【Review】新たな時代の民族意識は可能なのか「ドキュメンタリー・ドリームショー アラブを見る」を観て text 足立正生

初めに 昨年末、東京の新宿で、山形国際ドキュメンタリー映画祭に参加した作品の中からアラブ作家たちのドキュメンタリー群が上映された。それを連日のように観に出かけて、あらためて「映画とは何か」「ドキュメンタリーを作るとは何か

【連載】ドキュメンタリストの眼⑨ 「パレスチナ映画とその社会」土井敏邦さんトーク

 土井敏邦さんは30年近く、中東情勢とりわけパレスチナを取材してきたジャーナリストである。2010年にその豊富な映像をフッテージを編集して、ドキュメンタリー映画の4部作『届かぬ声—パレスチナ・占領と生きる人々』を完成した