【News】「ドキュメンタリー叢書」新刊『ダルデンヌ兄弟 社会をまなざす映画作家』刊行!

neoneo編集室が刊行する「ドキュメンタリー叢書」の第三弾、『ダルデンヌ兄弟 社会をまなざす映画作家』が4月5日より書店発売開始となります。

※『トリとロキタ』上映館のヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネクイントでは4月1日より先行発売を開始しました!

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<内容と目次>
 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ。ベルギーのみならず世界の映画界を代表する兄弟監督として知られ、二度のカンヌ国際映画祭での最高賞受賞(『ロゼッタ』『ある子供』)をはじめ、数々の国際的な栄誉に輝いている。
 そんな彼らの出自は、もともとはドキュメンタリーにあった。1970年代半ばからブリュッセルを拠点に、労働者の団地における都市計画の問題、レジスタンス活動、ゼネスト、ポーランド移民といったドキュメンタリー映画を撮りつづける。やがて劇映画に進出したのちも、現実を厳粛に見つめ、利潤を追求する社会が生み出したさまざまな矛盾への問題提起を『少年と自転車』『サンドラの週末』『その手に触れるまで』といった作品の発表を通して続けてきた。本書は新作『トリとロキタ』を発表し、今後のさらなる飛躍も予感させるダルデンヌ兄弟の、日本初となる論集である。

ダルデンヌ兄弟の言葉 原田麻衣

《インタビュー》
ダルデンヌ兄弟 最新作『トリとロキタ』インタビュー
誰からも壊されることのない「友情」を軸に 魚住桜子

《論考》
金子遊 ムーズ川の製鉄所のけむり 初期ドキュメンタリー+『あなたを想う』
渋谷哲也 ダルデンヌ兄弟の異色作にして原点 『ファルシュ』
吉田悠樹彦 「ダルデンヌ・スタイル」以前の初期作品
中根若恵 境界上の子どもたち 『イゴールの約束』+『ロゼッタ』
山下研 異化と再馴致 『息子のまなざし』
荻野洋一 肩越しに 『ある子供』
菊井崇史 「沈黙」に芽生える「愛」 『ロルナの祈り』
冨塚亮平 「わからなさ」の承認 『少年と自転車』
原田麻衣 その背中を見送るために 『サンドラの週末』
若林良 身体が語りだすとき 『午後8時の訪問者』
大久保清朗 裸の眼差し 『その手に触れるまで』
大内啓輔 愛は不時着する ダルデンヌ作品における身体の落下

《エッセイ》
住本尚子 わたしたちの涙の自立
藤元明緒 綿密さから生まれる偶然 ダルデンヌ兄弟からの影響について
月永理絵 私が『午後8時の訪問者』を大好きな理由
川和田恵真 あの子に必要なあなた 『トリとロキタ』を観て

ジャン゠ピエール&リュック・ダルデンヌ フィルモグラフィー 井河澤智子

四六判 208ページ
ISBN 978‐4-906960-14-9 C0074
本体2300円(税込2530円)