【News】佐々木友輔監督の新作上映[Epoch]/『チェーンブレイカー』(脚本)/『ビジュアル・コミュニケーション』刊行記念トークイベント

[Epoch]より『落ちた影』

本誌「Camera-Eye Myth/郊外映画の風景論 (2014、 全10回)」で「映画と郊外」の関係性を論じ、風景論の新たな地平を切り開いた映像作家・佐々木友輔が2015年11月、新作を発表!新作[Epoch](11/21,22)、および脚本参加作品『チェーンブレーカー』(11/7-13)の上映、さらには9月末に刊行された評論集『ビジュアル・コミュニケーション——動画時代の文化批評』(南雲堂) の発刊記念イベント「動画の時代」の「映画批評」はいかに可能か ―「ポストメディウム的状況」を考える(11/17)にも登壇します。

アナグリフ3Dを使った創作から批評まで、縦横無尽に活躍する新世代の映像作家の躍動を見逃すな!

佐々木友輔 SASAKI Yusuke
1985年神戸生まれ。映像作家、企画者。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了。近年の上映・展示に「反戦 来るべき戦争に抗うために」(SNOW Contemporary、東京、2014年)、「第7回恵比寿映像祭」(恵比寿ガーデンプレイス、東京、2015年)、編著に『土瀝青——場所が揺らす映画』(トポフィル、2014年)、共著に「ビジュアル・コミュニケーション——動画時代の文化批評」(南雲堂、2015年)など。


 ■佐々木友輔 新作上映[Epoch]


【日時】2015年11月21日(土)、22日(日)
    開場18:30、上映19:00(20:10終了予定)
【料金】1500円(定員25名、要予約。qspds996.info@gmail.comまでお申し込み下さい。)
【会場】新宿眼科画廊(東京都新宿区新宿5-18-11)
 
【上映作品】

『落ちた影/Drop Shadow』
(アナグリフ3D/約30分/2015年)

出演/菊地裕貴、永田希、小林千花 音楽/田中文久 協力/門眞妙

2015年。正体不明のウィルスによる死亡事件が相次ぐ中、孤独に生きる男・渡利雅はニュースサイトでかつての恋人・乃亜の名を目にする。乃亜の結婚相手である真瀬利治がウィルス事件の容疑者として指名手配され、その火の粉が彼女にも降り掛かっていたのだ。渡利は事の真相を知るべく、真瀬利治に関する情報を調べ始めるが……。アナグリフ方式による3D上映に加え、全編がパソコン&スマートフォンの画面上で進行するデスクトップ・ノワール。

※アナグリフ3Dによって得られる立体感には個人差があります。強い眼の疲労や気分が悪くなるなどの症状が出た場合は視聴をお控えください。観賞は自己責任でお願いします。6歳以下のお子様はご覧いただけません。

 
『And the Hollow Ship Sails On』
(2D/約30分/2015年)

朗読/菊地裕貴 音楽/田中文久 協力/佐々木つばさ

19世紀、21世紀、そして23世紀、茨城の原舎浜を三たび訪れたまるい舟。中には黒い箱を抱えた女がひとり微笑んでいた。人びとは彼女を出迎え、その歌声に魅了されるが、やがて疑いを抱きこの国から追放してしまう。彼女を慕う少数の者たちは、再びうつろ舟がやって来る日を待つのだった。江戸時代に曲亭馬琴らが広めた伝説「虚舟」(うつろぶね)をモチーフに、三つの時代、三つの記録メディアのかさね合わせにより描く、新たな風景映画。


 ■三代川達 第10回上映会にて『チェーンブレイカー』上映!

アイドル、ファッション、アート、クリティーク――まったく異なる領域で活躍する新時代の映像作家3名によるコラボレーション。2015年11月7日(土)より 渋谷UPLINKにて1週間限定ロードショー!

http://www.miyokawa-tachi.com/

アイドル動画やファッション動画の最前線を行くudocorgと、映画と現代美術を往還して独自の活動を展開する佐々木友輔が、ワタナベカズキと手を組んだ!?主演にファッション雑誌「KERA」などで活躍中のモデルの阿知波妃皇をむかえ、展開される最新型のホラー映画ムービー!

三代川達第10回上映会 base ten number system

【日時】2015年11月7日(土)~13日(金)
    ※11/7・8 15:30~ /19:00~  
       11/9~13 21:00~
【料金】1500円(1ドリンク付き)
【会場】渋谷UPLINK tel. 03-6825-5503
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階

☆上映期間中は出演者をはじめ様々なゲストを招いてのトークイベント、ライブイベントを毎日開催!

『チェーンブレイカー』

監督:ワタナベカズキ 脚本:佐々木友輔 撮影:udocorg(DID)
出演:阿知波妃皇/松本高士/鶴田理紗(白昼夢)/二見_香帆(ブルドッキングヘッドロック)/菅原佳子/伊神忠聡/原彩弓(メロトゲニ)/神崎ゆい/上野裕子/風間竜一/里村孝雄

みだりに吉凶禍福を説き、または祈祷・符呪等をなし、人を惑わして利を図る者は、死刑または無期もしくは3 年以上の懲役に処す――。2014 年の刑法改正によりこの時代錯誤な条文が削除されて以来、各地で原因不明の死亡事件が多発し始めた。「呪い」の時代の幕開けである。憎しみが憎しみを呼び、死が死を招く恐怖の連鎖に巻き込まれた美大生の珂奈は、その死の運命を断ち切れるのか。ニューメディア・ホラーヒーローの誕生譚。

【佐々木友輔とは?】
1985 年神戸生まれ。映像作家・企画者。映画制作の他、書籍の出版や執筆、美術展への出品など領域を横断した活動を展開している。

【udocorg(DID)とは?】
ドウガネットレーベル"DID"主催。東京の次世代を象徴する若手ファッションブランドの"ビジュアルドウガ"を数多く手がける映像作家。

【ワタナベカズキとは?】
1983年4月5日千葉県生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒業。
テレビ制作会社勤務を経て現在フリーの映像ディレクター。現在は多数の演劇公演に映像ディレクターとして参加。他にも、MV 制作やイベント映像制作等活動は多岐に渡る。

※同時上映
塩田倫×三代川達『プレイバックちなみさん』
プロレスリングHEAT-UP×三代川達『アンダードッグ/カウント3.1からのパイルドライバー』

詳細→http://www.uplink.co.jp/movie/2015/40673


『ビジュアル・コミュニケーション』刊行記念トークイベント
 「動画の時代」の「映画批評」はいかに可能か ―「ポストメディウム的状況」を考える

ここ最近、映画の世界は大きな変化を迎えている。誰でもスマホで「映画」っぽいものが作れ、ネット上にはVine動画やゲーム実況など、いままで見たこともないような新しい映像コンテンツが映画と肩を並べるようにして、活況を呈するようになりつつある。『映画とは何か』(筑摩書房)など、映画の現在について先鋭な批評活動を繰り広げる俊英・三浦哲哉氏をゲストに迎え、9月末刊行の評論集『ビジュアル・コミュニケーション——動画時代の文化批評』(南雲堂)の内容を踏まえ、こうした「動画の時代」にかつての「映画批評」はどのように対応していくべきなのか。『ゼロ・グラビティ』『親密さ』『ルック・オブ・サイレンス』『THE COCKPIT』……などなど、数々の話題作を素材に、そして映画誕生120年の現在、あらためて「映画」と「映像」の関わりについて「映画批評」の観点から徹底的に語り合う。

【日時】11月17日(火)19:30〜
【料金】1000円
【会場】ジュンク堂書店 池袋本店(東京都豊島区南池袋2−15−5)
【登壇者】三浦哲哉、渡邉大輔、佐々木友輔(司会:冨塚亮平)
【詳細】 http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=10543

ビジュアル・コミュニケーション
動画時代の文化批評

限界研 編 
飯田一史/海老原豊/佐々木友輔/竹本竜都/蔓葉信博/冨塚亮平/藤井義允/藤田直哉/宮本道人/渡邉大輔
南雲堂 四六判並製 432ページ
本体2,300円+税

Vine、ゼロ・グラビティ、濱口竜介、原将人、ジブリ、戦後TVCM、監視カメラ、3DCGアニメ、インディ・ゲーム、VR、淫夢、ゲーム実況、クソコラ
「多様な映像の氾濫」から現代を見通す!!

「ポストiPad」や「ポストYouTube」の視覚的イメージの文化事象が、そのメディウムからジャンル定義、産業基盤、ビジネスモデル、創造性……などなど、あらゆる局面においてそれまでとは違う、大きな変化にさらされている。
このような現状においては、「映画批評」「テレビ批評」「ゲーム批評」……などといったこれまでの個別のジャンルに特化した批評や研究の語り口だけではその多様で流動的なイメージのありようを捉えてゆくには不充分である。
より柔軟で多様な視点から、今日の視覚文化の見せるさまざまな動きを俯瞰的にすくいとる視覚文化批評。

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