ミニシアターという呼称で1970年代から親しまれてきた「アートハウス」は、世界中の映画と刺激を求める観客が出会う場所であり、未来の映画作家のみならず、さまざまな芸術に関連した人材を育む温床としての役割を担ってきた。その「アートハウス」に新たな観客を呼び込む企画「現代アートハウス入門」の第三弾が開始となる。 今回は「ドキュメンタリーの誘惑」と題し、“ドキュメンタリーと呼ばれる方法で作られた映画”にフォーカスする。 18人の映画作家たちに「若く新しい観客に映画の魅力を伝えるために5本の“ドキュメンタリー”を観せるとしたら?」というアンケートをとり、そこであがった作品群から選りすぐりの7作品をセレクト。会期中はトークイベントも多数行われる。 「現代アートハウス入門 ドキュメンタリーの誘惑」は、東京・ユーロスペースで10月22日より、愛知・名古屋シネマテークで11月12日から、大阪シネ・ヌーヴォで11月3日から、京都シネマで11月11日から、鳥取・ジグシアターで12月3日から、それぞれ開催される。上映作品の概要、アンケートに協力した映画作家の一覧は、以下の通りとなる。 アンケートに協力した18人の映画作家たち 入江悠/小川紗良/小田香/草野なつか/小森はるか/島田隆一/白石晃士/瀬田なつき/想田和弘/富田克也/広瀬奈々子/深田晃司/藤元明緒/甫木元空/松林要樹/三宅唱/山中瑶子/横浜聡子 それぞれの回答と選んだ理由はこちら 【開催劇場情報・ゲスト】 ※リンクをクリックすると、各劇場の詳細な上映時間に飛びます [東京]ユーロスペース 10/22(土) 〜 ▼10/22(土)18:50『書かれた顔』上映後 トーク:甫木元空さん(映画監督/Bialystocks)× 須藤健太郎さん(映画批評家) ▼10/26(水)18:50『SELF AND OTHERS』上映後 トーク:草野なつかさん(映画作家) × 小森はるかさん(映像作家) [愛知]名古屋シネマテーク 11/12(土)〜 ▼11/12(土)19:20『SELF AND OTHERS』上映後 レクチャー:想田和弘さん(映画作家) [大阪]シネ・ヌーヴォ 11/3(木)〜 ▼11/4(金)18:45『書かれた顔』上映後 トーク:小田香さん(映画作家)× 菊池信之さん(映画音響技師) [京都]京都シネマ 11/11(金)〜 [鳥取]ジグシアター 12/3(土)〜【上映作品】
『ルイジアナ物語』監督:ロバート・フラハティ|1948年|アメリカ|78分
『1000年刻みの日時計 牧野村物語』監督:小川紳介|1986年|日本|222分
『セザンヌ』監督:ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ|1989年|フランス|50分
『書かれた顔』 4Kレストア版日本初上映監督:ダニエル・シュミット|1995年|スイス、日本|89分
『SELF AND OTHERS』監督:佐藤真|2000年|日本|53分
『物語る私たち』監督:サラ・ポーリー|2012年|カナダ|108分
『人間ピラミッド』監督:ジャン・ルーシュ|1961年|フランス|90分