日本初!! 『眠り姫』アクースモニウム上映
アクースモニウムとは、1970 年代にフランスの現代音楽家フランソワ・ベイルが考案した、多次元立体音響システム。異なる音圧、音色、大きさのスピーカーを多数配置して空間音響を作り出す、電子音楽の奏法だ。
このアクースモニウムの日本で唯一プロフェッショナルな演奏家・檜垣智也が、20数台のスピーカーを駆使して『眠り姫』上映の空間音響を奏でる。
2007年の劇場公開以来、今もアンコール上映が続いている驚異のカルト映画『眠り姫』は、そもそも2005年、室内楽団の生演奏付き上映で初公開された。これまでも、映画から一切の光を奪った完全暗転状態でサウンドトラックを聞かせる『闇の中の眠り姫』など音響に重きを置いた実験的な上映を試みてきたが、これは究極の音響上映!
アクースモニウムでの映画上映は日本初、世界でも稀有な試み。超マニアックでエキサイティングなイベントです!!
※上映後、七里圭(映画監督)、檜垣智也(アクースモニウム演奏)、川崎弘二(電子音楽研究)によるトークあり
【日時と場所】
6月18日(火)
京都・同志社大学寒梅館クローバーホール
開場17:30 開演18:00
http://www.doshisha.ac.jp/students/s_support/extra_program/clover/lineup.html
【上映作品】
『眠り姫』(2007年/80分/DV)
監督:七里圭 原作:山本直樹
音楽:侘美秀俊 声の出演:つぐみ、西島秀俊、山本浩司
夢は、体が眠っているのに脳は活動している半覚醒状態に現れるが、冒頭、夜が朝へと移りゆくまどろみの時間を映し出す本作は、全編、夢の中の出来事かのように思わせる。ほとんど人の姿が映らず、声や物音など気配だけが画面を満たす。山本直樹原作の同名漫画は、幻聴を主題にした内田百閒『山高帽子』を下敷きにしている。公開からすでに6年以上、今もアンコール上映が繰り返される驚異のカルト映画。人々がなぜ、この作品に魅かれ続けるのか、それは観た者にしか分からない。
http://www.nemurihime.info/
【演奏】
檜垣智也
1974年山口県生まれ。愛知県立芸術大学大学院修了。フランス留学中にアクースマティックの作曲と演奏で注目を浴びる。2003年に日本へアクースモニウムを紹介し、国内でもコンサート活動を始める。数多くの音楽祭やコンサート・シリーズの設立・運営・企画にも携わっている。記録された音響とその空間表現をテーマに活動を展開。九州大学大学院、愛知県立芸術大学大学院、大阪芸術大学、同志社女子大学講師。現代音楽プロダクションMOTUS(パリ)と国際アクースマティック芸術祭FUTURAの常勤演奏家及び講師。