【News】4/17-25『優れたドキュメンタリーを観る会 vol.31』@下高井戸シネマ

優れたドキュメンタリー映画を観る会 vol.31
“来し方、行く末”

1999年4月からスタートした「優れたドキュメンタリー映画を観る会」は、今年も下高井戸シネマと日大文理学部をはじめ、沢山の地域の団体の協力のもと、特集上映会を開催致します。戦後70年をむかえる日本ですが、沖縄の基地問題や原発問題を考えると、簡単に戦後70年と言えないもどかしさが込み上げてきます。

10年前(戦後60年、2005年)に上映したプログラムを改めて見直すと、昨今よりほのぼのとした作品が多く、ドキュメンタリー映画が時代を反映していることがわかります。10年前は隣国との関係、国際問題も今日ほど緊迫していなかったし、また国内においても今や、福島第1原発事故により突きつけられた多岐に亘る未曾有の課題、不平等な労働現場、ヘイトスピーチ~人種差別など問題は山積です。更に、自衛隊海外派遣の恒久法制化が提案され、いったいこの国はどこへ行くの、と私達国民の不安、怒りと不信感は募るばかりです。

今回の特集では、昨年11月に永眠されたカメラマン大津幸四郎さん(この会には、『花子』『ドルチェ』の時にトークで来て下さいました)のご冥福を祈り、『ゆんたんざ沖縄』『三里塚に生きる』を追悼上映致します。

国民が国家権力により翻弄されてきた事実を過去の映像から知り、遠いブラジルに渡った日本移民のこと、日本各地に点在する私たちの生活に密着してきた映画館のこと、古来人間は自然と調和して暮らしてきたこと・・・、そして、この会ではおなじみの伊勢真一監督の新作『妻の病』と、過去、現在を描くドキュメンタリー計12本を上映致します。

 優れたドキュメンタリーを観る会 代表 飯田光代

★代表・飯田さんのインタビューはこちら(2014年)
【Interview】 作品選びは、主婦同士の会話から〜『優れたドキュメンタリー映画を観る会』代表 飯田光代さん


【期間】2015年4月17日(金)~2014年4月25日(土)
【場所】下高井戸シネマ(京王線下高井戸駅下車 徒歩2分)
              〒156-0043 東京都世田谷区松原3-27-26  電話03-3328-1008

【料金】 <全作品共通前売券 発売中!>
       劇場窓口にて販売:1回券 1000円 / 5回券 4500円
      チケットぴあ にて販売 :1回券 1000円(Pコード:465-401)
      ※4/17(金)の前夜祭にはご利用いただけません。

       <当日料金>
              一般 1300円/大学・専門学校 1100円 
               小・中・高・シニア・障がい者・火曜みなさま 1000円/会員 900円

▶レイトショーは当日朝より整理番号付チケットを販売します。
▶各回先着5名様にポストカードをプレゼントします♪
世田谷区手をつなぐ親の会の手作りクッキーや雑貨を販売します。
「日大文理 国際子ども支援ボランティア・グループ”サラマット・A”」の雑貨を販売します。

 優れたドキュメンタリー映画を観る会 応援サイト こちら

4/17(金)公開前夜祭

▶アホンダラ大久保楽派ミニライブ
ミヤマカヨコさん(Vocal) &しげみさん(チンドン・Sax)>

『ASAHIZA人間は、どこへ行く』上映
▶藤井光監督トークショー 
2015年4月17日(金)
開場18:30 開演19:00(終了予定21:30)
【限定150席】前売券販売&電話予約受付中
一般・大学・専門学校 1700円
小・中・高・シニア・障がい者手帳をお持ちの方・会員 1500円 
*特別イベントのため招待券等はご利用いただけません。
*特集の前売り券はご利用いただけません。
*予定枚数終了次第締め切りとなります。


 4/18(土)11:00〜
『旅の途中 橋本梧郎と水底の滝・第二部 』
*岡村淳監督のトークあり 
 監督:岡村淳 
2014年/ブラジル/1h11


研究に生涯を捧げる移民植物学者・橋本梧郎、94歳。ブラジル奥地への妻の両親の墓参り、植物標本を送り続けてくれた人の遺族探しなど、彼の人生の総決算の旅に寄り添う。

4/18(土)20:45〜
大津幸四郎さん追悼
『ゆんたんざ沖縄 』
*山上徹二郎プロデューサーのトークあり
監督:西山正啓/撮影:大津幸四郎
1987年/日本/1h50/配給:シグロ
©1987 SIGLO

読谷村チビチリガマの集団自決の生存者の証言、そこに平和の像を制作する彫刻家の姿、卒業式での日の丸掲揚に抵抗する女子高生の涙。風化する戦後を問う村の人々を追う。

4/19(日)11:00〜
文化庁映画賞優秀賞&キネ旬文化映画1位受賞記念
『鳥の道を越えて』
*今井友樹監督のトークあり
監督:今井友樹
2014年/日本/1h33/配給:工房ギャレット

渡り鳥の大群が通る”鳥の道”と、その命を生活の糧にしていた岐阜県山間部の人々。禁猟から67年。監督は祖父の話を手がかりに、鳥と人間のかつての営みを探求する旅にでる―。

4/20(月)11:00〜
『ASAHIZA 人間は、どこへ行く』 
監督:藤井光
2013年/1h14/配給:コミュニティシネマセンター

 

南相馬の閉館した古い映画館「朝日座」で映画を見る人々の一日を記録。震災以降も街に残る人や、離れて暮らす人。映画館が繋ぎ続ける映画の記憶、街の記憶、人の記憶が甦る。

4/20(月)20:45〜
『ホームレス理事長~退学球児再生計画~』 
*関係者のトークを予定
監督:圡方宏史
2013年/日本/1h50/配給:東海テレビ放送


高校を中退した球児たちに”再び野球と学習の場を”と設立されたNPO法人「ルーキーズ」。経営難で理事長自身ホームレスとなっても青年たちと向き合うありのままの姿を捉える。

4/21(火)11:00〜
『妻の病 ―レビー小体型認知症―』 
*伊勢真一監督のトークあり
監督:伊勢真一
2014年/日本/1h27/配給:いせフィルム


四国、南国市に生まれ育った幼なじみの夫婦。妻・弥生さんの病をきっかけに新たに築かれていく二人の絆。一人の医師である夫と認知症の日々を生きる妻との10年間に及ぶ物語。

4/21(火)20:45〜
『自由と壁とヒップホップ』 
*山本薫さん(アラブ文学研究/大学講師)のトークあり
監督:ジャッキー・リーム・サッローム
2008年/パレスチナ・アメリカ/1h26/配給:シグロ
©2008 Fresh Booza Productions,LLc.

過酷な環境で”今”を生きるパレスチナ人ラップミュージシャンたち。中東の若者たちに芽生えた新しいカルチャーから、彼らが抱える社会問題や歴史的背景の複雑さを映し出す。

4/22(水)11:00〜
『パンク・シンドローム』 
監督:ユッカ・カルッカイネン、J-P・パッシ
2012年/フィンランド・ノルウェー・スウェーデン/1h28/
配給:エスパース・サロウ

フィンランド発、知的障がい者のパンクバンド。パワフルで激しいパフォーマンスと過激な歌詞が評判に。彼らの日常から海外ツアーまでを追う抱腹絶倒の音楽ドキュメント。

4/22(水)20:45〜 4/23(木)10:30〜 
『60万回のトライ』 
*朴思柔監督、朴敦史監督のトークあり
監督:朴思柔(パク・サユ)、朴敦史(パク・トンサ)
2013年/日本/1h46/配給:浦安ドキュメンタリーオフィス
©コマプレス

大阪朝鮮高校ラグビー部が全国制覇を目指す3年間に密着。高校生達のラグビーへの熱意や、自らのルーツを真剣に探り、高校無償化からの除外という現実に向き合う姿を追う。

4/23(木)20:45〜
『メトロレディーブルース〜東京メトロ売店・非正規女性のたたかい〜 』
*松原明監督、関係者のトークあり
監督:松原明、佐々木有美
日本/配給:ビデオプレス*初編(2013年/26分)と続編(2014年/40分)を連続上映


元気いっぱい平均年齢60歳の売店で働く女性たち。親の介護や子育てと厳しい生活の中で挑んだ、差別撤廃への闘いが東京メトロを揺さぶる!

4/24(金)10:30〜 4/25(土)20:45〜
大津幸四郎さん追悼
『三里塚に生きる』 
*25日は代島治彦監督のトークあり
監督:大津幸四郎、代島治彦
2014年/日本/2h20/配給:スコブル工房
©三里塚に生きる製作委員会

1960年代から農民が成田空港建設反対闘争を繰り広げた三里塚。人々はなぜ国家権力と闘ったのか?過去の記録映像と写真を交えながら、農民たちの当時と現在の思いを丁寧に描く。

4/24(金)20:45〜
『旅する映写機 』
*森田惠子監督のトークあり
監督:森田惠子
2013年/日本/1h45/配給:『旅する映写機』製作委員会



急速なデジタル化で姿を消しつつある映写機とその技師たちを訪ね、全国の劇場を巡る。日本の映画史の変遷とあわせ、知られざる映画館の舞台裏とそこで生きる人々を映す。