《交叉する震災と芸能》ドキュメンタリー映画が連続公開!
震災1年後と6年後の三陸からおくる “春を呼ぶ” 渾身の2部作
東日本大震災からまもなく7年となる2018年正月。《交叉する震災と芸能》と題して、震災1年後と6年後の三陸から2つの神楽団体の営みを伝える『海の産屋 雄勝法印神楽』(宮城県)と『廻り神楽』(岩手県)が東京・ポレポレ東中野で連続公開される。宮城と岩手の被災地を舞台に、数百年間人々の心の支えとなってきた民俗芸能の底力を描いたドキュメンタリーだ。
第一弾の『海の産屋 雄勝法印神楽』は、宮城県石巻市雄勝町で600年以上続く雄勝法印神楽(おがつほういんかぐら)を取り上げた作品。東日本大震災の大津波で46軒中1戸だけを残し被災した漁村立浜(たちはま)で、神楽を復活させようとする漁師たちの奮闘を描いた。流失した一切の神楽面と祭具を作り直し、何もない海辺の居住地跡に建てた舞台に、復興を願う神楽の音色が希望を告げる産声となって鳴り響く。監督は『ほかいびと 伊那の井月』の北村皆雄と戸谷健吾。撮影は大震災翌年の2012年で、人々を勇気づけ絆を取り結ぶ芸能の底力を描きだしている。
『海の産屋 雄勝法印神楽』より
第二弾の『廻り神楽』は、岩手県三陸沿岸150キロメートルの範囲を巡っている黒森神楽の営みを捉えた作品。各地の漁師が自宅を「神楽宿」として提供して行われる神楽巡行は、340年以上続く全国的にみても貴重な文化。先の東日本大震災で「神楽宿」の多くが被災したが、途切れる事なく神楽を受け入れています。震災から6年が経過しても厳しい状況が続く沿岸部で、人々のさまざまな願いを神楽衆が受け止める様子を描きました。遠藤協と大澤未来の共同監督作品。昨年12月からはじまった岩手県盛岡市での公開が好調となるなか、待望の東京公開となる。
『廻り神楽』より
2部作の上映会場となるポレポレ東中野では、期間中多彩なアフタートークを開催。1/14(日)のゲストは思想家・人類学者の中沢新一。神話と災害という切り口から、人間と自然の交わりについて解き明かす。詩人の佐々木幹郎(1/21)、民俗学者の神田より子(1/27)らも登壇する。
さらに《交叉する震災と芸能》公開を記念し、1/20(土)からは【北村皆雄監督 民俗映画特選「体感 民俗の古層」】の開催も決定した。『修験 羽黒山秋の峰 』(2004)『ほかいびと 伊那の井月』(2011)と最新作の『海の産屋』の3作品が順繰りに上映される。日本の民俗文化の古層に迫る特選ラインナップとなる。
【上映情報】
《交叉する震災と芸能》2部作連続上映
(1)『海の産屋 雄勝法印神楽』
新年1月2日(火)から第一弾公開!
[各日11:00] 終了日未定(1/20以降のスケジュールは劇場に問い合わせ)
料金:新春特別料金1200円均一
公式サイト https://www.uminoubuya.com/
(2)『廻り神楽』
新年1月20日(土)から待望のロードショー!
[各日12:30 18:50]
終了日未定(2/3以降のスケジュールは劇場に問い合わせ)
料金:当日一般1700円、大・専・シニア1200円、高校生以下・障害者1000円、全国共通鑑賞前売券1200円発売中
※【半券割】他作品の半券提示で当日一般料金から300円引き!
公式サイト https://www.mawarikagura.com/
■上映会場
ポレポレ東中野(東京都中野区東中野4ー4ー1 TEL:03ー3371ー0088)
https://www.mmjp.or.jp/pole2/