40万で処女を売ったA子 イマドキ愛人事情
神崎晃 著
2014年7月31日発売 impress QuickBooks(R)
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希望小売価格:398円
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【内容】
Ex.1:17才の夏、40万で処女を売った医大生。六年間の学費と、多額の借金、祖父の医療費と親の生活を一人で賄う極貧一家の大黒柱!
Ex.2:11年間の愛人歴を持つフェロモン系美女。親の借金を返すために六人のパトロンを付き合い、夜は妖婦、昼は出世街道まっしぐらのエリート課長!
Ex.3:26歳のパトロンと、恋がしたい23歳。好きなプレイは花見やクリスマス後の恋人プレイ!化粧も服も性格もピカイチ輝く女子系女子!
【まえがきより】
いま、日本の愛人掲示板には1日30人、月のべ1000人の書き込みがあります。出会い系サイトでも愛人が盛んに募集され、大手SNSでも個人対個人でパトロンと愛人たちが契約を結び二人だけの世界を作り出しています。
来たる東京オリンピックのために、英語教室を実施する夜の店も出てきた現在。ネットでパトロンに会う愛人たちは、どのようにして掲示板にたどり着き、どのような契約を結ぶのでしょう? また、どのような人生を歩み、これからどのような未来を選ぶのでしょうか?
論理的でもなく、倫理的でもないかもしれないけれど。自分を商品だと言い切り、進学や借金返済の為に働く美女たちの、ある座談会の記録です。
<著者>
神崎 晃(かんざき あきら)
一九八七年出生。児童養護施設に近い小学校を卒業。この頃の同級生が夜の世界に行ったことにより、風俗街の取材を始める。趣味は茶道と空手道。
<著者寄稿>
執筆のきっかけ
20歳の時だった。地元の成人式に行くと、同級生たちが綺麗な着物で飲み屋を彩っている。手を振る一人は、2歳で児童養護施設に預けられた後、高校2年の時に親元に帰され、その後、父親の勧めで水商売に入った。もう一人は、高校時代から親のスナックで働いていた。一際豪華な着物を着こなしている女の子がいた。褒めると、「だって、これが仕事だもん」と笑った。その子は、銀座のクラブでナンバーツーだと誇った。
一緒に九九を習い、一緒に絵の具で図画工作をした同級生が、派手な着物に身を包んで夜の街に身を晒す。酒を注ぐ同級生の手つきの手慣れたこと! 昔一緒にバスケをしていた男友達も、新宿歌舞伎町の裏で働いていた。女の子はキャバクラへ、男の子はホストクラ ブヘ。それが私の同級生の辿った道だった。大学生が駅に向かう終電間際、「これから仕事だから」と新宿の夜に消えていく同級生たちは、悲しかった。
親のしていた以上の学歴と職業を手に入れるには、他人からの支援が必要だ。大学は安くても数百万かかる。そして、奨学金を借りてまで大学に行くことを、許さない親たちがいる。大学に行かせるより、15や18から働いてもらった方が実入りが良いと考える親がいる。大学に行けば未来の選択肢が増える。そう説得しても、親たちに見えている未来は、2か月後の光熱水費の支払いまでだった。
もし、『愛人』が学歴を手に入れるための手段に成り得るならば――当たり前の倫理観や正義感なんて、お腹を膨らませるための何の足しにもなりゃし ない。お腹が空いて借金がある時に、四角四面の説教なんて何の役にも立ちゃしない。
行きたい大学に行くために。読みたい本を読むために。やりたい仕事をするために。叶えたい未来にはばたくために。欲しいのは、説教や罵倒ではなく、お金と将来と希望だった。良識が通じない世界から抜け出し、貧しさの連鎖を、断ち切ることだった。親のした借金で人生を潰すのではなく、自分の人生を送る自由だった。家族の誰かが病気でも、諦めなくて良いと言ってくれる環境だった。我が子を同じ場所に産み落とさないための、資金だった。
同級生たちは今日も、夜の町へ出勤する。その姿を窓際で見送って、私は、愛人たちを取材することに決めた。
本著を座談会形式にした意図
まずは、愛人たちの生の雰囲気を知ってもらおうと思った。
愛人というと、とかく肉体的快楽や、不倫関係だと思われがちだ。真実は違う。愛人募集掲示板には『学費援助』『上京費用援助』という言葉が並んでいる。雇用側もその事情を心得ており、春、高校を卒業する時期に、一気に募集をかける。夏休みに募集が増えるのも、17歳以下の子どもたちを狙っていると言えよう。
今まで、愛人たち一人一人にインタビューした本はあったが、愛人たちの座談会本は存在しなかった。愛人たちが一つ所に集まることが、まず、珍しかった。『愛人』という生活が日常からかけ離れたものではなく、自分の人生と地続きで繋がっており、一歩間違えればその世界にいたと認識して貰えれば、良いと思っている。生まれたのがA子と同じ家だったら、あるいはA子よりも貧しい家だったら何を選択できたか。男性ならば、Tさんの立場として、どんな対応をしたか。それを読者が考えてくれれば、この本は、成功だと言える。