|上映作品
鉄西区(全三部)1999 – 2003|中国語
山形国際ドキュメンタリー映画祭2003大賞/2002リスボン国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ/2003マルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭グランプリ/2003ナント三大陸映画祭ドキュメンタリー部門グランプリ
日本占領中の満州に設立され、のちに20世紀中国の重要な重工業地帯となった瀋陽の鉄西区。しかし開放経済の波にのれず、歴史ある工業地帯は廃れ、労働者たちは仕事も住まいも失っていく。ひとつの時代の衰退という叙事詩を、小さなデジタルカメラで撮影し、3年以上の月日をかけて全三部作で完成させた記念碑的作品。本作は各部ごとに完結しています。一部のみでも順番でなくても鑑賞できますのでご自由にご覧ください。“各々のパートは単独で見ることができ、自立した意味を持っていますが、他の2つのパートを見ることで補完されるかもしれません”(ワン・ビン監督)
工場 鉄西区:第一部 240分*途中休憩あり <新字幕>
衰退する鉄西区の3つの工場を記録する。事故や鉛中毒の危険をも受け入れて働いてきたが、いまや閉鎖が近い工場で暇をもてあまし、休憩室で煙草をふかし、トランプをし、バカ話をする労働者たちの姿や、工場の民営化に頭を悩ます管理陣らが描かれる。雪に覆われた鉄路を走る汽車が工場内へ入っていく導入部から圧倒的な素晴らしさである。
街 鉄西区:第二部 175分
鉄西区の労働者住宅に住む十代の若者たちを中心に立ち退きを迫られる艶粉街の人々を描く。周囲の大人が暮らしの不安に暗い毎日を送る中、仕事にあぶれてだらだらと過ごしていても、若者たちは各々に青春を生きる。やがて一帯の住宅を取り壊すと当局が発表し……。ジャ・ジャンクー監督が初期に描いた“青春の停滞”を彷彿させる現実である。
鉄路 鉄西区:第三部 130分
鉄西区の工場を結び、かつて貨物の運搬に多忙を極めながら、今では大きな役目を終えた鉄路。暇をもてあます鉄道員から、やがて線路付近の石炭や鉄くず拾いで生計をたてている父と息子が物語の中心となる。ある日、父親は石炭泥棒として警察に捕らえられ、いつも無表情だった息子が突如として……。見ている側も動揺するほどに感動的な瞬間の記録である。
★コメント
『鉄西区』の出現はデジタルカメラを使った世界初の思想表現ともいえる大事件なのだ。
――佐藤真(ドキュメンタリー映画作家)
今、あなたたちは深淵に触れる。またとない機会を手にしている。
さぁ、王兵の『鉄西区』を見に行くのだ!
Run,Run. Run,急げ、走れ、駆けつけろ!
――ペドロ・コスタ(映画監督)
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鳳鳴―中国の記憶 2007|184分|フランス、香港|中国語
2007カンヌ国際映画祭コンペ部門公式出品作/山形国際ドキュメンタリー映画祭2007大賞
赤い服を身にまといソファーに腰を掛ける老女、鳳鳴が語り始める。1950年代以降の反右派闘争や文化大革命の粛正運動で数々の迫害を受け、1974年に名誉回復するまでの、約30年にわたるひとりの女性の物語が細部にわたる詳細な記憶で語られる。強制収容所で命を落とした夫を回想するくだりには、涙を禁じ得ない。3時間にわたりひたすら彼女の語りだけをカメラにおさめるという大胆なスタイルで世界を驚かせた傑作。
★コメント
傑出した女性を、深く、真摯に描き、忘れがたい印象を残した王兵監督にこの賞を授与することを審査員は全員一致で決定した。
――山形国際ドキュメンタリー映画祭2007ロバート&フランシス・フラハティ賞 (大賞)審査員による授賞評
*審査員:蓮實重彦(審査員長)、ペドロ・コスタ、 アラニス・オボンサウィン、キドラット・タヒミック、アピチャッポン・ウィーラセタクン
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|上映スケジュール
5月11日(土) 11:30 鉄西区:第一部 16:00 鉄西区:第二部 19:15 鉄西区:第三部
5月12日(日) 11:30 鳳鳴+トークショー 15:30 鉄西区:第二部 18:45 鉄西区:第三部
5月13日(月) 11:30 鳳鳴 15:00 鉄西区:第一部 19:30 鉄西区:第二部
5月14日(火) 11:30 鳳鳴 15:00 鉄西区:第一部 19:30 鉄西区:第三部
5月15日(水) 11:30 鳳鳴 15:00 鉄西区:第一部 19:30 鉄西区:第二部
5月16日(木) 11:30 鳳鳴 15:00 鉄西区:第一部 19:30 鉄西区:第三部
5月17日(金) 11:30 鳳鳴 15:00 鉄西区:第一部 19:30 鉄西区:第二部
5月18日(土) 11:30 鉄西区:第一部 16:00 鉄西区:第二部 19:15 鉄西区:第三部
5月19日(日) 11:30 鉄西区:第二部 14:45 鉄西区:第三部+講演 (*) 18:15鳳鳴
5月20日(月) 11:30 鉄西区:第一部 16:00 鉄西区:第二部 19:30 鳳鳴
5月21日(火) 11:30 鉄西区:第一部 16:00 鉄西区:第三部 19:30 鳳鳴
5月22日(水) 11:30 鉄西区:第一部 16:00 鉄西区:第二部 19:30 鳳鳴
5月23日(木) 11:30 鉄西区:第一部 16:00 鉄西区:第三部 19:30 鳳鳴
5月24日(金) 11:30 鉄西区:第一部 16:00 鉄西区:第二部 19:15 鉄西区:第三部
(*)講演 「満州時代と鉄西区」
ゲスト:満鉄会情報センター事務局長・天野博之(「満鉄を知るための12章」著者)
※その他トークショーは決定次第、随時ムヴィオラHPに掲載します。
★ワン・ビン監督最新作『三姉妹〜雲南の子』5/25(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!
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|料金
前売4回券(劇場窓口のみで販売)4,000円 当日一般1,500円
|会場
シアターイメージフォーラム http://www.imageforum.co.jp/theatre/
|お問い合わせ
ムヴィオラ(配給・宣伝) TEL 03-5366-1545 MAIL info@moviola.jp
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