「ドキュメンタリー映画の父」と民族誌映画の130年、上映+トーク篇
1884年、ひとりの冒険家がミシガンの地に生を享けました。ロバート・ジョセフ・フラハティ。ハドソン湾地帯にふとカメラをたずさえ、イヌイットたちの暮らしを記録した冒険家は、のちに「ドキュメンタリー映画の父」とよばれ、『極北のナヌーク』(1922)をはじめとする数かずの名作と神話を残します。
『モアナ』(1926)、『アラン』(1934)、『ルイジアナ物語』(1946)といったフラハティの作品群は、そしてドキュメンタリーと民族誌映画のクロスポイントでもありました。ドキュメンタリーマガジン「neoneo」#04 生誕130年ロバート・フラハティ特集では、その交点に焦点をさだめ、今年生誕130年をむかえた映画作家の作品をふたたびひもとくとともに、民族誌映画の現在にせまります。
刊行を記念して、来る2月18日(水)、渋谷UPLINK FACTORYにて、『極北のナヌーク』『アラン』の特別上映とトークイベントを開催。どうぞふるってご参加ください。
★ドキュメンタリーマガジン「neoneo」#04についてはこちら。雑誌のお求めまたはご持参で当日料金が割引になります。
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|上映作品
『極北のナヌーク』
1922年/78分
監督:ロバート・J・フラハティ
出演:ドキュメンタリー 製作国:アメリカ 字幕:日本語 音声:サイレント(音楽付)
“ドキュメンタリー・フィルムの父”ロバート・フラハティ
後の映像作家に多大なる影響を与えた記録映画の大傑作!
ドキュメンタリー映画の父、ロバート・フラハティは、白銀の雪と氷に閉じ込められたカナダ北部の極地に、主人公ナヌークを長とするイヌイト(エスキモー)族一家が厳しい大自然の中に、苛酷な大自然と闘い、環境に対応して生きてゆくさまを写しとった記録映像の原点。フラハティは15か月にわたって一家と生活を共にし、リアルで暖かいカメラの眼が写し撮った現実は、いかなる劇映画も及ばないドラマティックな感動を呼ぶ。ドキュメンタリー映画というジャンルはこの映画から生まれた。
『アラン』
1934年/73分
監督:ロバート・J・フラハティ
出演:ドキュメンタリー 製作国:イギリス 字幕:日本語 音声:英語
岩を噛む波、荒れ狂う海、大自然のパワーと闘う人々――
真実の魅惑、長編ドキュメンタリーの至宝
絶壁に叩きつける波、岩を噛む荒波、厳しい大自然と闘う人間たちの生きざま。アイルランドに西岸の荒涼たる孤島アランは、岩だらけで木も土もない。冬は嵐がたけり、断崖には怒濤が押し寄せる。ここに生きる人々は過酷な環境に不屈の精神力で立ち向かい、生命のある限り闘いつづける。“長編ドキュメンタリーの父”フラハティ監督はカメラを通じて真実を凝視し、劇映画が空虚に見える強烈な説得力で訴えかける。
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|開催概要
日時
2015年2月18日(水)
18:00- 『アラン』
19:20- 『極北のナヌーク』+トークイベント
登壇:neoneo編集委員ズ
金子遊(映像作家・批評家)
藤田修平(映像作家・京都造形芸術大学准教授)
若木康輔(構成作家・ライター)
佐藤寛朗(ディレクター)
※開場はいずれも10分前
料金
『アラン』 一般¥1,200 / アップリンク会員、neoneo4号持参か購入の方¥1,000
『極北のナヌーク』+トーク 一般¥1,500 / アップリンク会員、neoneo4号持参か購入の方¥1,200
※2本立て割引 一般¥2,200 / アップリンク会員、neoneo4号持参か購入の方¥2,000
会場
UPLINK FACTORY(1F) http://www.uplink.co.jp/info/map/
ご予約
http://www.uplink.co.jp/event/2015/34890
企画:neoneo編集室(金子)、株式会社アイ・ヴィー・シー(森田)