ただいまシアター・イメージフォーラムにて公開中の映画『マンガで世界を変えようとした男 ラルフ・ステッドマン』。来たる3/22(土)に、公開記念のトークイベントが開催される。
ゲストは、ピーター・バラカン(ブロードキャスター)、生井英考(立教大学教授)の両氏。<風刺画>の歴史、破天荒で知られるハンター・S・トンプソンとの関係性などの映画の背景や、バラカンさん、生井さんそれぞれの見所ポイントをお話していただく。
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|日時 3月22日(土)19:15の回上映前
|会場 シアター・イメージフォーラム(上映館)
東京都渋谷区渋谷2-10-2 /電話番号:(03)5766-0114
|ゲスト
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
1951年ロンドン生まれ。ロンドン大学日本語学科を卒業後、1974年に音楽出版社の著作権業務に就くため来日。現在フリーのブロードキャスターとして活動、「Barakan Morning」(インターFM)、「ウィークエンド・サンシャイン」(NHK-FM)、「CBS60ミニッツ」(CS ニュースバード)、「ビギン・ジャパノロジー」(NHK BS1)などを担当。
生井英考(立教大学社会学部教授)
1954年生まれ。 専門は、映像史・アメリカ研究。 著書に『ジャングル・クルーズにうってつけの日――ヴェトナム戦争の文化とイメージ』、『負けた戦争の記憶』など。訳書にティム・オブライエン著『カチアートを追跡して』、アラン・トラクテンバーグ著『アメリカ写真を読む―歴史としてのイメージ』(石井康史共訳)がある。
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ダ・ヴィンチとF・ベーコンの系譜を受け継いだイギリス人アーティスト、
その名は、ラルフ・ステッドマン。
不適切、危険、残酷、過激、反体制的――。ラルフ・ステッドマンの画はいつもこのように評される。
カウンターカルチャーが隆盛を極めた60年代後半にイギリスからアメリカに渡った異端児は、社会への壮絶な怒りとアナーキーなエネルギーに満ちた風刺マンガで一躍名を馳せた。国際政治や人権侵害の是正を訴えるその作品は、「ザ・ニューヨーカー」や「ローリング・ストーン」誌などに掲載され、やがてそれが一人の男の目に止まる。後に生涯の友となる型破りなジャーナリスト、映画『ラスベガスをやっつけろ』の原作者としても知られるハンター・S・トンプソンである。
本作は、『ラスベガス~』のメインビジュアルを手掛けたラルフの、ハンターとの波乱に満ちた友情物語を主軸に、ビートジェネレーションを代表する作家ウィリアム・バロウズとの交流や、ラルフの熱心な収集家として知られるテリー・ギリアム監督やビル・マーレイの協力の元に得られた貴重な映像を交えながら、創作活動の源に迫る。古くはギリシャ時代に生まれた“風刺漫画”の概念は、長い年月をかけて一つの表現方法としてジャンルを確立。それに貢献したひとりのアーティストをカメラは追う。創作の現場を目の当たりにしたジョニー・デップは、時に感嘆の声を上げ、時に言葉を失いながら、ラルフの素顔に迫ってゆく。
ステッドマンが描いたイラストはもちろん、チャーリー・ポール監督が15年という長い年月をかけて収集した貴重なフッテージ、そしてステッドマンのアニメーションが見られるのもファンには必見だ。
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『マンガでセカイを変えようとした男 ラルフ・ステッドマン』
監督:チャーリー・ポール 出演:ラルフ・ステッドマン、ジョニー・デップ、ウィリアム・バロウズ、テリー・ギリアム
音楽:スラッシュ 字幕:堀上香 字幕監修:野村訓市
2012年/アメリカ/89分/ビスタ 原題:For No Good Reason
配給:ザジフィルムズ (c) ITCH FILM LTD 2013
公式サイト www.zaziefilms.com/steadman
提供:トランスフォーマー/ザジフィルムズ
★ シアター・イメージフォーラムにて公開中!ほか全国順次。