【News】金子遊の映像作品がWEBで配信スタート

 

 2020年3月から、幻視社が配給する映像作家・金子遊の長編ドキュメンタリー、劇映画、実験映画、民族誌映像など10数本が「Vimeoオンデマンド」にて、WEB配信されます。新型コロナウィルスの影響で、映像作品の上映機会が失われるなか、期間限定での公開となります。

 第1弾は、未ソフト化だった幻の劇場公開作『ベオグラード1999』、ヨルダン川西岸地区に取材した『万葉律パレスチナ』、インド北東部の少数民族を撮った民族誌『アパタニ族の悲歌』です。
 第2弾は4月に、劇場公開された選挙ドキュメンタリー『ムネオイズム』、封鎖下のイラクを16ミリフィルムで撮った『バグダット1999』、父島と母島への旅を8ミリフィルムでつづる映像詩『小笠原リール』を配信予定。その後、第3弾、第4弾と続く予定です。

配信サイト 
https://vimeo.com/channels/yukaneko

<作品内容>

『ベオグラード1999』
監督:金子遊 配給:幻視社


1970年の三島由紀夫自決事件に衝撃を受けた活動家たちが創設した、民族派団体「一水会」の活動を批判的に描いたドキュメンタリー。1999年、同事務局で働く恋人を介して木村三浩代表に近づいた金子監督は、国際的な反米ネットワークの構築を目指す木村代表の活動を追って、イラクや旧ユーゴスラビアの紛争地域を訪問する。ユーゴスラビア最後の大統領や民族浄化の首謀者、セルビア民兵の指導者らの貴重な姿をカメラにおさめ、ナショナリズムの本質に迫っていく。劇場公開10周年を記念して、ネット配信をスタート(2009年/セルビア・イラク・日本/78分/ドキュメンタリー/2010年度劇場公開)
https://vimeo.com/ondemand/belgrade1999

『万葉律パレスチナ』


2012年にヨルダン川西岸地区で撮られた短篇ドキュメンタリー映画。イスラエル軍の検問に対して、イェリコでパレスチナの民衆が立ち上がった大規模なデモンストレーション。ガザ地区に対する空爆攻撃に対して、ベツレヘムのアイーダ難民キャンプで生じた、インティファーダもかくやと思われる少年たちの抵抗闘争を記録。それらの映像と万葉集からインスパイアされた短歌が組み合わされる、実験的なドキュメンタリー。(監督:金子遊/9分/パスレスチナ=日本)
https://vimeo.com/ondemand/palestine2013

『アパタニ族の悲歌』


インドのアルナチャール・プラデーシュ州で暮らす、少数民族「アパタニ族」に関する短篇ドキュメンタリー。男性たちに比べて、働き者であるアパタニの女性たちの農作業、鼻ピアス、伝統的な悲歌、草笛の演奏、伝統舞踊が収録されている。(監督:金子遊/5分/インド=日本/2014年)
https://vimeo.com/ondemand/apatani

 

【作家プロフィール】

金子遊(かねこ・ゆう)

映像作家、批評家。アジア、中東、アフリカを旅しながら、映画とフォークロアを研究している。劇場公開された監督作に『ベオグラード1999』『ムネオイズム』『インペリアル』、プロデュース作に『ガーデンアパート』がある。著書に『ドキュメンタリー映画術』『混血列島論』『ワールドシネマ入門』 など。共編著に『クリス・マルケル』『アピチャッポン・ウィーラセタクン』『ジャン・ルーシュ』『映画で旅するイスラーム』ほか多数。