【Review】人生をあるがままに受け入れる強さ――iaku『あつい胸さわぎ』 text 竹下力

舞台が終演し、照明が明るくなり、鳴り止まない拍手の音が響き渡るカーテンコールの最中、私はようやく大きく息をつくことができた。胸につかえた異物が取り除かれたようなホッとした感覚。息苦しいシーンが続くわけでもない。悲惨な殺人