あいち国際女性映画祭
あいち国際女性映画祭は、1996年にスタートし、今年で18回目の開催となる映画祭です。国内外の女性監督作品を上映し、トークやシンポジウムを通して男女共同参画意識の啓発を図るとともに、映像制作に関わる女性の社会進出を応援しています。
ドラマ部門、特別上映作品、ショートフィルム・コンペティションのほか、愛知初上映となるドキュメンタリ–作品も多く、ここにそのラインナップをご紹介します。
※ドラマ・コンペを含む全作品の上映スケジュールはこちらからご覧下さい
http://www.aiwff.com/2013/schedule.html
■ドキュメンタリ–作品
8/31(土)10:30〜
『痴呆性老人の世界』
- 日本/1986/84分
- 監督:羽田澄子
- 配給:岩波映像
- 愛知初公開
- 羽田澄子監督と映画祭ディレクター木全純治トークあり
高野悦子さんの死を悼み、生前最も親しかった羽田澄子監督の代表作を上映。この作品は、羽田監督が2年間に渡り、ある施設の痴呆性老人を撮り続けたもので、老人たちの人格を暖かく肯定し、介護することの大切さを感じさせる、ドキュメンタリーの傑作。
8月31日(土)18:00〜
『レッドマリア』
- 韓国/2012/98分
- 監督:ギョンスン
- 出演:グレイス、リタ、モニカ
- 配給: 働く女性の全国センター
- 愛知初公開
- 映画祭コーディネーター斉藤綾子トークあり
前作『ショッキング・ファミリー』で家族制度と家父長制に批判の目を投げかけたキョンスン監督が韓国・日本・フィリピンで取材を重ね、グローバリズムと高度資本主義の中で社会の周縁部に追いやられながらも、たくましく生きるアジアの女性たちに捧げた女性賛歌のドキュメンタリー。韓国の元気フェミニストが撮った異色女性映画。
9月2日(月)11:50〜
『いのちを楽しむ –容子とがんの2年間–』
- 日本/2013/102分
- 監督:佐々木有美
- 出演:渡辺容子、近藤誠医師
- 配給:ビデオプレス
- 愛知初公開
- 佐々木有美監督来場予定
40歳で乳がんを発症した渡辺容子さんは、『患者よ、がんと闘うな』の著者・近藤誠医師を主治医に、手術・抗がん剤でなく緩和治療に徹した。カメラは、余命1年を宣告されてから最期までの2年間に寄り添う。「自分が自分の主人公になる」のが大切と言っていた容子さんは、がんについても人生についても、自分で考え選択することをつらぬいた。この作品は、自立した人間の生き方、死に方の記録ともいえる。
9月2日(月)15:00〜
『台湾アイデンティティ』
- 日本/2013/102分
- 監督:酒井充子
- 出演:高菊花、黄茂己、呉正男
- 配給:太秦
- 愛知初公開
- 酒井充子監督来場予定
日本統治下で日本語教育などを受けて育ち、現在は晩年を迎えた台湾の人々が、たくましくひたむきに生きてきた姿をとらえたドキュメンタリー。日本人が知らない台湾の戦後の埋もれた年月が明らかにされる。「日本語世代」といわれる彼らが語る過去の体験や日本に対して抱く愛情や悔恨から、未来を見つめていく。
9月3日(火)10:00 〜
『世界一すてきな僕たち私たちへ ~響きあい 育ちあう 発達の芽~』
- 日本/2013/94分
- 監督:宮崎信恵
- ナレーター:室井滋
- 配給:ピース・クリエイト
- 愛知初公開
- 宮崎信恵監督来場予定
東京の下町にある障害児の放課後施設・こぴあクラブでは、小学校1年から高校3年までの自閉症や知的障害の子どもたち30名が、放課後を職員のサポートのもとで過ごしている。「親も子も、そして職員も共に生きる」の理念のもと、子どもたちは、近くの公園に出かけたり、料理づくりに挑戦したり、日常の中でそれぞれ発達の芽を育んでいる。映画は3年近い取材を通して、自律の力を獲得していく子どもたちの姿を丹念に描く。
9月3日(火)12:50〜
『さなぎ~学校に行きたくない~』
- 日本/2012/103分
- 監督:三浦淳子
- 出演:木下愛、お母さんと木下家の人々
- 配給:トリステロ・フィルムズ
- 愛知初公開
- 三浦淳子監督来場予定
豊かな自然に囲まれた伊那。すくすくと育ってきた愛ちゃんが、小学校へ入学後まもなく不登校になった。お母さんは困惑しながらも愛ちゃんに寄り添って育てる道を選ぶ。14年にわたる少女の成長記は、映像詩となり、心に豊かさを呼び覚ます。
9月5日(木)11:30〜
『僕のうしろに道はできる~奇跡が奇跡でなくなる日に向かって~』
※9月7日(土)13:30 弥富市でも上映
- 日本/2013/90分
- 監督:岩崎靖子
- 出演:宮田俊也、山元加津子
- 配給:NPO法人ハートオブミラクル
- 劇場未公開
- 岩崎靖子監督来場予定
- 日本語字幕付
脳幹出血で突然倒れ、植物状態となってしまった宮田俊也さん。元同僚の山元加津子さ)は、絶望することなく、毎日病院に通ってリハビリに努める。そして奇跡が起こる。回復を絶望視されていた宮田さんは、車椅子に乗って散歩に出るまで回復するのだった。今までの医療常識を覆すドキュメンタリー。
9月5日(木)14:30〜
『ぬちがふぅ(命果報)-玉砕場からの証言-』
- 日本/2012/132分
- 監督:朴壽南(パク スナム)
- 配給:アリランのうた製作委員会
- 愛知初公開
- 朴壽南監督来場予定
- 日本語字幕付
太平洋戦争末期の沖縄戦。米軍が最初に上陸をめざした慶良間諸島では多くの住民の集団死という悲劇があった。2006年から08年にかけて、朝鮮人元軍属6名をはじめ27名の生存者に取材。「玉砕」という名のもとに強いられた集団死や、強制連行、慰安婦の問題の真実に迫る。
9月6日(金)10:00〜
『潮風の村から~ある女性医師の軌跡~』
※9月8日(日)14:00 設楽町でも上映
- 日本/2013/84分
- 監督:山上千恵子
- 出演:北山郁子
- 愛知初公開
- 山上千恵子監督来場予定
1949年、北山郁子さんは、夫とともに地域医療をやるため渥美半島田原町にやって来た。やがて村の女たちが、もの言えぬ暮らしの中で妊娠、中絶で体も心も痛めていることを知り、女性たちの体と心に向き合った。女性が自分自身の身体を大切にできる社会を願う気持ちの衰えない、86歳の今も現役医師である北山さんの姿を描く。
9月7日(土)10:00 〜
『ゴミ地球の代償』
- イギリス/2012/97分
- 監督:キャンディダ・ブラディ
- 出演:ジェレミー・アイアンズ
- 配給:グリーンルーム
- 愛知初公開
オスカー俳優のジェレミー・アイアンズが世界中に足を運び、ゴミの山と汚染の現場を本作に収めている。 映画は廃棄物によってもたらされる環境汚染が食物連鎖を通じて引き起こすリスクについて驚くべき真実を明らかにする。
■開催概要
【開 催 日】2013年8月31日(土)〜9月8日(日)
【場所】ウィルあいち・大会議室(定員250名)
(愛知県女性総合センター 名古屋市東区上竪杉町1番地)
【アクセス】地下鉄名城線「市役所」駅2番出口 東へ徒歩約10分
名鉄瀬戸線「東大手」駅 南へ徒歩約8分
【料金】作品1回券 当日1,100円(前売り 900円)
【公式サイト】http://www.aiwff.com/2013/
【問合せ】映画祭事務局 052-962-2520