【リレー連載】ワールドワイドNOW増刊号★大阪&香港発/大阪~香港2013春季電影祭つれづれノート ~シネマクロスオーバーの現場を訪ねて text 香猫

|3/17[sun]day スプリング・フィーバー(花粉+黄砂?)に足止めをされ、辛くもたどり着いた最終日の大阪アジアン映画祭。そしてこの日は香港国際映画祭の初日でもあった。映画祭に駆けつけるモチベーションはやはり作品+

【ドキュメンタリストの眼⑦】 羽田澄子監督インタビュー text 金子遊

neoneo編集委員の金子が、この列島を代表するドキュメンタリストにロング・インタビューを試みるシリーズ。 羽田澄子はドキュメンタリー映画界を代表する作家である。1926年に旧満州の大連で生まれ、戦後は東京へ戻って創業か

【リレー連載】列島通信★名古屋発/「映像アート90年史 ~愛知県文化情報センター所蔵作品を中心に~」の舞台裏 text 越後谷卓司

愛知芸術文化センターでは、2013年6月7日(金)~9日(日)、18日(火)~20日(木)の会期で、「映像アート90年史 ~愛知県文化情報センター所蔵作品を中心に~」を開催している〈http://www.aac.pref

【リレー連載】列島通信★大分発「誰かの思い」とミニシアター text 田井肇

昨年末あたりからだろうか、私の劇場の入場者数が微増している。映画の入りは作品によってまちまちで、増えるときもあれば減るときもあるので一概には言えないが、12月から4月まで、毎月、昨年、一昨年を上回っているのはたしかだ。も

【Report】90歳のジョナス・メカスを追いかけて 第1回(全3回)~パリ・前編~ text 小山さなえ

2012年のクリスマスイブに90歳の誕生日を迎えた、ニューヨークを拠点に活動するリトアニア人映像作家、ジョナス・メカス。そのカリスマ性で世界中にファンを持つ。名前は知っていたが、私が彼の映画をきちんと観たのは、たった1年

【リレー連載】列島通信★山形発/移民/越境者を見つめること、その「観客」として text 畑あゆみ

 3月28日から31日の4日間にわたり、第1回ベルリン国際映画祭in仙台が開催された。世界三大映画祭の一つベルリナーレが公式にバックアップする世界でも稀な映画の祭典であり、震災から2年を経た仙台の地で、近年のベルリン映画

【追悼】岩佐寿弥監督を悼む text 佐藤寛朗 (neoneo編集室)

  さる5月4日、岩佐寿弥監督が亡くなられた。78歳だった。 5月3日に宮城県大河原市で行われた『オロ』上映会の後、宿泊先で階段から転落し、脳内出血で亡くなったという。このゴールデンウィークも各地で上映会が予定されており

【記録文学論】第7回 石原吉郎『海を流れる河』text 中里勇太

  「いつの頃からか私には、海を流れる河というイメージが定着し、根をおろしてしまった」(石原吉郎「海を流れる河」)  敗戦後、ハルビンから旧ソ連領へ移送され、その後8年あまりのあいだ収容所での日々を送った、詩人

【Report】アジア映画の潮流を肌で感じる10日間@第8回大阪アジアン映画祭(後編)text 江口由美

後編:女性監督の活躍とそれぞれの“越境”~注目作品紹介 前編では、大阪アジアン映画祭(以下OAFF)とその変遷について触れ、OAFFの特色や他映画祭にはない試みを紹介してきた。 特別招待作品部門、コンペティション部門のア

【Report】アジア映画の潮流を肌で感じる10日間@第8回大阪アジアン映画祭(前編)text 江口由美

 前編:大阪アジアン映画祭の特色を探る 私が大阪アジアン映画祭(以降OAFF:http://www.oaff.jp/2013/index.html)に携わってから早いものでもう5年が経とうとしている。地元大阪の一映画ファ

【リレー連載】列島通信★東京/沖縄発 text 濱治佳

いつもお題は特に与えられずに、思うままに書きなさい、と自由に書かせていただいている本欄だが、何が根本的な理由なのかは、自分自身でも不可解なのだが、まったく言葉を紡ぐことができないまま月日が経ってしまった。いつもどこかで書

【ドキュメンタリストの眼⑤】 岩佐寿弥監督インタビュー(後編) text 金子遊

neoneo編集委員の金子遊が、この列島を代表するドキュメンタリストにロング・インタビューを試みるシリーズ。2012年に新作映画『オロ』が全国で劇場公開され、『ねじ式映画―私は女優?―』(69)、『叛軍No.4』(72)

【記録文学論⑥】姜信子『棄郷ノート』text 中里勇太

「一九九八年八月一〇日。わたしは「故郷」を棄てる旅に出た」。 故郷を棄てる、という衝撃的な宣言からはじまる本書『棄郷ノート』(作品社、2000年)は、作家・姜信子が韓国、上海、満州を巡る旅の記録である。 横浜で生まれ育ち

【ドキュメンタリストの眼④】 岩佐寿弥監督インタビュー(前編) text 金子遊

neoneo編集委員の金子遊が、この列島を代表するドキュメンタリストにロング・インタビューを試みるシリーズ。2012年に、新作映画『オロ』が全国で劇場公開されて、『ねじ式映画―私は女優?―』(69)、『叛軍No.4』(7

【ドキュメンタリストの眼③】 足立正生監督インタビュー text 金子遊

足立正生。映画監督にして元日本赤軍のメンバー。その名前はすでに60年代前半に日大映研を率いて完成させた実験映画『鎖陰』(63)で伝説となり、自主製作『銀河系』(67)、そして若松プロ作品の脚本を多作し、『女学生ゲリラ』(

【連載 二丁目のエランヴィタール④】鈴木志郎康『日没の印象』text 若木康輔

♯4 『日没の印象』 2012年1月 インターネットの動画で   映画作家・原将人の家でビデオ作品『百代の過客』の梱包と発送を手伝った1993年の年末。鈴木志郎康の宛名と住所を書くだけで緊張した。遠い別世界のひ

【リレー連載】列島通信★大阪発「東京フィルメックス」で考えた text 江利川 憲

11月は映画祭の季節。関西でも「神戸100年映画祭」「大阪ヨーロッパ映画祭」「宝塚映画祭」などが開催された。私自身は、数年前からハマっている「東京フィルメックス」に足を延ばした。大阪発の通信とは言えないかもしれないが、人

【リレー連載】列島通信★名古屋発/「第17回アートフィルム・フェスティバル」の特集 「フランス・ドキュメンタリー・セレクション2012」について text 越後谷卓司

現在、12月4日(火)~16日(日)〈*10日(月)は休館〉に開催する「第17回アートフィルム・フェスティバル」の準備を進めていて、追い込みの時期に入っている。今回のプログラムでは、メインの一つに、アリアンス・フランセー

【連載 二丁目のエランヴィタール③】『ナッシュビル』text 若木康輔

♯3 『ナッシュビル』 2012年2月21日 アルテリオシネマ みなさん、こんにちは。neoneo編集室・若木康輔です。この『二丁目のエランヴィタール』は、短文コラムとイラストによる“ドキュメンタリー(的表現)見聞絵日記

【記録文学論⑤】 桐山襲『未葬の時』 text 中里勇太

都市は、未だ葬られていない時のただなかにいる。 小説家・桐山襲の遺作『未葬の時』。その表題は、いま、おそらく桐山も意図しなかった意味を重ねて、幾重にも響きわたる。 記憶のない都市そのものを描いた『都市叙景断章』をはじめ、

【ドキュメンタリストの眼②】高林陽一君と青春の個人映画――大林宣彦監督インタビュー text 金子遊 

「高林陽一君と青春の個人映画」       2012年7月、日本最初期の個人映画作家・高林陽一がこの世を去った。 高林陽一と聞いて、『金閣寺』や『西陣心中』などのATG映画、あるいは『本陣殺人事件』や『蔵の中』

【リレー連載】列島通信★沖縄発/地域共同体と音楽のすてきな映画たち、そして現実 text 真喜屋 力

戦前、県立女学校(ひめゆり学徒隊の学校)の跡地に、戦後に作られた栄町市場は、 小さな店舗がひしめき合い、迷路のような街を形成している。御多分にもれず、10年くらい前には寂れてしまい再開発の話もあった時代とずれた商店街。そ