【Info】6/8より/人間を追いつづけたドキュメンタリーの軌跡 ポレポレ東中野にて池谷薫監督特集開催!!

 

 

振り返ってみると、震災や戦争といった重いテーマで映画をつくってきましたが、僕の関心はつねに「人間力」のある一個人を追うことにありました。

『延安の娘』では、文化大革命で生き別れとなった父娘の27年ぶりの再会を描き、『蟻の兵隊』では、軍命によって中国に残留させられ、戦後も戦争をつづけた旧日本軍兵士の執念を追い、『先祖になる』では、震災からの復興にいち早く立ち上がった木こりの老人の土地に根ざした生き様を描きました。

縁あって出会った方々と、時には寄り添うように、時には「共犯関係」を結びながら、プロデューサーの権洋子と二人三脚で一生懸命映画をつくってきました。結果として人を撮りつづけることで、国家や社会に翻弄されながらも懸命に生きる、人間の再生の物語を描いてきたように思います。

今回ご覧いただくのはそういう3作です。映画をご覧いただき、少しでも人間の尊厳とは何か感じてもらえれば幸いです。

池谷薫

|上映作品

『先祖になる』 2012|カラー|デジタル|118分|ヴィスタ|©Ren Universe,Inc.
岩手県陸前高田市在住、佐藤直志77歳の震災後を描いた愛と勇気のドキュメンタリー。
2013年ベルリン国際映画祭 エキュメニカル賞特別賞
2013年香港国際映画祭 グランプリ
http://senzoninaru.com/

『蟻の兵隊』 2005|カラー|35mm|101分|ヴィスタ|©Ren Universe,Inc.
世界で初めて“日本軍山西省残留問題”に正面から切り込んだ衝撃作。
2006年香港国際映画祭 人道に関する優秀映画賞
2007年フルフレームドキュメンタリー映画祭 CDS製作者連盟賞
http://arinoheitai.com/

『延安の娘』 2002|カラー|デジタル|120分|ヴィスタ|©NHK  Ren Universe,Inc.
文化大革命の時代、自分を捨てた元紅衛兵の両親を捜す娘。世界が涙した感動作。
2002年カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭 グランプリ
2002年ペンシルベニア映画祭 グランプリ
2002年シカゴ国際映画祭 シルバーヒューゴ賞
2003年ワン・ワールド国際人権映画祭 ヴァーツラフ・ハベル特別賞
http://en-an.com/

|日時

2013年6月8日(土)~6月21日(金):2週間限定

|会場

ポレポレ東中野 中野区東中野4-4-1 ポレポレ坐ビル地下
http://www.mmjp.or.jp/pole2/news.htm 

|当日料金

『先祖になる』 一般1800円/大学・専門1500円/高校・中学・シニア1000円
『蟻の兵隊』『延安の娘』 1000円均一

|追加情報

立教大学池袋キャンパスでも、6/19(水)18:20より、同大学東日本大震災復興支援本部主催による『先祖になる』の上映会が開催されます(本特集上映とは別企画)。こちらにも足をお運びください。
★詳細  http://www.rikkyo.ac.jp/events/2013/06/12660/