【Interview】「撮る人」と「ものを書く人」の17年 『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』中村裕監督インタビュー
昨年99歳で逝去した作家・瀬戸内寂聴(1922-2021)の、晩年の知られざる一面をカメラで記録した稀有なドキュメンタリー『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』が、現在公開中だ。監督は、本作が映画としては初監督となる中村裕
【連載】「視線の病」としての認知症 第13回 「目に見えない人たち」が姿を現す text 川村雄次
オーストラリア「認知症啓発週間」ののぼり(2008年シドニー) 「視線の病」としての認知症 第13回 「目に見えない人たち」が姿を現す 前回(第12回)はこちら 2008年9月14日の朝、私たちはブリズベン空港で成田から
【連載】「視線の病」としての認知症 第12回 新しい視線 text 川村雄次
エリザベスとクリスティーン 「視線の病」としての認知症 第12回 新しい視線 前回(第11回)はこちら エリザベス・マッキンレーから私たちが教えられたのは、「新しい視線」だった。それは、私たちが捉われていた「視線の病」
【連載】「視線の病」としての認知症 第10回「視線の病」に気づく text 川村雄次 (NHKディレクター)
クリスティーンとポール 「視線の病」としての認知症 第10回 「視線の病」に気づく 【前回 第9回 はこちら】 クリスティーンが帰国して半年経った2004年4月19日の夜。私は、2人のスタッフとともに成田空港の待合室にい
【Interview】自然の中で暮らす一家の「丸ごとの成長」を追い続けて 〜『山懐に抱かれて』遠藤隆監督インタビュー
日本テレビ系列の「NNNドキュメント」から、またひとつ素敵なドキュメンタリー映画が誕生した。テレビ岩手製作の『山懐に抱かれて』。三陸海岸にほど近い岩手県田野畑村で、限りなく自然に近い環境で牛を育てる「山地酪農」を移住し実
【連載】「視線の病」としての認知症 第5回 「その人」に会いに行く text 川村雄次
ブリズベンの街 「視線の病」としての認知症 第5回 「その人」に会いに行く <前回 第4回はこちら> 2003年2月22日、私はオーストラリアへと向かう飛行機の中にいた。夜9時半に真っ暗な関西空港を飛び立って、翌朝5時、
【連載】「視線の病」としての認知症 第4回「逆転の発想」が切り拓いた新時代 text川村雄次(NHKディレクター)
2001年 ニュージーランドの国際会議で発表した石橋さん 「視線の病」としての認知症 第4回 「逆転の発想」が切り拓いた新時代 (前回 第3回 はこちら) 認知症というのは、自分が自分でなくなっていく病気だと、多くの人が
【Review】 『恋とボルバキア』(小野 さやか監督)――性を通して生を知る text 大田裕康
ボルバキアとは、共生バクテリアの一種で、これに感染した昆虫類は、オスからメスへ、もしくはメスからオスへと性を転換されるか、それに類した性の変異を余儀なくされるというものである。生物学者セス・ボーデンスタインは、ボルバキア
【Review】現在と沖縄戦後史の間に回路を切り開くドキュメンタリー『米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー』text 松田潤
沖縄戦後史は1972年の施政権返還を境に日本国史(戦後日本史)へと再編入された。しかし、両者を「戦後」という歴史認識においては一括できない質の違いが今も現前としてある。というより、「戦後」なるものの不在こそが沖縄の戦後史
【Interview】 土に生きる夫婦の「日々」を積み重ねて 『ふたりの桃源郷』佐々木聰監督インタビュー
現在ポレポレ東中野で公開中の『ふたりの桃源郷』は、山口県岩国市美和町の山奥で自給自足的な生活を送る老夫婦・田中寅夫さん、フサコさんと、その家族の姿を足掛け25年に渡り追い続けたドキュメンタリーだ。老いてなお山で暮らし続け
【Interview】国家に長い間拘束された人の傷は深い。それを伝えたかった~『ふたりの死刑囚』齊藤潤一プロデューサー・鎌田麗香監督インタビュー
鎌田麗香監督(左)齊藤潤一プロデューサー 昭和36年に起きた、名張毒ぶどう酒事件。東海テレビは長い報道と取材の蓄積に基づいた結果、無実を訴え続ける奥西勝死刑囚は冤罪であるという立場を取り、ドキュメンタリー番組を継続して製
【Pick up】発表! わが一押しのドキュメンタリー2015
例年200本以上、テレビを含めるともっとたくさんの本数が上映・放送されているドキュメンタリーの中から、皆様の「ベストワン」をうかがう企画、「わが一押しのドキュメンタリー」。今年も劇場公開作品から一般には知られていない作品
【Special News】2/7(日)−11(木)第7回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル 今年の見どころを聞く
いよいよ2/7(日)から11日(木)まで、「座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル」が開催される。2010年から開催されているこのイベントも7回目。毎年、冬のこの時期に東京で行われる、ドキュメンタリーに特化した貴重な映
【Review】東海テレビドキュメンタリー特集② その火が絶えることのないように ~『ふたりの死刑囚』~ text 髙木愛
©東海テレビ放送 学生時代、冤罪に関する講義を1年間受けたことがある。日本における数々の冤罪事件にふれ、そこに誰かの人生が見えるたびに、言葉にならない感情に襲われた。 そんなとき、決まって先生がつぶやいた。 「愛が、ない
【Review】東海テレビドキュメンタリー特集① 権力からの弾圧下の日常をとらえる 『ヤクザと憲法』text 小林蓮実
©東海テレビ放送 ヤクザも人間?それとも殲滅か収容なのか?! 『ヤクザと憲法』のビラをずっと持ち歩いていた。2016年1月2日、舞台挨拶もあり、「初映画」はこれにしようと決めた。 注目の「東海テレビ」ドキュメンタリー
【Interview】映画が完成したからおしまい、というわけにはいかないんです~『放射線を浴びたX年後2』伊東英朗監督インタビュー
戦後、アメリカが中部太平洋ビキニ環礁で行った水爆実験で被ばくした日本のマグロ漁船は、第五福竜丸だけではなかった。 南海放送のディレクター・伊東英朗は、この事実について丹念に番組で追い続け、取材のひとつの集大成として劇場版
【Review】「天皇」を描く意味とは――渡辺謙一監督『天皇と軍隊』text 若林良
日本の125代におよぶ歴代天皇のなかで、その「代表格」のアンケートをとるとしよう。おそらく上位に姿を見せるのは、天武天皇や聖武天皇、また後白河天皇といった、みずからが政治の中心にたった、「傑物」と呼ぶべき存在であるかもし
【連載】原一男の「CINEMA塾」傑作選〜 テレビ・ドキュメンタリーの青春②〜 原一男×村木良彦×芹沢俊介 第2回 上映後 芹沢俊介の講演
原一男の「CINEMA塾」傑作選〜 テレビ・ドキュメンタリーの青春〜原一男×村木良彦×芹沢俊介 <第1回 原一男×村木良彦の講演はこちら> 於1998年10月23日 大阪シネ・ヌーヴォー 第二回OSAKA 「CINEMA
【座談会】リテラシーとリアリティ『テラスハウス クロージング・ドア』をめぐって text 鈴木並木
湘南の海沿い、オーシャン・ヴューの一軒家で男女が共同生活をする様子を“台本なし”でとらえた“リアリティショー”「テラスハウス」。2012年から2014年にかけてのTV放送に続き、2015年2月には劇場版『テラスハウス ク
【連載】原一男の「CINEMA塾」傑作選〜 テレビ・ドキュメンタリーの青春①〜 原一男×村木良彦×芹沢俊介
私が今日、作り手としてあるのは、多くの先達の作品を貪るように観て、真綿が水を吸い込むように、そのエッセンスを学んだことが大きいと思っているが、映画だけではなくテレビの作品もまた刺激的なテキストであった。ドキュメンタリーに
【Interview】僕も「みんなの学校」で学びながら映画を作った〜『みんなの学校』真鍋俊永監督
東京・ユーロスペースで絶賛公開中の映画「みんなの学校」。ふつうの子供も障害のある子供もみんなが同じ教室で学ぶ大阪市の「大空小学校」の1年間に密着した作品だ。もともと関西テレビの番組として放送され、再編集のうえ劇場公開され
【News】2/19(木)NHK BS1で沖縄空手のドキュメンタリー放送!
『手 Tee 〜沖縄空手 本当の強さ〜』2012年に大反響を読んだ『見狼記~神獣ニホンオオカミ~』のスタッフによる、ドキュメンタリー番組の新作。2月19日(木)午後5時より、NHK BS1で放送!【語り】内野聖陽日本の武