フィリピンと日本のインディペンデント監督・映像作家を紹介し、監督/作家、キュレーター、観客をつなぐRising Indies!。東京では、独自の映画言語を生み出し、目覚ましい躍進を続けているフィリピンの若手映画作家を一挙紹介。ディアスやメンドゥーサといったフィリピン映画の第三黄金時代のその次にはもう、新たな動きがはじまっています。熱いエネルギーと実験精神に溢れた作品を、ぜひご覧ください。また、アジアで作品を作り、発信し続ける多様な方法を探るラウンドテーブルも開催します。
【期間】2015年10月 31日(土) – 11月 3日 (火・祝)
【会場】アテネ・フランセ文化センター【地図】、映画美学校【地図】
イメージフォーラム3階「寺山修司」【地図】
【料金】1プログラム 1200円
【プログラム】
10月31日(土)会場:映画美学校試写室
13:30『ジャングル・ラブ』 (監督:シェラッド・アンソニー・サンチェス)
15:20-『太陽の子』(監督:ジム・ルンベーラ★)
11月1日(日) 会場:イメージフォーラム3階「寺山修司」
15:00-『ザ・カランパッグ・トラッキング・エージェンシー』短編13作品
(キュレーション:マーヴ・エスピーナ & シリーン・セノ★)
『ジャン・トレス短編作品』2作品(監督:ジャン・トレス★)
17:00- ラウンドテーブル
「アジアでインディペンデント映画を作る!観せる!発信する!」
料金:500 円(上映をご覧になった方は無料)
登壇者:ジャン・トレス、パム・ミラス 他
11月2日(月)会場:アテネ・フランセ文化センター
18:00-『ザ・カランパッグ・トラッキング・エージェンシー』短編13作品
19:30-『完全消滅の方法』(監督:ラヤ・マーティン)
11月3日(火・祝)会場:アテネ・フランセ文化センター
14:00-『ウメンじいさん 』(監督:ドゥエイン・バルタザール)
15:30-『郊外の爬虫類』(監督:ティミー・ハーン★)
★は監督来日予定
詳細なプログラムチラシはこちら!
【作品紹介】
『ジャングル・ラブ』
監督:シェラッド・アンソニー・サンチェス/2012, 86分
赤子をさらった中年女性、いけない遊びにふける若者、くつろいで歩き回る軍士官候補生、ぼんやりした面持ちのガイド…。フィリピンの未開のジャングルを舞台に各々が繰り広げていたゲームに、いつしかジャングルそのものも加わる。これまで100 以上の映画祭で上映され数々の賞に輝いたS.A.サンチェスによる本作は、ベネチア国際映画祭のパオロ・ベルトリンによって「必見の“映画的U.F.O”」と評された。
『太陽の子』
監督:ジム・ルンベーラ/2013, 63分
自分はアメリカ人の子なのだと信じ、辞書を読むことでアメリカの言葉を学ぼうとする青年。ユーモアたっぷりに、言語、植民地、ナショナル・アイデンティティーという大きなテーマを描く本作はFID マルセイユ、山形映画祭アジア千波万波はじめ世界中の映画祭で上映。ラヤ・マーティンやジャン・トレスらの作品で撮影も務めるルンベーラの魔術的な映像美が溢れている。
『ザ・カランパッグ・トラッキング・エージェンシー』
キュレーション:マーヴ・エスピーナ & シリーン・セノ
フィリピンとそのディアスポラから生まれた実験映画・ビデオ作品のハイライト集! 革新的先駆者ロックスリーからフィリピン映画界を率いる若手ラヤ・マーティンやジャン・トレス、現代美術で紹介されることの多いヤソン・バナール、タッド・エルミターニョ、マルサ・アティエンツァ等、この30 年のフィリピン映像作品傑作選。
1『クスリ』 ミコ・レベレザ/2014, 7分
2『むかしむかし』メル・バカニIII /1990, 4分
3『ABCD』ロックスリー /1985, 5分
4『なぞなぞ:男の叫び』 R.J.レイラン/1990, 3 分
5『夜に独特なこと』 ジャン・トレス/2009, 4分
6『ジョニー・クロール』 ロックスリー/1986, 7 分
7『チョップ・チョップ・ファースト・レディ+チョップ・チョップ・ファースト・ドウター』 ヤソン・バナール/2005, 2 分
8『時間遡行情報伝達論』タッド・エルミターニョ/1994, 10分
9『アルス・コロニア』 ラヤ・マーティン/2011, 1 分
10『クラス写真』 ティト&ティタ/2012, 5 分
11『アニート』マルサ・アティエンツァ/2012, 8分
12『私たちのではない月』ジョン・ラザム/2011, 4 分
13『錆 Rust』 セサー・ヘルナンド、エリ・ギエブIII、ジンボ・アルバノ/1990, 7分
【ジャン・トレス短編作品】
『ルーカス・ザ・ストレンジのルーカスについての研究』ジャン・トレス/2012, 4分
『民主主義なんて気にしない、欲しいのは愛と夢と多面性』ジャン・トレス/2010, 11分
『完全消滅の方法』
監督:ラヤ・マーティン /2013, 80分
“消えたい”と願って田舎から出て来た若い娘。ある舞台作品に出演した後、娘は車から消えた。そして、ひとり、またひとりと消えていく…。その実験的な手法で知られるラヤ・マーティンは、若くして既に監督作は短編も含めると20 本を超え、世界中の映画祭で高い評価を得ている。フィクション、ドキュメンタリー、短編、インスタレーションと表現スタイルも多岐に渡る。
『ウメンじいさん 』
監督:ドゥエイン・バルタザール/2012, 75分
84 歳になるウメンじいさんは死ぬことだけを願っているのに、その日が訪れることはなかった。だからある日、じいさんはこの永遠に終わらないゲームを終わりにすることにした…。監督のバルタザールはスタイリストとして活動の後、2012 年に監督・脚本家デビュー。この作品で全州国際映画祭で最優秀賞を受賞。
『郊外の爬虫類』
監督:ティミー・ハーン /2014, 71分
1989 年。家を失ったため、郊外に住む上流中流階級の親戚のところにお世話になることになった一家。半分人、半分ヘビというミュータントが住んでいるとも知らずに。CM やインディペンデント映画の美術に携わってきたフィリピンの新鋭ティミー・ハーンが笑いと共にDIY 精神で描く物語。
11月1日(日)17:00- ラウンドテーブル
「アジアでインディペンデント映画を作る!観せる!発信する!」
登壇者:ジャン・トレス、パム・ミラス 他
世界をまたにかけ活躍しているフィリピンのインディペンデント映画監督、プロデューサーを迎え、その多様な活動の方法や国際的なファンドレイジング、発信方法について議論します。
会場からの声も交えて、これからの映画制作について話したいと思っておりますので、作り手、上映者、配給などに携わる方ももちろんですが、これからインディペンデント作家として作品を制作し発表しようと考えている方々のご参加をお待ちしております!
*日英逐次通訳