【TDFF特別Review】“歴史戦”との闘い最前線――『標的』text 松崎まこと

「反日」そして「歴史戦」。こうした言葉が、いつしか頻繁に、耳に入ってくるようになった……。  そんなご時世に、思い描いていたライフプランが、一瞬にして灰燼に帰した男がいる。本作『標的』の主人公、植村隆だ。  朝日新聞記者