【info】4/20〜27  優れたドキュメンタリーを観る会 vol.29

『遭難フリーター』©2007.W-TV OFFICE

優れたドキュメンタリー映画を観る会 vol.29

特集「わたしの仕事、わたしの生き方」

就職氷河期と呼ばれたバブル崩壊後の就職難は現在も続いています。東日本大震災の残した大きなダメージ、隣国との領土問題等による国交も厳しく、第一次産業はじめ各分野で経済は低迷しています。正社員の雇用は減り、非正規雇用労働者の数は増え続け、折角職に就いても劣悪な労働条件で離職せざるを得ない人々が多くいるのも現実です。

今回の特集、「わたしの仕事、わたしの生き方」には様々な職業を持つ人々が登場します。己の仕事と向き合い、悩み葛藤しながらも初心を貫き仕事を通して自分の生き方を掴んでいく姿を追ったドキュメンタリーです。

プログラムの中に一作品だけ劇映画『カミハテ商店』を加えましたが、日本は今もなお自殺大国であり年間3万人を越える方々が自ら命を絶っています。どんな状況であれ、尊い命を絶ってはならないと静かに語りかけてくる素晴らしい作品です。

又、映画館で本格的なライブはやったことがないとおっしゃる友川カズキさんですが、前夜祭に出演することを快く引き受けてくださり心より感謝申し上げます。

後援団体の皆様のご協力があって、今年で15年目を迎えることが出来ました。

春よ来い!! そして下高井戸シネマで皆様にお会い出来る事を楽しみにしております。

優れたドキュメンタリー映画を観る会 飯田光代


「わたしの仕事、わたしの生き方」上映スケジュール

4.20(土)~4.27(土)下高井戸シネマ(京王線下高井戸駅下車徒歩2分)にて
 モーニング&レイトショー

4/20(土) AM11:00  
『毎日がアルツハイマー 』監督:関口祐加 
(2012/93分/Blu-ray/配給:シグロ)
☆監督によるトークあり!

アルツハイマーと診断された母親の“喜怒哀楽”を通して、抱腹絶倒で時に切ない毎日をユーモアいっぱいに描いた2年半の記録。病気があると不幸?なければ幸せ?家族のあり方、人間の尊厳について問いかける。

公式サイト:http://maiaru.com/
監督インタビュー:http://webneo.org/archives/3557

4/20(土) PM8:45
『ぬちがふぅ(命果報)ー玉砕場からの証言ー 』監督:朴壽南(パク・スナム)
(2012/132分/Blu-ray/配給:「アリランのうた」製作委員会) 

住民の約4分の1が犠牲になった沖縄戦。そこには朝鮮半島から連行された軍属や慰安婦の少女たちもいた。かつての少年少女の瞳に刻まれた記憶を20数年かけて掘り起こした沖縄戦や玉砕(集団自決命令)の真実。

公式サイト:http://www.geocities.jp/nutigafu/

4/21(日) AM11:00 
『医(いや)す者として 』監督:鈴木正義
(2011/108分/Blu-ray/配給:グループ現代)
☆監督によるトークあり! 

長野県佐久総合病院の院長、若月俊一。戦後、半世紀に亘り農村医療の礎を築き、医療と福祉の垣根を越えた活動を展開。また健康への啓蒙演劇や病院まつりは地域づくりにつながっていった。その軌跡を映像と証言で綴る。

公式サイト:http://iyasu-mono.com/

4/22(月) AM11:00
『信・望・愛 ー孤高の洋画家ー小堀四郎』
『心ありき ー陶芸家 にんげん 板谷波山ー』
監督:伊勢真一 <2本立て上映>
(2本計72分/DVCAM/配給:いせフィルム)

☆監督によるトークあり!

『信・望・愛(92年/26分)』藤島武二の門下生だった小堀四郎は画壇を離れ孤立無援に自らの絵の道を歩み続けてきた。
『心ありき(97年/46分)』日本近代陶芸の祖、板谷波山。にんげん「波山」とその作品を、故郷を舞台に描く。

監督サイト:http://www.isefilm.com/

4/22(月) PM8:50
『ニッポンの、みせものやさん 』 監督:奥谷洋一郎
(2012/90分/DVCAM/配給:スリーピン) 
☆監督によるトークあり!

最盛期には数百軒を数えた見世物小屋。大衆芸能の一つであり、失われつつある日本文化でもある。その最後の一軒と言われる一座の旅から旅への暮らしと、その包み込むような人間味溢れる温かさを10年に渡る交流で映し出す。

公式サイト:http://www.dokutani.com/
レビュー:http://webneo.org/archives/6483

4/23(火) AM11:00
『逃げ遅れる人々 東日本大震災と障害者』監督:飯田基晴
(2012/74分/Blu-ray/配給:映像グループ ローポジション) 

☆監督によるトークあり!

東日本大震災。未曾有の大災害に翻弄される障がい者と、その実態調査・支援に奔走する人々の困難の日々。マスメディアでは断片的にしか取り上げられない被災地の障がい者をめぐる様々な問題点が浮かび上がる。

公式サイト:http://www.j-il.jp/movie/

4/23(火) PM8:50
『遭難フリーター』監督:岩淵弘樹
(2007/67分/DVCAM/配給:東風)

☆監督によるトークあり!

岩淵弘樹・23歳。平日は派遣社員として工場で単純労働、週末は東京で日雇い派遣。「こんな生活に出口はあるのか?」そうボヤきながら、自らカメラを回す。生きづらい青春を不器用にひた走る若者の姿を生々しく映し出す。

公式サイト:http://www.sounan.info/

4/24(水) AM11:00
『歌えマチグヮー』監督:新田義貴
(2012/89分/Blu-ray/配給:ユーラシアビジョン)

☆監督によるトークあり!

60年の歴史を刻む、那覇の栄町市場。価格競争に負けて大型スーパーに客を取られてしまった市場に、かつての活気を取り戻そうと人々が動き始める。キーワードは「音楽」。その中心に“栄町おばぁラッパーズ”がいた!

公式サイト:http://utae-machigwa.com/
沖縄上映の様子:http://webneo.org/archives/5381

4/24(水) PM8:50
『カミハテ商店』監督:山本起也
(2012/104分/35mm/配給:マジックアワー、北白川派
出演:高橋惠子、寺島進

☆監督によるトークあり! ※本作は劇映画です

自殺の名所近くで商店を営む初老の女性。彼女が焼くパンを食べ、牛乳を飲んで自殺への道を歩む人たち。彼女は彼らを決して止めず、見送った人の靴を崖から持ち帰っていた…。人間の生と死の意味を静かに問いかける。

公式サイト:http://www.kitashira.com/

4/25(木) AM10:50
『リオ フクシマ』監督:岡村淳
(2012/104分/DVCAM )

☆監督によるトークあり!

12年6月リオデジャネイロで行なわれた国連の環境会議。日本政府が隠蔽、矮小化を図る福島原発事故の問題を訴える市民グループを追う。日本から遠く離れた場所でフクシマはどう叫ばれ、世界はどう受け止めたのか?

監督サイト:http://www.100nen.com.br/ja/okajun/

4/25(木) PM8:50
『放射線を浴びたX年後』監督:伊東英朗
(2012/83分/Blu-ray/配給:南海放送)

1954年米国が行なったビキニ水爆実験。被ばくでマグロは廃棄、漁師たちは病に倒れた。第五福龍丸以外は歴史から消し去られた事件に高知県の教師や高校生、ローカル局が光をあて、衝撃的な事実を明らかにしていく。

公式サイト:http://x311.info/
レビュー:http://webneo.org/archives/4079

4/26(金) AM11:00
『死刑弁護人』監督:齊藤潤一
(2012/97分/Blu-ray/配給:東海テレビ放送) 

オウム真理教の麻原彰晃、和歌山毒カレー事件の林眞須美などの死刑事件を担当する安田弁護士。世間から様々なバッシングを受け、悪魔の弁護人と呼ばれながらも依頼人を背負い続け、真実究明のため戦う姿を追う。

公式サイト:http://shikeibengonin.jp/
監督インタビュー: http://webneo.org/archives/2302

4/26(金) PM8:50
『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』監督:小谷忠典
(2012/91分/Blu-ray/配給:東風) 
☆監督によるトークあり!

絵本「100万回生きたねこ」。刊行から35年たった今なお世代を越えて読み継がれるその秘密—。この絵本に自らを重ね合わせる読者の女性たちと、病で余命を宣告された作者の佐野洋子の世界をゆっくりと紐解いていく。

公式サイト:http://www.100neko.jp/
監督インタビュー: http://webneo.org/archives/6350

4/27(土) PM9:15

『長嶺ヤス子 裸足のフラメンコ』監督:大宮浩一
(2013/85分/Blu-ray/配給:東風) 
☆監督によるトークあり!

世界的なトップダンサーであり、日本のフラメンコの先駆者、長嶺ヤス子の栄光と葛藤の歴史。その烈しい舞台とは対照的に100匹以上もの捨て猫や犬と暮らし、静かに油絵を描き続ける孤高の芸術家の素顔に迫る。

公式サイト:http://hadashinoflamenco.com/
監督インタビュー:http://webneo.org/archives/8088