【Review】『季節、めぐり それぞれの居場所』 text 萩野亮

♪今日は会社の月給日 お金もたくさんもらったし 芸者かおうか 女郎かおうか 嫁に相談してどやされた ストトン ストトン みどりのなかをゆっくりとくぐり抜け、一軒のつつましい宅老所にわたしたちはたどり着く。にぎやかな唄声が

【Info】イメージフォーラム・フェスティバル2012 開催!

1987年以来、今年で通算26回目を迎える映像アートの祭典「イメージフォーラム・フェスティバル2012」を、4/28(土)より東京を皮切りに全国で開催します。今年は“エマージング・リズムス”と題し、現在生まれつつある新し

【Review】『忘れられた地域史を歩く』藤野豊著 text 細見葉介

地域からの告発と葛藤の記録忘れてはいけない歴史が、各地域にある。一見レトロな趣のある近代建築も、そこにあった歴史を知れば苦々しい思いで向き合わざるを得ない。そんな示唆に満ちているのが本書である。著者の藤野豊氏は、私が通っ

【Review】『劇場版 笑ってさよなら~四畳半下請け工場の日々~』 text 中村のり子

割烹着姿のおばちゃんが、手作業で次々仕上げる小さな部品。「世界のトヨタ」に使われているが、果たして何のための部品なのか、は知らないのだそうだ。トヨタのお膝元・名古屋の放送局CBCが、小さな4次下請け工場の閉鎖を見つめたテ

【リレー連載】ワールドワイドNOW★NY発/アメリカで語られる東日本大震災の姿(後編) text 東谷麗奈

二本目の作品は、全米公共放送PBSで放映されたFrontlineシリーズの 一時間のドキュメンタリー「Inside Japan’s Nuclear Meltdown(日本の核メルトダウンの真相)」だ。この作品 は、ジャー

【論考】 視覚と身体のZ軸(後編) 『世界最古の洞窟壁画 3D 忘れられた夢の記憶』 text 神田映良

このように『Pina』では、3Dによる空間性は全て、肉体の実在感という中心軸から捉えられている。例外は、モノレールの車窓から街を捉えたショットだ。列車の先頭車両で、正面から迫ってくる光景を窓越しに眺めるあの体験がそのまま

【Info】短篇映画研究会〈女性作家シリーズ〉

  短篇映画研究会【女性作家シリーズ】1936年、日本初の女性監督・坂根田鶴子が劇映画『初姿』を発表。以後現在に至るまで多くの女性作家が映像表現に取り組んできました。記録映画界では、1951年に『しおひがり』を

【論考】 視覚と身体のZ軸(前編) 『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』 text 神田映良

3D映画というと、どうも、その大半がやたらと騒がしい映画という印象が拭えない。僕が3Dに期待するところは、アトラクション的な派手さなどではなく、物が、空間が、眼前に存在するというリアリティを、一段も二段も格上げするという

【Info】ブルーノプロデュース ドキュメンタリーシリーズ第3弾『サモン』

●劇団より ≪ドキュメンタリーシリーズ≫とは、2011年10月末にSTスポットで上演された『カシオ』からスタートしたシリーズで、俳優たちの記憶を基に作る演劇作品のことを指します。≪記憶を扱う≫という、そのコンセプト自体は

【Info】マルチリンガル・パフォーマンス・シアター「空(utsubo)」新作公演『ワラ』。渋谷の街の歴史を、個人の記憶からたどる。

マルチリンガル・パフォーマンス・シアター「空(utsubo)」 の新作公演が、4月25日(水)から東京・渋谷のSARAVAH東京にて上演される。 2009年から活動を開始した 空(utsubo)は、 日本、ポーランド、フ

【連載②】 『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』 text 若木康輔

♯2 『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』2012年2月7日 映画美学校試写室山形国際ドキュメンタリー映画祭2009出品版は、10年の秋、ポレポレ東中野《ドキュメンタリー・ドリームショー》で見ている。161分の長尺だった。劇場

【Info】川崎市アートセンターで『旧太田家住宅焼損復旧修理工事の記録』&『鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言』上映

  川崎市アートセンターにて、『旧太田家住宅焼損復旧修理工事の記録』の劇場初上映&トークショーを開催します。当館からほど近い生田緑地にある日本民家園に移築保存されている旧太田家住宅の復旧修理工事の過程を

【Info】大阪シネ・ドライヴ2012開催中!

  大阪シネ・ドライヴ2012開催中(~4/6まで)!  注目のドキュメンタリー作品も上映! ■『拝啓人間様』(監督:松林要樹 2004-2010年/60分)新宿でホームレス生活を送る男はパチンコでの借金が原因

【Essay】ドキュメンタリー魂 text 伏屋博雄

※真ん中が小川紳介監督、左側が著者  敬愛する監督は小川紳介である。わたしはスタッフとして24年間、彼の死まで関わったから当然と思われるかもしれないが、彼以外にも(若い世代の監督を含めて)ずいぶん大勢の監督を知ったが、彼