【自作を語る】島々の音楽を繋ぐ奇跡のアンサンブル!『大海原のソングライン』の制作バッググラウンドストーリー text ティム・コール

このプロジェクトは最初から音楽、映画、コンサートの3つがクロスオーバーすることを念頭に置いて企画しました。音楽を録音しながら映画を撮り、また映画からコンサートへと繋がります。文字の読み書きが始まる前のオーストラリアの先住

【Review】なぜこれほどまでに性は人を傷つけるのだろう〜アディナ・ピンティリエ監督『タッチ・ミー・ノット ~ローラと秘密のカウンセリング~』text 長谷部友子

「なぜこれほどまでに性は人を傷つけるのだろう?」 それは私の長年の疑問であり解けない謎の一つだった。性が孕む何がそれほどまでに人を傷つけるのか、私にはどうしても理解ができず、その疑問を解くための端緒となるような作品だった

【連載】ドキュメンタリストの眼 vol.25 大森康宏(映像人類学者)インタビュー text 金子遊

 大森康宏さんは日本を代表する映像人類学者である。若かりし頃にフランスへ留学し、ジャン・ルーシュから直接、映像制作の方法を習ったことは有名である。その後、フランスのロマである「マヌーシュ」に関するドキュメンタリー映画を完

【Review】『ハニーランド 永遠の谷』サスティナブルとそうでないもの 異なる信念が交差する text 宮﨑千尋

『ハニーランド 永遠の谷』はバルカン半島の奥深く山岳地帯の孤立したエリアでの3年、そして400時間以上にも及ぶ撮影映像から抽出された、一人の女性の信念の物語である。と同時に、世界規模の環境問題へ警鐘を鳴らす作品でもある。

【Review】ある作家の6日間が映し出す「凍てつき」の時代ーー『ドヴラートフ レニングラードの作家たち』 text 吉田晴妃

セルゲイ・ドヴラートフは「20世紀で最も輝かしい」ロシア人作家の一人と言われているようで、彼の人生については、邦訳された小説『わが家の人びと』(成文社)巻末にある訳者の沼野充義氏による解説に詳しい。「まず必要なのは、すで

【連載】ドキュメンタリストの眼 vol.24 ダルデンヌ兄弟インタビュー text 金子遊

   世界的な映画の巨匠として知られるジャン=ピエール・ダルデンヌと、リュック・ダルデンヌの兄弟だが、もとはドキュメンタリー畑の出身であることはあまり知られていない。1970年代半ばからベルギーのブリュッセルを

【column】『傍観者あるいは偶然のテロリスト』―ドキュメンタリーの垣根を越えてー text 後藤和夫

私がこの作品を作ろうと思ったのは、しばらく前に一つの劇映画のプロットを思いついたことから始まる。 タイトルは『偶然のテロリスト』。若き日本人ジャーナリストがイスラエルで自爆テロを行う。その男の友人であった老ジャーナリスト

【連載】LA・ドキュメンタリー映画紀行 〈1〉北米のドキュメンタリー映画研究事情――研究者コミュニティの歴史と現在 text 中根若恵

映画の都・ロサンゼルスと聞くと、誰もが真っ先にハリウッドの華々しいイメージを連想するかもしれない。一年を通して温暖でカラっとした心地のよい気候のもとに発展したハリウッドの映画文化は、グローバルな伝播を通じてロサンゼルス、

【Review】詩人が誘われる記憶の街――ビー・ガン『凱里ブルース』text 村松泰聖

9年の刑期を終えて出所を果たした、とある詩人の男。ところが、彼の妻はすでにこの世を去っており、家を奪われた弟の態度は冷たく素っ気ない。孤独となった詩人は、亡き母の追憶に浸りながら、故郷に小さな診療所を開くことになる。貴州

【Review】 『セノーテ』― 潜り、蘇る古代マヤの両義性 text 長本かな海

はじめてスキューバーダイビングをした時、はじめてモノをモノとしてみたような気がした。海中の生物の知識がない私にとって海の底は混沌への入り口だった。ゴツゴツした岩に張り付いたいびつな物体や、なめらかでヌルヌルしたもの、触っ

【News】『ゲッベルスと私』のシリーズ第二弾が2020年夏に完成!サニーフィルムが日本配給権を取得!

 2018年に大ヒットを記録した『ゲッベルスと私』。シリーズ待望の第二弾『Ein jüdisches Leben』(英題 A JEWISH LIFE)が2020年夏に完成することが決定し、製作会社のブラックボックス フィ

【Review】ジョゼフ・ロージー『恋』の独創的な構成について text 井澤佑斗

 窓ガラスに水滴が映っている。途端に、不協和音から始まるピアノの独奏が開始される。その窓ガラスにオーバーラップして『恋』のタイトル――原題『The Go-Between』――が映し出される。 その不吉なテーマ曲ひとつだけ

【Report】IFFR&Berlinale2020 <ベルリン国際映画祭編> text歌川達人

世界の多様性に出会える社会派ベルリン国際映画祭 今年で第70回を迎えるベルリン国際映画祭。今年からArtistic Directorが交代し、ロカルノ国際映画祭でArtistic Directorを務めていたCarlo

【Book Review】「映画館プログラム」という知られざる魅惑を求めて――『映画館と観客のメディア論 戦前期日本の「映画を読む/書く」という経験』 text 大内啓輔

かつて「映画館プログラム」という読み物があった! たとえば今、私たちが映画館に足を運んで映画を観るとしよう。そのとき、事前にその映画について、何一つの知識を入れずに鑑賞することは不可能に近いはずだ。いわゆる一般的に劇場公

【Report】IFFR&Berlinale2020 < ロッテルダム国際映画祭編> text 歌川達人

  映画制作者の私は、常日頃から諸先輩方に「若いうちに海外の国際映画祭へ行って勉強してきた方が良いよ」と言われていた。 そんな折、運よくロッテルダム国際映画祭で自身の短編「時と場の彫刻 (英題The Sculp

【Review】音楽が「差別」と闘うとき――映画『白い暴動』 text 日方裕司

   映画『白い暴動』の冒頭で、ステージに上がる前の緊迫感と血気盛んなオーディエンスの姿に多くのパンクスが心躍るかもしれない。しかしこのタイトルから推測されるような、日本でもお馴染みのパンクバンド、ザ・クラッシュのドキュ

【column】現代日本最高の詩人吉増剛造がNYへ 米国前衛映画界の父・詩人の故ジョナス・メカスを悼む 映画『眩暈(めまい) Vertigo』について text 井上春生

2018年2月、ある仕事で訪れていたドイツから羽田に帰国し、そのまま成田に移動してニューヨークに向かった。詩人の吉増剛造さんを1年かけて撮った前作「幻を見るひと」がニューヨークシティインディペンデント国際映画祭に招待され

【News】金子遊の映像作品がWEBで配信スタート

   2020年3月から、幻視社が配給する映像作家・金子遊の長編ドキュメンタリー、劇映画、実験映画、民族誌映像など10数本が「Vimeoオンデマンド」にて、WEB配信されます。新型コロナウィルスの影響で、映像作品の上映機

【Report】Festival Film Dokumenter2019に参加して text 波田野州平

私はフィールドワークをもとに土地の歴史を掘り起こし、そこで見聞きしたことをフィクションとドキュメンタリーが渾然となった手法で、個人の記憶から集合的記憶を導き出そうとする映画を制作しています。そのようにして制作した『影の由

作品募集締切迫る!6月20日まで 東京ドキュメンタリー映画祭2020

今年も開催! 東京ドキュメンタリー映画祭2020 作品募集を開始します! 募集期間  2020年2月20日〜6月20日 メールと動画URLで簡単に応募! 2020年度の冬、入選作40本前後を都内の劇場で一挙に上映します!

【自作を語る】『愛国者に気をつけろ!鈴木邦男』text 中村真夕(本作監督)

私が鈴木邦男を撮影し始めたのは、2年ほど前の夏からだった。鈴木は父の友人で以前から知っていたが、なぜこの人は右翼のはずなのに右も左も関係なく、様々な人たちと仲良くできるのかを不思議に思っていた。そして以外にも彼単独のドキ

【Interview】伝統人形劇“布袋戯”の来し方行く末――老人形師の想いを包みこむ監督の布袋戯愛 『台湾、街かどの人形劇』楊力州(ヤン・リージョウ)監督インタビュー

楊力州(ヤン・リージョウ)監督 伝統人形劇“布袋戯”の来し方行く末 ――老人形師の想いを包みこむ監督の布袋戯愛 『台湾、街かどの人形劇』 楊力州(ヤン・リージョウ)監督インタビュー (取材・監督近影撮影・文:稲見公仁子)