奇妙で不可解な国は知られざる映画王国だった!
北朝鮮の映画界に初めて密着したドキュメンタリー 『シネマパラダイス★ピョンヤン』(監督:ジェイムス・ロン、リン・リー/原題:The Great North Korean Picture Show)が、3月8日(土)より、渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開されている。
北朝鮮において〈映画〉は、国家思想を人民に定着させる重要な啓蒙ツール。特に故キム・ジョンイル将軍は大の映画好きで、ピョンヤンに日本、中国、韓国などの古い街並みを再現した広大なオープンセットを持つ“朝鮮芸術映画撮影所”を建てたほど!今でも年間100本に迫る勢いで企画されるという。
そんな閉ざされた北朝鮮映画界に初めて密着した貴重なドキュメンタリー『シネマパラダイス★ピョンヤン』は、公開後の反響も高く、鑑賞した方のツイッターでの感想も「自分たちの知らない北朝鮮がわかる」「予想を覆す面白さ」「普段の若者の姿が観られる貴重な映画」など、報道とはまた違った北朝鮮の一面が観られると話題となっている。
公開記念イベントとして、本作上映中の渋谷シアター・イメージフォーラムにて、『北朝鮮カルチャーショック講座』と題したアフタートークイベントが開催されている。 先日行なわれた第1回目の14日(金)では、北朝鮮の歌謡曲に造形が深い著述業・北岡裕氏を迎えて<北朝鮮ポップス、そこに愛はあるのか?>をテーマに大いに盛り上がり、来たる第2回目の21日(金・祝)は、朝鮮新報社・記者の鄭茂憲氏を迎えて、<北朝鮮カルチャー、若者に未来はあるのか?>をテーマに、ここだけでしか聞けないピョンヤンの文化を赤裸々に語る。
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★第2回 北朝鮮カルチャーショック講座!!
|日時 3月21日(金・祝)21:15~ の回終映後
|会場 渋谷シアター・イメージフォーラム(上映館)
|ゲスト 鄭茂憲 氏(朝鮮新報社記者)
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2009年、閉ざされた映画王国・北朝鮮の映画界を取材する許可を得たシンガポールのドキュメンタリー映像作家ジェイムスとリンは、ピョンヤンに降り立った。しかし許可は出たものの、案内員の監視付きで、毎日撮影した全ての映像をチェックに出すという制限下での撮影だった。 取材対象はピョンヤン演劇映画大学でスターを夢見る学生や、ヒット作を作ったベテラン映画監督など、まさに将軍様のハリウッドを支える選ばれた人たち。カメラの前で雄弁に“将軍様”への愛を語る一方、2年間に及ぶ長期取材によって見えてきたのは、ダイエットが苦手な女優の卵や、撮影所でエキストラの若者たちの無気力さに声を荒げる監督の姿など、どの国にもあるような風景と“ちょっぴりの本音”だった。
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『シネマパラダイス・ピョンヤン』
監督/ジェイムス・ロン、リン・リー 撮影・編集/ジェイムス・ロン プロデューサー/リン・リー、シャロン・ルーガル
2012年/シンガポール/朝鮮語・日英字幕/93分/原題:The Great North Korean Picture Show ©Lianain Films
配給・宣伝/ 33BLOCKS(サンサンブロックス)
公式HP:cinepara-pyongyang.com
★渋谷シアター・イメージフォーラムにて上映中!