 text 福井さら

   様々な年代の人々が、それぞれの「宝物」についてはにかみながら説明している。そんな冒頭からこの「旅するダンボール」は始まってゆく。彼らは各々、なぜそれが宝物なのかを聞かせてくれるのだが、ものが宝物になるには、その人に

【連載】ドキュメンタリストの眼 vol.21 ブリランテ・メンドーサ監督(TIFFコンペ審査委員長)インタビュー text 金子遊

2005年の長編映画デビュー以来、『フォスター・チャイルド』(07)や『サービス』(08)や『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』(09)といった、いわゆる「スラムもの」のリアリティあふれる作品群で国際的な評価を高めて

【連載】ドキュメンタリストの眼⑳ ジョージア(グルジア)映画祭 はらだたけひでインタビュー text 金子遊

10/13(土)から東京・神保町にある岩波ホールで「ジョージア(グルジア)映画祭」が2週間の日程で開催される。劇場未公開作品ばかりを20本近く集めた本格的な映画祭である。1年以上前から映画祭を準備し、ジョージアの監督たち