【News】4/25(金)より★「住むこと」とは何か? 震災後の「土地」を思考した演劇――かもめマシーン『ニューオーダー』東京公演

「住むこと」とは? 「土地」とは?
震災後に「住むこと」の確信を得るための演劇による思考

演劇カンパニー「かもめマシーン」(東京都江東区白河 3-8-13-405 主宰:萩原雄太)では、2014 年 4 月に、新作公演『ニューオーダー』を上演する。

2011 年に上演した『福島でゴドーを待ちながら』は、米・ウォール・ストリート・ジャーナルでの紹介をはじめ、イタリ
ア・ローマ演劇博物館の展覧会『Waiting for Godot today?』での展示がなされたほか、2014 年 4 月 22 日から開幕する早稲田大学演劇博物館『サミュエル・ベケット展 ―ドアはわからないくらいに開いている』での展示も予定されている。また、オーストリアのノーベル賞作家・エルフリーデ・イェリネクの戯曲『雲。家。』の上演や、愛知県文化振興事業団が主催する『第 13 回 AAF 戯曲賞』を受賞するなど、注目を集め始めているカンパニーだ。

今回の舞台は、震災後の「土地」をテーマにした新作公演。東日本大震災とそれに伴う原発事故は、「どこに住むか」ということを、日本人に考えさせる契機となった。この舞台を上演することによって、「住むこと」「土地」に対する思考のきっかけを観客に与えようとしている。

東京公演に先立って開催された北九州公演では、演劇ファンやアートファンなどが多数来場し、終演後に開催された座談会でも活発な議論が行われた。

|作・演出 萩原雄太 コメント

下記コンセプトにも掲載したとおり、今回の作品は、とても個人的な理由からつくられています。僕は、東京という街に暮らしていますが、震災後、どうしてここに住んでいるのかわかりません。ここに住んでいることに対して、なんとなく不安になりながらではなく、確信のようなものを持って住みたいと思い、この作品を創作しました。
けれども、はたして、どれだけの人がその土地を選び、その土地に暮らしているのでしょうか? 住むとは、いったいどういうことでしょうか? それは、東京の人々だけでなく、震災後の日本人に否応なくつきつけられた大きなテーマのように感じます。

|かもめマシーン 

2007 年より東京都を中心に活動。カンパニー名はチェーホフの「かもめ」とハイナー・ミュラーの「ハムレットマシーン」に由来する。2011 年に福島県双葉郡広野町で行った路上劇『ゴドーを待ちながら』は、The Wall Street Journal やイタリア・ローマ演劇博物館の展覧会『Waiting for Godot today?』でも取り上げられ注目を集める。近作に AAF 戯曲賞を受賞した『パブリックイメージリミテッド』(2012 年・下北沢・小劇場楽園)、『雲。家。』(エルフリーデ・イェリネク作、2011 年・銀座・若山美術館)、『スタイルカウンシル』(2013 年・ST スポット横浜)など。

|公演概要

かもめマシーン『ニューオーダー』
東京公演 北品川・フリースペース楽間
2014 年 4 月 25 日(fri)~29 日(tue)

コンセプト
少なくない数の人が、東京を離れていった。けれども、僕は東京を離れるという選択をすることができなかった。なぜできないのかと問われれば、さまざまな理由がある。僕も、僕の妻も東京で仕事をしているし、多くの友達や知り合いが東京に暮らしている。決して住みやすいとは言えないが、便利だし気楽だ。「安全」と言われる場所には、頼れる親戚も友達もいなかった。

けれども、それらは、本当の理由なのだろうか?

「なぜ、ここに住んでいるのか」を、3 年前からずっと考えているような気がする。そして、考えれば考えるほど、その理由のなさにイライラしながら、それでも僕はこの街に住んでいる。それは、住んで「しまって」いると言い換えてもいい。
いったい、どれくらい危険だったら、僕はこの街を捨てるのだろうか?

あらすじ
夜行バスのターミナルは、かつて浄水場を埋め立てられてつくられた。
そこに、アヤメという女性がいる。
彼女はその国の最も大きな都市で育った。
彼女は今もその都市で暮らし、そして、バスターミナルにいる人々を眺めている。

アヤメにはカホという幼なじみがいる。
妊娠して、彼女はこの街を「安全ではないかもしれない」と考えるようになった。
彼女は、西にある街へと引っ越していった。

ある夜のこと。アヤメの目の前で、1 匹の猫がバスに轢かれて、死んだ。
誰も、それに目を向けようとはしなかった。
アヤメはその猫を埋めてあげようと思った。
けれども、この都市には、猫を埋められるような土地は見つからない。
アヤメの脳裏にはカホの「安全じゃない」という言葉が引っかかっている。
アヤメは、猫を埋めるために歩き出した。

Cast
イグロヒデアキ 清水穂奈美 林弥生(海ガメのゴサン) 横手慎太郎(シンクロ少女)

Staff
作・演出 萩原雄太 
照明 千田実(CHIDA OFFICE)
宣伝美術 藤井隆史
製作 かもめマシーン

会場
北品川・フリースペース楽間
〒140-0001 東京都品川区北品川1-28-11
http://www.rakuma.net/

公演日程
4 月 25 日(金) 19:30
4 月 26 日(土) 14:30/19:30
4 月 27 日(日) 18:30
4 月 28 日(月) 19:30
4 月 29 日(火・祝) 15:00
※受付・開場は開演の 30 分前
※全席自由席

チケット料金
前売 1800 円/当日 2000 円

チケット予約
①メール:kamomemachine@gmail.com
    お名前/人数/ご来場日時を明記の上、上記アドレスまでご連絡ください。
    3 日以内に折り返し予約確認のメールを差し上げます。
②予約フォーム:https://ticket.corich.jp/stage/apply.php?sid=53248&sdn=1

|お問い合わせ

かもめマシーン制作部
〒135-0021  東京都江東区白河 3-8-13-405  
090-2480-9434(ハギワラ) kamomemachine@gmail.com   
https://sites.google.com/site/kamomemachine