〜著書『映像の境域』(森話社)刊行記念イベント〜
映像個展「レトロスペクティブ 映像作家・金子遊」
2017年7月29日(土)
アテネ・フランセ文化センターにて
映像・文学・民俗学の領域を横断する著書を発表している映像作家・批評家の金子遊。新著『映像の境域』の刊行を記念して、『ベオグラード1999』『ムネオイズム』など劇場公開作を含む全映画5本を上映します。四方田犬彦氏(映画史家)と監督によるトークもおこないます。
【上映スケジュール】
2017年7月29日(土)
12:30 『でろり』+『ぬばたまの宇宙の闇に』(計110分)
14:45 『ベオグラード1999』(76分)
16:20 『ムネオイズム』(89分)
18:10 『インペリアル』(73分)+トーク:四方田犬彦、金子遊
【作品紹介】
『でろり』
2004年(50分)16mmフィルム上映
監督・撮影:金子遊
出演:荒川秀晴、堀江愛子、牧野壽永ほか
レフ・トルストイの小説『イワン・イリッチの死』を翻案にした16ミリフィルムの劇映画。冬は雪ぶかい秋田の日本海側の村。死期を迎えた元裁判官の老翁は、頑な性格から家族の看護を拒否する。日本家屋のなかで自身と対話をする日々。ある時から異様な風貌をもつ介護人と心を通わせるようになり…。
『ぬばたまの宇宙の闇に』
2008年(約60分)8mm+16mmフィルム上映(デジタル上映への変更の場合あり)
監督:金子遊
出演:吉増剛造、今福龍太、里英吉、中村達哉ほか
1997年から10年にわたって撮られたトラヴェローグ映画。北は札幌や石狩、南は奄美大島、加計呂麻島、徳之島、西はヨルダンやイラクまで、カメラを持った男が詩人、人類学者、唄者、舞踏家らとともに疾走する。家族との離別、恋人の死など作家のパーソナルなライフヒストリーがフィルムに定着された作品。
奈良前衛映画祭グランプリ イメージフォーラム・フェスティバル特別上映
アートフィルム・フェスティバル(愛知芸術文化センター)正式出品ほか
『ベオグラード1999』
2009年(76分)ヴィデオ作品
監督・編集:金子遊
出演:木村三浩、V・シェシェリ、V・コシュトニッツァほか
元恋人の自殺をきっかけに、10年間撮りためたヴィデオ映像を編集したエッセイ映画。フセイン政権下のバグダッド音楽祭に一緒に参加した後、シンガーを目指していた恋人は民族派団体に加入し、再びイラクへともどる。ナショナリズムに批判的だった作家はカメラを持って空爆直後のセルビアへむかう…。
東京・大阪にて劇場公開 田辺弁慶映画祭ノミネート
TAMA CINEMA FORUM映画祭ノミネート
アートフィルム・フェスティバル正式出品ほか
『ムネオイズム 愛と狂騒の12日間』
2012年(89分)ヴィデオ作品
監督・撮影:金子遊
出演:鈴木宗男、松山千春、佐藤優、ムルアカほか
鈴木宗男の選挙活動に密着し、北海道の精神風土をフィールドワークした作品。ムネオ疑惑の後、鈴木は民主党が大勝して政権交代した09年の衆院選に立候補。だが東京地裁であっせん収賄罪が確定し、最高裁が上告を棄却すれば刑務所行き。鈴木は松山千春やムルアカらの協力を得て崖っぷちの選挙戦に挑む。
東京・大阪・横浜にて劇場公開
TAMA CINEMA FORUM映画祭ノミネート 福井映画祭ノミネート
奈良前衛映画祭2013正式出品ほか
『インペリアル 戦争のつくり方』
2014年(70分)デジタル作品
監督・編集:金子遊
写真:福島菊次郎
出演:ラサ、宮台真司、福島みずほ、北村肇
2045年の近未来。憲法改正後に国防軍ができ、徴兵制が復活。そこへ朝鮮半島で紛争が勃発、米国に要請されたニッポンは軍事介入する。第3次大戦を生き残ったラサは発電所跡地で旧式コンピュータを使い、ニッポンに起きた悲劇を映像編集する…。 日本版の『ラ・ジュテ』『レベル5』を志向したSFドキュメンタリー。
渋谷アップリンクにて上映
大阪シアターセブンにて劇場公開ほか
- ※各回入れ替え制
【料金】
当日券のみ 一般1400円 学生/アテネ・フランセ文化センター会員1300円
2回券=2400円
※書籍割引あり 受付に『映像の境域』提示で一律1100円
【会場】
アテネ・フランセ文化センター
東京都千代田区神田駿河台2-11
アテネ・フランセ4F
TEL. 03-3291-4339- ■お問い合わせ
電話:090-4434-8774 (幻視社)
メール muneoism@gmail.com
■主催 幻視社
■協力 アテネ・フランセ文化センター、森話社