【Review】ふたつの『異端の鳥』がもとめた普遍 text 菊井崇史
映画『異端の鳥』が結実するまでの道のりはけわしいものだったと監督ヴァーツラフ・マルホウルはふりかえっている。十七ヴァージョンのシナリオを書き、困難な資金調達等を忍耐づよくのりこえ、撮影には二年を要し、ついに十年以上の歳
【Review】のこされた歌、うたわれる今――『タゴール・ソングス』 text 菊井崇史
レコード盤に針が落とされ、歌が聴こえはじめる。そして、流れる旋律にのった歌声の詞が「もし 君の呼び声に誰も答えなくてもひとりで進め」との意をもつことともに、その曲が「ベンガル分割反対運動時の一九〇五年のタゴール・ソング
【Review】映画『阿吽』 ただならぬライティングの形態へ text 菊井崇史
20XX年、都内大手電力会社に勤める彼は、ある宵、声を受けとる。ひとつの電話越し「ヒトゴロシ」と声は響く。声の正体はしれない。ただ声が届く。「タイチョウガワルイ、…、ナニカコタエロ、…、ドウスンダヨ、…、ヒトゴロシ」と。
【Review】歌を見つめる映画のまなざしに射すひかり 『ひかりの歌』 text 菊井崇史
日常ということばがおもいおこさせる光景や、そこに寄り添う人がいること、たとえば、アパート近辺の公園のベンチや、勤務先から帰宅する夜の街路、コンビニの駐車場の角、行きつけの食堂で、ひとり、ふたり、あるいは幾人で今日をうつろ
【Review/Interview】 幻を見る瞳にうつされるもの〜 井上春生監督にきく映画『幻を見るひと』 text 菊井崇史
「京都に龍を探しにいきませんか」という導きを端緒として、京都におもむいた詩人吉増剛造の営為に迫る映画『幻を見るひと』の旅ははじまった、本作のエグゼクティブプロデューサーである詩人城戸朱理はそう語っている。ここでの「龍」と
【Review】映画『太宰』〜かすかな生の呟きに耳を傾ける、ということ〜 text 菊井崇史
『太宰』は、太宰治にまつわる評伝や作家研究のたぐいの映画ではなく、その「読者」にまなざしをむけたドキュメンタリーだ。そこに本作の意義がこめられている。学生、音楽家、イラストレーター、学校職員等、幾人が、それぞれ自身にとっ
【News】特報!7/18・19開催 ドキュメンタリーマガジン「neoneo」7号刊行記念イベント「よみがえれ土本典昭」
ドキュメンタリーマガジン「neoneo」7号刊行記念イベントよみがえれ土本典昭 7/18(月祝)『みなまた日記 』(2004)上映+トークゲスト:杉田俊介(評論家)、金子遊(neoneo編集室) 7/19(火)『映画は生
【新刊】好評発売中!ドキュメンタリーマガジン「neoneo」#07 ノンフィクション×ドキュメンタリー/よみがえれ土本典昭
6月末発売! ドキュメンタリーマガジン「neoneo ♯07」[特集1]ノンフィクション×ドキュメンタリー 文章と記録映像のあいだ[特集2]よみがえれ土本典昭 没後8年 水俣病公式確認60年森達也×ノンフィクション、原一