【Review】アートとしての写真、アートとのかかわり 『IMA』Vol.1 text 宮越裕生
今のアートの面白いところを見せてくれる雑誌が読みたい、と思い本屋をさまよった経験がある私に、アート写真を中心に載せた『IMA』(アマナ)創刊号の誌面は、ストレートに入ってきました。アートを疑似体験できる、という意味では強
【リレー連載】列島通信★名古屋発/「第17回アートフィルム・フェスティバル」の特集 「フランス・ドキュメンタリー・セレクション2012」について text 越後谷卓司
現在、12月4日(火)~16日(日)〈*10日(月)は休館〉に開催する「第17回アートフィルム・フェスティバル」の準備を進めていて、追い込みの時期に入っている。今回のプログラムでは、メインの一つに、アリアンス・フランセー
【Review】『ドコニモイケナイ』(島田隆一監督) text 吉田孝行
作品を見終えた後に、今まさに一本の「映画」を観たという感覚を覚える作品である。また、ドキュメンタリー映画の中に久し振りに一人の「女優」を観たという感覚を覚える作品でもある。渋谷で出会った一人の少女の過去と現在の物語。かつ
【特集】20年目の『阿賀に生きる』(佐藤真監督)
故・佐藤真監督のデビュー作『阿賀に生きる』(1992)が、ニュープリントで公開される。この『阿賀に生きる』は、日本のドキュメンタリー史を語る上で“マストアイテム”と言って良い。映画のデジタル化が急速に進む中、あえて16m
【info】「新・女性映画祭 “こんなふうに私も生きたい”」12/15~21
第2回 現役日藝生による企画 「新・女性映画祭 “こんなふうに私も生きたい”」 日藝3年生が企画から作品選定、上映交渉、宣伝、運営までをすべてを行う「映画祭1968」(12年1月)に続く第2弾。2012年12月15日(土
【Interview】『ビラルの世界』プロデューサー イーッカ・ヴェヘカラハティ氏インタビュー text 水上賢治
フィンランド公共放送YLEのドキュメンタリー・プロデューサー、イーッカ・ヴェヘカラハティ氏。彼の名を知る人は少ないかもしれない。でも、その手掛けた作品名を知る人はきっと多いことだろう。日本でも大反響を呼んだ『ダーウィ
【Review】センセーショナリズムから遠く離れて 人間に寄り添うこと『61 ha 絆』text 杉本穂高
メディアがマイノリティを描くときには特段の神経を使う。いや、それを生業としているプロだけでなく僕ら一般人でさえも普段日常的にマイノリティの方々と接する際にも僕らはどう接するべきか悩むことは多々ある。このドキュメンタリー映
【Report】釜山国際映画祭で韓国ドキュメンタリー映画を見た text 岩鼻通明
10月7日の夜に釜山に着き、12日まで釜山国際映画祭で韓国映画を中心に鑑賞した。 最初にこの映画祭に参加したのは、2003年の山形国際ドキュメンタリー映画祭(以下では山ドキュと略す)で、キム・ドンホ執行委員長にお会いでき
【Review】 ザ・ビートルズ『マジカル・ミステリー・ツアー』再放送レビューの会
緒方明 (映画監督/ビートルズ ファン歴43年) 映画について書かれた文章には必ず書き手の「発見」が開帳されてないといけないと常々思ってます。ですから四半世紀近く前に作られた『マジカル・ミステリー・ツアー
【info】映文連 国際短編映像祭11/26~29
国内唯一の産業・文化短編映像祭 映文連 国際短編映像祭 「映文連アワード2012上映会」「International Corporate Film Showing 2012」 わが国唯一の産業・文化短編映像祭「映文連アワ
【連載 二丁目のエランヴィタール③】『ナッシュビル』text 若木康輔
♯3 『ナッシュビル』 2012年2月21日 アルテリオシネマ みなさん、こんにちは。neoneo編集室・若木康輔です。この『二丁目のエランヴィタール』は、短文コラムとイラストによる“ドキュメンタリー(的表現)見聞絵日記
【記録文学論⑤】 桐山襲『未葬の時』 text 中里勇太
都市は、未だ葬られていない時のただなかにいる。 小説家・桐山襲の遺作『未葬の時』。その表題は、いま、おそらく桐山も意図しなかった意味を重ねて、幾重にも響きわたる。 記憶のない都市そのものを描いた『都市叙景断章』をはじめ、
【info】ドラマ『それからの海(ロング・バージョン)』東京初上映 11/17 TAMA CINEMA FORUM
―被災者を被災者という過剰なイメージから解放する―『それからの海(ロング・バージョン)』東京初上映入場無料! 11月17日、第22回映画祭TAMA CINEMA FORUMにおいて、 『それからの海(ロング・バージョン
【Report】東京国際映画祭で見つける! ドキュメンタリー(後編) text 萩野亮
第25回東京国際映画祭(TIFF)が閉幕した。アジアで最大の開催規模をもつこの祭典のコンペティション部門には、世界各国から毎年1000本近い作品が応募されてくる。ただし、どんな作品でもウェルカム! というわけではどうもな
【Review】ドキュメンタリー版『天皇の世紀』 ドキュメンタリスト伊丹十三を再、もしくは新発見! text 皆川ちか
映画監督であり、俳優であり、父親は『無法松の一生』で知られる脚本家にして監督の伊丹万作であり……。伊丹十三について、ここまでは多くの方がご存じだろう。エッセイストであり、翻訳家であり、商業デザイナーであり、雑誌編集者であ
【info】学生団体S.A.L.ドキュメンタリー上映会『Theatre of Peace』
4人の学生監督が切り取った、イスラエル、カンボジア、そしてインド平和の国の若者たちが身を投げ出して臨む映画祭今秋、開催 『Theatre of Peace』 「学生にできることを、学生にしかできないやり方で」慶應義塾大学
【info】11/10〜16 七里圭監督特集上映『のんきな圭さん』 @新宿 K’ s cinema
フィクション、ドキュメンタリー、実験映画という枠を越える作品を発表してきた七里圭監督。新作短編『DUBHOUSE:物質試行52』(2012 年/16 分/35mm/ 共同監督:鈴木了二)を含む全12 作品を、11/10(
【Review】『これは映画ではない』 text 萩野亮
「日本よ、これが映画だ」。この印象的な惹句を記憶しているかたは多いだろう。むろんハリウッドの超大作『アベンジャーズ』(ジョス・ウィードン監督)のものだ。あるいは、それに便乗した、「ハリウッドよ、これも映画だ」(『踊る大捜
【ドキュメンタリストの眼②】高林陽一君と青春の個人映画――大林宣彦監督インタビュー text 金子遊
「高林陽一君と青春の個人映画」 2012年7月、日本最初期の個人映画作家・高林陽一がこの世を去った。 高林陽一と聞いて、『金閣寺』や『西陣心中』などのATG映画、あるいは『本陣殺人事件』や『蔵の中』
【info】11/3〜 『三池 終わらない炭鉱の物語』アンコール上映@東京/横浜/大阪/広島
『三池 終わらない炭坑(やま)の物語』から7年掘り続けた坑道は福島の原発につながっていた なぜ今三池の映画なのか。 その問いを抱いたまま映画館に足を運べば、何が映画で表現されているのか、それぞれが発見できる。日本最大の
【リレー連載】列島通信★沖縄発/地域共同体と音楽のすてきな映画たち、そして現実 text 真喜屋 力
戦前、県立女学校(ひめゆり学徒隊の学校)の跡地に、戦後に作られた栄町市場は、 小さな店舗がひしめき合い、迷路のような街を形成している。御多分にもれず、10年くらい前には寂れてしまい再開発の話もあった時代とずれた商店街。そ