【News】2/7-2/23 第6回恵比寿映像祭@東京都写真美術館ほか

yebizo_artist今年の恵比寿映像祭に出品したアーティストたち

2月7日(金)から2月23日(日)までの15日間にわたり、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内)を中心に第6回恵比寿映像祭が開催される。

東京文化発信プロジェクトの一環として開催されるアートと映像の国際フェスティバルで、今年は「映像が映し出す現代社会の多様性」を表現する「トゥルー・カラーズ」がテーマだ。同館の全フロアを利用して、上映、展示、シンポジウム、レクチャー、ラウンジトークなどを複合的に行うほか、恵比寿エリアのギャラリーなどを会場に展示やライブパフォーマンスも行われる。

上映プログラムは、同館1階の上映ホールで行われる。山形国際ドキュメンタリー映画祭で二度も大賞を受賞するなど世界的に高い評価を受けている中国の王兵(ワン・ビン)の最新作『収容病棟』は日本初上映。日本での劇場公開に先駆けての上映となる。

ケント・マッケンジーの『異郷生活者たち』は、1950年代にロサンジェルスに定住したネイティヴ・アメリカンの若者たちのある一夜を描いた作品であるが、2008年にニューヨークで修復版が公開され注目を浴びた。ペドロ・コスタがリスボンのシネマテーク設立50周年に際し、「白紙委任状」を受けて選んだ作品でもある。

現代アルゼンチンを代表する新進気鋭の若手監督マティアス・ピニェイロの『盗まれた男』が上映されるほか、「グーグル・ブックス」をめぐる著作権侵害の訴訟などを通じて、世界規模で生じている書籍の電子化の問題に迫ったベン・ルイスのドキュメンタリー映画『グーグルと知的財産』など、多彩なプログラムの上映が予定されている。(吉田孝行)

 

第6回恵比寿映像祭  トゥルー・カラーズ

【日時】 2014年2月7日(金)~2月23日(日)
【会場】 東京都写真美術館ほか
【時間】 10時00分~20時00分(最終日の2月23日のみ18時00分まで)
【休館日】 2月10日(月)、2月17日(月)
【料金】入場無料。但し、上映、レクチャー、ライヴなど定員制のものは有料。
【上映1回券】 850円(前売) 1,000円(当日)

【スペシャル上映】
ラヴ・ディアス『北(ノルテ)―歴史の終わり』 1,300円(前売) 1,500円(当日)
ワン・ビン(王兵)『収容病棟』 1,300円(前売) 1,500円(当日)

【公式サイト】http://www.yebizo.com


【上映作品紹介】

ワン・ビン『収容病棟』
(2013/227分/中国語(日本語字幕付))

長編ドキュメンタリー作品で国際的に高い評価を受けているワン・ビン。最新作は、雲南省の隔離された精神病院に収容されている人々の日々の生活を記録した作品で、2013年ヴェネツィア国際映画祭で発表され、大きな衝撃を与えた。恵比寿映像祭では本作をジャパンプレミアとして上映する。

wang_bing                    ©Wang Bing and Y. Production

【上映日】
2月16日(日)11:30
[ゲスト・トーク]上映終了後 ワン・ビン×戌井昭人
http://www.yebizo.com/#pg_screen6


ケント・マッケンジー『異郷生活者たち』  
(1961/72分/英語(日本語字幕付))

1950年代に米国南西部の居留地を離れロサンジェルスに定住したネイティヴ・アメリカンたちを捉えた記録映画。移民や貧困層の居住区とされていたバンカーヒルの夜にうごめく若者たちの生態を描く。1961年ヴェネツィア国際映画祭で高く評価された。デジタル修復版にて日本初公開。

The Exiles
【上映日】
2月12日(水)15:00
2月14日(金)18:30
http://www.yebizo.com/#pg_screen4


マティアス・ピニェイロ『盗まれた男』
(2007/91分/スペイン語(日本語・英語字幕付))

アルゼンチンの気鋭の若手監督がブエノスアイレスを舞台に描く若者達の人間模様。19世紀の大統領・作家であるサルミエントのテクストと符号しながら、絡み合う関係と物語、イメージが秘密のゲームへと誘い、独裁政権と自由主義のアルゼンチン近代史をも考察する。2007年全州映画祭でグランプリを受賞。

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 【上映日】
2月11日(火)18:30
2月13日(木)18:30
2月23日(日)11:30
http://www.yebizo.com/#pg_screen9

 ベン・ルイス『グーグルと知的財産』
(2012/89分/英語(日本語字幕付))

Googleは無料電子書籍化サービス“グーグル・ブックス”により欧米主要図書館の蔵書1000万冊をスキャンし、電子書籍として販売可能になったが、その6割は著作権が有効であり、アメリカで訴訟となった…。世界規模での書籍の電子化が招く情報の独占の問題に迫るドキュメンタリー。 

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 【上映日】
2月12日(水)18:30
2月22日(土)15:00
[関連シンポジウム] 2月22日(土)18:30〜「電子書籍化の波紋」
http://www.yebizo.com/#pg_screen14