【News】原將人監督『初国知所之天皇』復活プロジェクト実施中!

『初国知所之天皇』

現在、京都市のクラウドファンディングで原將人監督のプロジェクト「火事で焼けた伝説のフィルム『初国知所之天皇』を復活させ、上映する!」が進行中です。
https://readyfor.jp/projects/kyotocityartproject2020#10

2018年7月、原監督の自宅は火事になり、全焼しました。ご家族は全員無事でしたが、監督は新作の『双子暦記』のデータを持ち出すため火中に飛び込み顔と腕にかなりのヤケドを負いました。そして原監督が自宅で保管していた『おかしさに彩られた悲しみのバラード』『自己表出史・早川義夫編』『初国知所之天皇』『マテリアル&メモリーズ』など、8ミリや16ミリ映画のフィルムが焼失、または一部消失し、貴重な作品群が失われる危機にあります。

本プロジェクトは原監督の代表作であり、1スクリーンに8ミリと16ミリの2種類の映写機によって交互に映写していく上映方式によって公開され、大きな反響を呼んだインディーズ映画の傑作『初国知所之天皇』の復活、そして新たな上映を目指すプロジェクトです。

原將人監督

プロジェクト概要
1969年代、アメリカのベトナム戦争に加担し、大学はそのような国家の養成員を育てるだけになってしまった国家と社会に、全面的に異議申し立てた全共闘運動が、国家権力によって終焉した後、1970年代、22歳の原將人は映画において既成の映画に対して全面的に異議申し立てをし、国家というものを根底から考える映画『初国知所天皇』を製作した。
2018年猛暑の夏、自然発火とも言える漏電で自宅の火事でフィルムのすべてが燃えた。このプロジェクトは現像所に保管してあったネガから『初国』の2面マルチバージョンとデジタルリマスター、4時間のリフレイン版のデジタルリマスターを復活、そしてお披露目上映するプロジェクトである。

メッセージ
私は映画が好きで好きで、好きがこうじて、作りたくて作りたくて、高校の時、友人たちと作った映画がフィルムアートフェスティバル東京という映画祭でグランプリを獲った。でも、好きな映画の真似をしているみたいで、ほんとうに私が撮りたい映画を求めて『初国知所之天皇』を撮った。京都から北海道、九州まで、日本という国を作った天皇を探しての旅だった。でも、カメラを回す、撮るという行為のなかに日本という国は出現した。だから終われなかった。最後に鹿児島で初めて映画を撮った夏に自殺してしまった少女に出会った。私は少女を追悼し、私は映画の力を信じてそこで映画を終えた。

本プロジェクトは「ふるさと納税クラウドファンディング」、つまり、個人からの寄付金について、住民税・所得税が控除される仕組みとなっており、本プロジェクトも、実質負担額は2000円(!)となっています。
詳細は以下から確認が可能です。
https://readyfor.jp/projects/kyotocityart/announcements/118617
昨年度京都市が実施した別のクラウドファンディングの際の記事です)

原監督は「8ミリは絵画的な魅力がある」と語ります。「技術が進むにつれ、映画は画面の魅力よりも物語のほうが注目されるようになっていっていますが、まず画面そのものの美しさや魅惑に気づいてほしい。8ミリで再現された『初国知所之天皇』には、それを気づかせる力があるはずだと、私は確信しています」

クラウドファンディングは11月13日(金)午後11:00まで実施中!
https://readyfor.jp/projects/kyotocityartproject2020#10

原將人監督公式サイト
https://sites.google.com/site/haramasatoxmovie/home