【リレー連載】列島通信★大分発/「映画館のデジタル化」がもたらす真の問題 text 田井肇

1年前に「映画館のデジタル化」問題について書いた。その時点ではまだ、デジタル化を喫緊の課題だと考える人は、インディペンデント映画業界(製作者、配給会社、ミニシアター)には多くなかった。当時、僕が喚起しようとした、インディ

【ドキュメンタリストの眼①】 小泉修吉監督インタビュー text 金子遊 (映像アーカイヴⅠ) 

『neoneo』の紙媒体とWEB媒体に、連載が開始された「ドキュメンタリストの眼」。重要なドキュメンタリストの証言に、ロング・インタビューで迫っていくコーナーです。そしてまたneoneo webでは、WEB媒体ならではの

【リレー連載】列島通信★山形発/今、なぜNDUか〜DDS2012「伝説の映画集団NDUと布川徹郎」に寄せて〜 text 畑あゆみ

「山形発」と銘打っているにも関わらず、初回から東京で行われたイベントについて書き記すのをお許し頂きたい。本サイトneoneo webでも開催前からPRさせて頂いていたドキュメンタリー・ドリーム・ショー 山形in東京(DD

【リレー連載】ワールドワイドNOW★北京発/北京独立影像展の報告 text 中山大樹

  8月18日から26日まで、北京市郊外の宋荘にて第九回北京独立影像展が行われた。これは栗憲庭電影基金が開催してきた中国紀録片交流週(中国ドキュメンタリー映画祭)と北京独立電影展(北京インディペンデント映画祭)

【記録文学論④】『パウル・ツェラン詩文集』 text 中里勇太

8月、東日本大震災からもうすぐ1年半を迎えようとする南三陸町を訪れた。町内のいくつかのまちが震災時に津波でのみこまれた。仙台で生まれ、大学入学を機に東京へ出た僕にとって「南三陸」という地名にあまり馴染みはなかった。そこは

【記録文学論③】『アメリカの黒人演説集』 text 中里勇太

  トニ・モリスン「ノーベル文学賞受賞演説」 (荒このみ編訳『アメリカの黒人演説集』所収)   Once apon a time———(むかしむかしのことでした……)    1970年に小説

【Report】『独立映画鍋』キックオフイベント text 村松健太郎

去る7月23日(月)、渋谷円山町にある複合映画館ビルKINOHUS1階「cafetheo(カフェ・テオ)」にて、独立映画鍋キックオフイベントが行われた。 そもそも私自身が独立映画鍋を知ったのがキックオフイベントの数日前と

【記録文学論②】『内部の人間の犯罪』 text 中里勇太

文学において、ことばにおいて、岩盤を蹴る、その瞬間の沈黙へ抵抗することばをわたしたちは持ち得ていないのか。あるいはそれを獲得することは、わたしたちにとってひとつの未来の身体、新たな身振りへとなるのだろうか。昭和33年(1

【リレー連載】ワールドワイドNOW★NY発/アメリカで語られる東日本大震災の姿(後編) text 東谷麗奈

二本目の作品は、全米公共放送PBSで放映されたFrontlineシリーズの 一時間のドキュメンタリー「Inside Japan’s Nuclear Meltdown(日本の核メルトダウンの真相)」だ。この作品 は、ジャー

【連載②】 『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』 text 若木康輔

♯2 『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』2012年2月7日 映画美学校試写室山形国際ドキュメンタリー映画祭2009出品版は、10年の秋、ポレポレ東中野《ドキュメンタリー・ドリームショー》で見ている。161分の長尺だった。劇場

【記録文学論①】 『ピンチランナー調書』 text 中里勇太

 「――ピンチランナーに選ばれるほど恐ろしく、また胸が野望に湧きたつことはなかった! あれは草野球の受難だ。いまあの子供らは、ピンチランナーに呼びかけないが、たとえこのような場合にもおそらく……」。一ページ目に置かれた原

【リレー連載】ワールドワイドNOW★NY発/アメリカで語られる東日本大震災の姿(前編) text 東谷麗奈

昨年の3月、東日本大震災が起きた数日後のことだった。ニューヨークの私の勤務先に、アメリカのあるテレビ局から、日本にすぐ飛んで福島で取材できるスタッフを探しているのだがとの依頼が入った。その頃には既に、日本から遠く離れたニ

【連載①】 『ピナ・バウシュ 夢の教室』 text 若木康輔

♯1 『ピナ・バウシュ 夢の教室』 2012年1月27日 映画美学校試写室 neoneoのリニューアルを、勉強し直すよい機会にしようと思っている。そういう意識を持って接したなかから、新作映画を中心に、ドキュメンタリーにつ