【News】9/27・28 アルゼンチン映画の若き才能 マティアス・ピニェイロ映画祭@渋谷アップリンク 

今、世界が注目するアルゼンチン映画の若き才能
マティアス・ピニェイロ監督の4作品を一挙上映!

長編デビュー作でチョンジュ映画祭のグランプリを受賞、その後の作品もベルリン、ロカルノ等でプレミア上映され、新進気鋭の監督ながら既に国際映画祭のシーンで高い評価を得ているマティアス・ピニェイロ監督。 アルゼンチンの作家、サルミエントの著作に想を得た『盗まれた男』と『みんな嘘つき』、シェイクスピアの翻案シリーズの『ロザリンダ』と『ヴィオラ』。古典文学にインスピレーションを得ているピニェイロ作品は、決して素直な“翻案”ではありません。入り組んだ物語を巧みな映像で織りなしていく独自のスタイルが、作品を追うごとに磨きあげられ確立される様を、ぜひ体感してください。

マティアス・ピニェイロ監督来日決定!

各国の国際映画祭での最新作の上映で多忙な監督ですが、本映画祭に合わせて来日しま す! ブエノスアイレスで教鞭をとり、先日ニューヨークのアンソロジー・フィルム・ アーカイブスでもアルゼンチン映画のキュレーションを行った監督自身によるアルゼンチンの映画についてのレクチャーも開催!

マティアス・ピニェイロ  Matías Piñeiro

1982年、ブエノスアイレス生まれ。 国立映画大学で映画を学び、後に同校で教鞭もとる。長編デビュー作の『盗まれた男』(2007)でチョンジュ国際映画祭グランプリを受賞し、その後の『みんな嘘つき』(2009)『ロザリンダ』(2010)『ヴィオラ』(2012)はベルリン、ロカルノ等の国際映画祭でも上映。ニューヨークのリンカーン・センターやトロント国際映画祭ではレトロスペクティヴ (特集上映)も行われた。日本では、今年2月の恵比寿映像祭で『盗まれた男』が上映。シェイクスピアの翻案シリーズ「The Shakespeariada」に取り組み、その最新作となる『フランスの王女』が今年のロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に選出された。

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(アルゼンチンの映画祭事情)


 【開催概要】

マティアス・ピニェイロ映画祭 2014  
Retrospectiva de Matías Piñeiro 2014

【日程】2014 年 9 月 27 日(土)・9 月 28 日(日)

【会場】渋谷アップリンク
    東京都渋谷区宇田川町 37-18 トツネビル 1F・2F 
【料金】 一般=1400 円/4 回券=5000 円
    アテネ・フランセ文化センター/アップリンク会員=1200 円
【スケジュール】
9月27日(土)
15:30-「ヴィオラ」(63 分)
17:00-「盗まれた男」(91 分)
19:00-「みんな嘘つき」(75 分) 
20:45-「ロザリンダ」(43 分)

9月28日(日)
15:00-「盗まれた男」(91 分)
17:00-「みんな嘘つき」(75 分)
18:40-「ロザリンダ」(43 分)
19:50-「ヴィオラ」(63 分)
※「ヴィオラ」上映後、マティアス・ピニェイロ監督によるアルゼンチン映画についてのレクチャーを行います(約 60 分)
■各回入れ替え制
■全作品日本語字幕付き

主催:アテネ・フランセ文化センター、Happy Tent、アップリンク
協力:在日アルゼンチン共和国大使館

【上映作品】※全てブルーレイ上映

盗まれた男 El hombre robado (2007年91分)
脚本:マティアス・ピニェイロ 撮影:フェルナンド・ロケット 出演:マリア・ヴィジャール、フリア・マルティネス・ルビオ、ロミーナ・パウラ

作家でありアルゼンチンの大統領も務めたサルミエントの著作「ファクンド-文明と野蛮」などに着想を得たピニェイロの長編デビュー作。博物館のガイドとして働くメルセデスは、親友の 婚約者の浮気を疑い、ある策略をめぐらす。ブエノスアイレスを舞台に、モノクロの 16 ミリフ ィルムで撮影された愛と不実をめぐる物語。チョンジュ国際映画祭でグランプリを受賞。

みんな嘘つき Todos mienten (2009年75分)
脚本:マティアス・ピニェイロ 撮影:フェルナンド・ロケット 出演:ロミーナ・パウラ、マリア・ヴィジャール、フリア・マルティネス・ルビオ

辺鄙な田舎の一軒家に、著名なアルゼンチンの歴史家の末裔と思われる若いアーティストのグループが集う。彼らは共に語らい、酒を飲み、愛し合い、音楽を楽しみ、芸術作品を偽造し、 互いを監視し、陰謀を張りめぐらせる。複雑に交錯する予測不可能な物語を、巧みな映像表現 で紡ぎだした長編第2作。『盗まれた男』に続き、サルミエントの著作から想を得ている。

ロザリンダ Rosalinda( 2010年43分)
脚本:マティアス・ピニェイロ 撮影:フェルナンド・ロケット 出演:マリア・ヴィジャール、アルベルト・アハカ、アウグスティーナ・ムニョス

シェイクスピアの翻案シリーズ第一弾。「お気に召すまま」のリハーサルのために、俳優たちが ティグレの島を訪れる。眩しい陽光と豊かな自然に恵まれた環境の中、役柄と自身との境を次第に曖昧にしていく若き俳優たち。チョンジュ・デジタル・プロジェクトからの委託で制作。 フェルナンド・ロケットの流麗な撮影が美しい。

ヴィオラViola (2012年63分)
脚本:マティアス・ピニェイロ 撮影:フェルナンド・ロケット 出演:マリア・ヴィジャール、アウグスティーナ・ムニョス

ピニェイロ作品の常連マリア・ヴィジャールが、主人公ヴィオラを演じる。ボーイフレンドと はじめたビジネスのためにブエノスアイレスの街を自転車で走り回るヴィオラと、シェイクス ピア作「十二夜」の演劇にとりくむ女性たち。彼女たちとの出会いが、ヴィオラの生活にある変化をもたらす。その独自の映像スタイルが際立つピニェイロの長編第 4 作。