例年とは違った試み — 10周年を見据えて
2009年に始まった福岡インディペンデント映画祭も今年で9回目。〈福岡インディペンデント〉と言えば、応募作すべてを上映するという意欲的、挑戦的な試みに加えて、釜山独立映画協会(釜山独立映画祭)とのコラボレーションでも知られています。上映作品も多く、開催期間も長いのですが(昨年は162本で、10日間)、今年のプログラムを見れば4日間だけで、作品数も少なく、不思議なことに2017年の作品がないのです。何か映画祭の方針に変更があったのかと思えば、そうではなく、次回が10周年ということで、第9回ではこれまでの〈振り返り〉を行うことになったそうです。
そのため今年は作品の募集をしない代わりに、これまで映画祭が輩出してきた若き才能たちの特集を行い、そこで彼らの新作も上映されます。(その若き才能とは柴野太朗、末長敬司、木場明義、加藤大志、井上博貴、湯浅典子といった映像作家です)。ドキュメンタリー映画は1本だけですが、昨年の座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルのコンペ作『ぼくの、メリット』が上映されます。また、この映画祭はアニメーションにも強い関心を持っていて、『陽なたのアオシグレ』(石田祐康, 2013年)で知られるスタジオコロリドのプロデューサー、宇田英男さんの特別講義も2日間にわたって行われます。今回の〈振り返り〉がいかなる成果や発見を生み出すのか、要注目です。
第9回福岡インディペンデント映画祭
日時:9月7日(木)〜9月10日(日)
時間:10:00 〜 21:00 (入場は19:30まで)
入場料:1日券 1000円、フリーパス 2000円
(一日券は別日も1プログラムが無料で鑑賞できます)
会場:福岡アジア美術館8階(福岡市博多区下川端3-1/ 市営地下鉄「中州川端駅」すぐ)
詳細情報 ウェブサイト:http://www.fidff.com