【Report】私と札幌国際芸術祭2014 自作『村に住む人々』上映&鑑賞体験記 text 岩崎孝正

札幌初の国際芸術祭である「札幌国際芸術祭2014」を見てきた。というのも、私の映像作品『村に住む人々』(14)が、連携事業「自然史――北海道/福島/徳島」+「福島の光景」展で上映されるという、初の機会を得たのである(私の

【Review】私生活を芸術にすることについて――生誕100年トーベ・ヤンソンの映画3部作によせて text 藤田修平

フィンランドという国の名前を聞いて、ムーミンを真っ先に思い浮かべる人も多いかもしれない。それだけ日本ではムーミンの人気は高いのだが、それは誰もが知るように1969年にトーベ・ヤンソンの(イラスト入り)童話を原作としたアニ

【Review】写真的記憶とは何か――「原始の記憶」を追い求めて/上田義彦「M.Ganges」展 text 影山虎徹

写真家の上田義彦自身が主宰を務めるギャラリー916で「原始の記憶を辿る」ことをテーマにしたMシリーズが展示されている。今回は、インドのガンジス河で撮影された「M.Ganges」がギャラリーの壁を飾る。上田の写真に写される

【Interview】 生誕100年★トーベ・ヤンソンの映画3部作/ムーミンからフィンランドの映画事情まで――リーッカ・タンネル監督

2014年2月に渋谷・ユーロスペースにて開催されたトーキョーノーザンライツフェスティバル2014では、ムーミンの原作者トーベ・ヤンソン生誕100年を記念して、トーベに関する8ミリフィルムをもとにした映画3部作のうちの2本

【Review】赤の〈リアル〉と日々の〈断片〉――「『驚くべきリアル』展 スペイン、ラテンアメリカの現代アート」&「MOTアニュアル2014フラグメント」 text 成澤智美

現在、東京都立現代美術館(MOT)にて、「驚くべきリアル スペイン、ラテンアメリカの現代アート―MUSACコレクション―」が開催されている。同時に「MOTアニュアル2014フラグメント―未完のはじまり」が開催されており、

【Review】「ボブ」としてのキャパが見たもの――『101年目のロバート・キャパ-誰もがボブに憧れた』展 text 影山虎徹

報道写真とは、戦場や災害被災地など、「現場」にいない人間にそこで起きていることを伝えるジャーナリズムの役割を一般に担う。その役割には、即興性が必要であり、いわゆるタイムリーな時期を過ぎると、ほとんどの報道写真は価値を失っ

【Preview】アニメーションとドキュメンタリーが交わる??――〈GEORAMA 2014〉開催!! text 岩崎孝正

「本誌neoneo02号、03号に連載されている土居伸彰氏のコラム『アニメーションとドキュメンタリーが交わるとき』を参考に、『GEORAMA 2014』の紹介記事を書いてください」と編集部の萩野さんから電話があった。アニ

【News】3/23 第5回Refocus Project 写真家・郡山総一郎さんとの対話

  第5回Refocus Project  2014年3月23日(日) ゲスト:  郡山総一郎さん(写真家) 「表現者」の眼差しに触れ対話する会Refocus Project(リフォーカス・プロジェクト) 本を

【Interview】思い切りアニメーションを浴びたい/浴びせたい――『ワンダー・フル‼』水江未来監督インタビュー text 岩崎孝正

アニメーション作家・水江未来さんは、今回、79分の長編映画『ワンダー・フル!!』(2014)を発表する。手描きにこだわり個人制作をつづけるアニメーション作家が、膨大な時間と枚数のかかる作業を、10数年間続けてきた。今回の

【Review】彼女と彼が、同じリングに立つまで――『キューティー&ボクサー』 text 成澤智美

この映画は、1組の夫婦、そして、二人の芸術家の物語である。 ニューヨーク在住40年の現代芸術家・篠原有司男、通称ギュウちゃん。日本、戦後のアートシーンにおいて、前衛美術家としてトップへと駆け上がったが、満を持して渡ったニ

【Interview】その人の立つところで撮る――『はまゆりの頃に 三陸、福島2011~2013年』田代一倫さんインタビュー

カメラを抱えて単身、震災の被害を受けた三陸・福島へ。2011年から2年にわたって東北へ通いつづけた写真家と人びととの出会いは1200を数え、453点のポートレートとなって写真集に編まれた。そのすべてが人びとの全身を収めた

【Review】『アイ・ウェイウェイは謝らない』 「世界の中にある中国」「中国の中にある世界」への挑戦 text 松井茂

『アイ・ウェイウェイは謝らない』より ©2012 Never Sorry, LLC. All Rights Reserved どういうわけか、僕は、アイ・ウェイウェイの書評をこれまでに2度書き、今回ドキュメンタリー映画『

【Review】牛腸茂雄関連短編上映会 text小林由美子

東京・恵比寿 MEM 2013年10月19日、恵比寿NADiff A/P/A/R/T 2階 MEM。 日中はまだ暖かいけれど夕方になると急に寒くなる。「こんにちは、最近冷えてきましたね」「こんにちは、そうですね。もう冬に

【News】創る人を後押しするシェアアトリエ「reboot(リブート)」が入谷にオープン 入居者を審査制で募集中!

シェアアトリエ「r e b o o t 」が入居者募集開始入居の審査員に著名デザインプロデューサーなど4 名が決定! クリエイター向けアトリエ・オフィスの拠点開発・不動産再生を行い、街のコミュニティづくりとエリアブランデ

【Review】光の系譜の終焉に向けて――「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」展 text 影山虎徹

森村泰昌の作品を観ると、思わず笑みを漏らしてしまう。展示会ともなると壁一面に展示された作品の全てに作者がいるという光景には独特の趣きがある。しかし、すぐにこの悪ふざけにも似た行為は何なのだろうという疑問が私たちを襲う。そ

【News】変貌を遂げる被災地・東北へ 真っ向勝負の肖像写真453点――田代一倫写真集『はまゆりの頃に』里山社より刊行!

「被災地」と「他者の限界」とは? 全488 ページ。掲載写真453 点。撮影人数のべ1200人。史上類のない写真表現。2011~2013 年春。変貌を続ける被災地、東北へ。自らを〝よそ者〟とする33 歳、新人写真家が迷い

【News】品川区 中延エリア一帯で初のマチの文化祭 「中延EXPO」で50のイベントを開催!クリエイターと商店主が技を披露!

地元商店やクリエイターによる施設公開やファッションショー、ワークショップなど盛り沢山の3日間! 中延のまちづくりと芸術文化振興を目的としたインストールの途中だビルオープンアトリエ事務局(品川区戸越6)は、「がんばる商店街

【Report】映像イメージへの応答をめぐって――あいちトリエンナーレ2013 text 影山虎徹

|震災経験の風化に抗して 愛知県で3年に1度開催されている芸術祭「あいちトリエンナーレ」が、8月10日より始まっている。今回のテーマは「揺れる大地―われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」であり、震災後の

【Review】「宙吊りの日常へ」ー牛腸茂雄写真展『見慣れた街の中で』 text 岡本和樹

日々は無為に過ぎていく。視線は宙を漂い、その視線がなにかを捉えることはない。それが日常というものだ。 人が生きることを実感するのは、この視線が何かを捉えたと感じる瞬間ではないだろうか。だが、その瞬間も、永遠に続いていく現

【Report】90歳のジョナス・メカスを追いかけて 第3回(最終回)~ロンドン編~ text 小山さなえ

 ~新作『ある幸せな男の人生の未公開シーン/Out-Takes from the Life of a Happy Man』 ロンドンの中心部、ハイド・パークとケンジントン公園の中間にある、現代美術ファンに人気の「サーペン

【Review】<ロバート・キャパ>とスペイン内戦の真実――『メキシカン・スーツケース』 text 藤田修平

2013年1月、横浜美術館で始まった写真展「ロバート・キャパ/ゲルダ・タロー 二人の写真家」では、「ロバート・キャパ」という名前が彼の恋人であったゲルダ・タローと共同で使用された架空の人物名(ペンネーム)であったことを前

【Interview】土門拳賞受賞作品展「AFRIKA WAR JOURNAL」亀山亮さんに聞く text 丹羽理

亀山亮(かめやま・りょう)氏の『AFRIKA WAR JOURNAL』(リトルモア)が、第32回土門拳賞(毎日新聞社主催)を受賞。受賞記念作品展が、銀座ニコンサロン(4月24日~5月7日)と大阪ニコンサロン(5月16~2