写真家・西澤諭志は、分割撮影した風景をモニター上で結合し、その操作の痕跡で生じたずれを巧妙に残すことで、映像を制作する過程をひとつの画面に収める。映像作家・西澤諭志は、自宅、東京、台北、ハノイを舞台に、通例では画面のフレームやタイムラインから排除されるカメラの迷いや出演者の逡巡を内包しつつ、果敢に叙述を試みる。ドキュメンタリーという姿勢を通して、何をどこまで精確に記録し、提示できるのか。初上映の新作を含む三作の特集上映と、写真作品の展示。
【日時】
7月17日(月祝)
18:45開場 / 19:00開演
【料金】
¥1,800(1ドリンク付き)
【会場】
渋谷UPLINK FACTORY(1F)
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町37-18
【上映作品】
『百光』(HD/2013年/72分)
監督自身が住む部屋を約一年にわたり動画で記録し、
「布団」:同居人である恋人との関係性
「台所」:生活を取り巻く持ち物
「客人」:友人との会話から聞き取れる経済的・社会的な状況
「窓」:部屋の窓から見える風景の時間的な変化
複数の写真を頼りに一つの経験を想像するように、
『与えろ/貰え/放っておけ(台北―東京) 2ch ver.』(HD/2014年/33分)
台北と東京、二都市のシェアハウスを舞台に撮影したビデオ作品。
『溝へ』(HD/2017年/44分)
ハノイ。ダンサーであるタインに、東京の演出家・
【トークイベント出演】
西澤諭志(にしざわ・さとし)
写真家、映像作家。カメラを用いて個人の身近な生活を記録し、
TKG+(台北)など。写真新世紀2007、2008佳作入選。
http://satoshinishizawa.com/
金子遊(かねこ・ゆう)
映像作家、批評家。アジアの都市と風景に関心がある。著書に『