「3.11」に、ドキュメンタリー作家はどのように向き合ったのか
「震災をその目で確認する」ために、作家・映画監督の森達也、映像ジャーナリストの綿井健陽、映画監督の松林要樹、映画プロデューサーの安岡卓治の4人が東日本大震災直後の被災地へと向かい、その惨状にカメラを向けた問題作『311』。そして、2011年5月、節電のためネオンの消えた東京の街を、ミュージシャン・前野健太が歌いさすらう姿を追った『トーキョードリフター』。
本講座では、全く違う立ち位置から震災後の日本の姿を写し取った安岡卓治監督と松江哲明監督をお招きし、制作者としてどう311に向き合ったのか、その視点や姿勢について語っていただきます。
-
|開催概要
作品上映
■2014年12月2日(火)16:30〜 (開場 16:00)
『トーキョードリフター』 監督/松江哲明、72分、ブルーレイ上映
■2014年12月6日(土) 14:45~ (開場 14:15)
『311』 監督/森達也、綿井健陽、松林要樹、安岡卓治、92分、ブルーレイ上映
対談
■2014年12月6日(土) 16:30~18:30 (※『311』上映後に座席の入替はいたしません。)
講師: 安岡卓治(映画プロデューサー)、松江哲明(ドキュメンタリー監督)
会場:武蔵野美術大学/美術館ホール
アクセス http://www.musabi.ac.jp/access/
入場無料、予約不要 学外の方もご参加いただけます[定員:約150名] 。
※会場がL字型のため、大型スクリーンの鑑賞に適した席は約60席のみとなります。講演に関しましては、どの席も問題なくご聴講頂けます。
主催:武蔵野美術大学 美術館・図書館
お問い合わせ:武蔵野美術大学 美術館・図書館 イメージライブラリー
〒187-8505 東京都小平市小川町1-736 美術館棟2階 tel/fax:042-342-6072
-
|講師プロフィール
安岡卓治(やすおか たかはる)
映画プロデューサー、日本映画大学教授。1954年、東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒。大学在学中から自主制作映画に参加。卒業後、映画評論家・佐藤重臣宅に居候し、助監督業のかたわら佐藤が主催する上映活動「黙壺子(もっこす)フィルムアーカイブ」で映写技師を務める。原一男監督『ゆきゆきて、神軍』(1987年)の助監督を経て、園子温らのインディーズ映画を数多くプロデュース。
製作・撮影・編集を務めた森達也監督の『A』(1998年)はベルリン国際映画祭正式招待、『A2』(2001年)は山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を同時受賞。プロデュースした綿井健陽監督『Little Birds イラク 戦火の家族たち』(2005年)がロカルノ国際映画祭人権部門最優秀賞受賞。2011年、共同監督作品『311』でプサン国際映画祭「AND」ファンドを獲得、2012年公開。2013年、編集作品『遺言 原発さえなければ』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で公式上映、2014年公開。
松江哲明(まつえ てつあき)
ドキュメンタリー監督。1977年、東京都生まれ。99年、日本映画学校(現・日本映画大学)卒業制作として監督した『あんにょんキムチ』が、99年山形国際ドキュメンタリー映画祭「アジア千波万波特別賞」、「NETPAC特別賞」、平成12年度「文化庁優秀映画賞」などを受賞。その後、『カレーライスの女たち』『童貞。をプロデュース』など刺激的な作品をコンスタントに発表。
2009年、女優・林由美香を追った『あんにょん由美香』で第64回毎日映画コンクール「ドキュメンタリー賞」、前野健太が吉祥寺を歌い歩く74分ワンシーンワンカットの『ライブテープ』で第22回東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」作品賞、第10回ニッポン・コネクション「ニッポンデジタルアワード」を受賞、最新作『フラッシュバックメモリーズ 3D』は第25回東京国際映画祭コンペディション部門で観客賞、全州映画祭でNETPAC賞を受賞。著書に『童貞。をプロファイル』『セルフ・ドキュメンタリー―映画監督・松江哲明ができるまで』など。