『クリス・マルケル 遊動と闘争のシネアスト』(森話社)
刊行記念トーク&レクチャー
「マルチメディア・アーティストとしてのクリス・マルケル」
スチル写真で構成された近未来SF映画『ラ・ジュテ』(1962)や、80年代日本の霊性を捉えた『サン・ソレイユ』(1982)、J=L・ゴダール、アラン・レネらとの共闘など、ヌーヴェル・ヴァーグの映画作家として知られるクリス・マルケルは、映画に留まることなく、写真、文学、メディア・アート、インスタレーション、アクティヴィズムなどさまざまなメディアを横断してきた。
2012年の死後、2013年のポンピドゥー・センターでの大回顧展を皮切りに、山形ドキュメンタリー映画祭での特集上映、2014年ロンドン、ホワイトチャペル・ギャラリーでの回顧展など、その多岐にわたる活動が見直されようとしている。
本邦初となるクリス・マルケル論集『クリス・マルケル 遊動と闘争のシネアスト』(森話社)の刊行を記念して、このトークイベントでは、本書の監修を務めた写真家・港千尋、編者である批評家、映像作家の金子遊と、映像研究者の東志保の三氏をお招きして、これまで日本ではあまり語られることのなかった、クリス・マルケルのマルチメディア・アーティストとしての活動について、各氏が持ち寄る貴重な資料を見せながら、その多岐にわたる創作の謎に迫るトーク&レクチャーイベント。
【日程】2015年1月15日(木)
【時間】19時30分開演(19時00分開場)
【入場料】1000円(ドリンク付き)
【会場】ジュンク堂書店池袋本店4階喫茶スペース
http://www.junkudo.co.jp/mj/store/event_detail.php?fair_id=7689
イベントチラシはこちら
■出演
港 千尋 (写真家/多摩美術大学教授)
金子 遊 (批評家/映像作家)
東 志保 (映像研究)
■プロフィール
[監修]
港 千尋(みなと・ちひろ)
写真家、多摩美術大学情報デザイン学科教授。
『芸術回帰論』(平凡社、2012年)、『革命のつくり方』(インスクリプト、2014年)。
[編者]
金子 遊(かねこ・ゆう)
批評家、映像作家。慶應義塾大学環境情報学部非常勤講師。映像研究、民族誌学。neoneo編集委員。
『フィルムメーカーズ 個人映画のつくり方』(編著、アーツアンドクラフツ、2011年)、『アジア映画で〈世界〉を見る』(共著、作品社、2013年)。
東 志保(あずま・しほ)
パリ第三大学映画視聴覚研究科博士課程在籍。映像研究、比較文化論。
「クリス・マルケルのOuvroirにみられる戦争の記憶」(『年報カルチュラル・スタディーズ』第1号、カルチュラル・スタディーズ学会、2013年)、博士論文「開かれた都市──クリス・マルケルの都市イメージにおける遊歩について」を提出済。
■イベントに関するお問い合わせ・ご予約
ジュンク堂書店池袋本店
http://www.junkudo.co.jp/mj/store/store_detail.php?store_id=1
TEL.03-5956-6111 FAX.03-5956-6100
【書籍情報】
『クリス・マルケル 遊動と闘争のシネアスト』(森話社)
港 千尋=監修 金子 遊・東 志保=編
2014年11月発売
四六判上製カバー装/320頁/本体3500円+税
ISBN978-4-86405-071-5 C1074
───目次───
Ⅰ
原初の光景とその失墜=四方田犬彦クリス・マルケル、あるいは運動と静止の戯れ=堀潤之
短編映画、連環画としての『朝鮮の女たち』=門間貴志
Ⅱ
赤きオオカミへの挽歌=金子遊
祝祭と革命──クリス・マルケルとラテンアメリカ=柳原孝敦
社会主義の夢の挫折とその行方──『アレクサンドルの墓 最後のボルシェヴィキ』を中心に=鴻英良
遍在する〈自由の猫〉たち──『笑う猫事件』とグラフィティ=東志保
Ⅲ
クリス・マルケルはメディア・アーティストか?=越後谷卓司
映像の《永久発明論》──マルケル、ルドゥー、ビオイ=カサーレス、メドヴェトキン=岡田秀則
ヴァーチャルな書物、あるいはクリス・マルケルの結合術=千葉文夫
脳のなかの猫=港千尋
クリス・マルケル 年譜=吉田孝行
クリス・マルケル フィルモグラフィー=東志保
<あわせて読みたい>
neoneo #03 [2013 Autumn]
特集「〈ゼロ年代〉(プラスワン)とドキュメンタリー」
小特集「Unknown Marker:知られざるクリス・マルケルの世界」
巻頭写真構成:藤元敬二 『Instant Gamble』
特別対談:佐々木俊尚+渡邉大輔
連載:春田実・土居伸彰・金子遊
A4変型版96ページ 953円+税
ISBN 978-4-906960-02-6
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