【News】福岡インディペンデント映画祭 8月27日(木)に福岡アジア美術館にて開幕!

 

応募作すべてを上映する!

今年で第7回目となる福岡インディペンデント映画祭2015(FIDFF)が8月27日(木)から福岡アジア美術館で開幕します。2009年に福岡の映像制作者が自らの作品を持ち寄って、交流を深めようとした活動から始まり、翌年からは全国から一般公募とコンペを行って、全国の自主製作を行う人たちが集まる場を福岡に作ろうとしました。その時に大きな決断をしました。それは観てもらわなければ始まらない!ということで、フランスの「アンデパンダン」(無鑑査・無褒賞・自由出品)にならって、応募作すべてを上映することにしたのです。こんな大胆な試みを行っているのは全国でもこの映画祭だけ。一次審査で入選作と(長さに応じた)コンペ受賞作も映画祭が始まる前に決められるのですが、非入選作も当然、上映されます。今年の総数119本!

とはいえ、会場の確保も大変だし、プロジェクターを扱う人や受付の人も必要で、そんなことできるの?と心配になるわけですが、有志スタッフと地元の大学の映研メンバーに協力してもらっています。それとFIDFFでは上映時間に応じた「上映料」が必要。例えば5分未満の場合は3000円、2時間以内だと2万円。誰かのお金に頼るのではなく、自分たちの映画を自分たちで上映するという姿勢を大事にしているのです。作り手も映画祭任せにせず、スタッフを連れて福岡まで来たりして、映画を観てもらうための努力をする人が多いそうです。パーティなどもあって、地元の観客を巻き込みながら、全国の若い映像制作者の交流の場を作っています。

韓国と台湾との交流

それとFIDFFのもう一つの特徴が、韓国の釜山独立映画協会との交流。首都ソウルではなく、地方にあり、場所も近い姉妹都市の釜山というのがFIDFFらしさと言えそうです。さらに今年からは台湾の「台湾青春、未来映画祭」(未来電影日)とも交流を始めました。交流というのは、お互いの作品セレクションを上映しあって、関係者がお互いを訪問すること。こうした意欲的な試みを続けた結果、FIDFFは年ごとに評価を高めていて、福岡の学生作品の部門も作られ、また地元財団の助成を基にした福岡短編映画プロジェクト(福岡にゆかりがある監督・スタッフ・俳優が、福岡をテーマにした短編映画を作り上映する)も行います。劇映画が中心であるものの、ドキュメンタリーやアニメーション(CG、人形)、実験映画も毎年必ず上映されていて、neoneoとしても要注目の映画祭です。

(neoneo編集室)

 

【日程】8月27日(木)から9月1日(火)、9月3日(木)から9月6日(日)

【会場】福岡アジア美術館あじびホール、交流ギャラリー(8階)

【公式サイト】 福岡インディペンデント映画祭2015

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