【Review】辺境からのささやかな贈り物『神聖なる一族24人の娘たち』 text 小林耕二
現代ロシアを代表する新鋭作家であるデニス・オソーキンの原案・脚本を同じくロシア映画界を代表する新進気鋭監督アレクセイ・フェドルチェンコが映画化した『神聖なる一族24人の娘たち』は、マリ人の信仰、習俗、慣習を豊かな自然を背
【Review】「物語る瞬間」-奥間勝也監督『ギフト』&『ラダック それぞれの物語』text 長谷部友子
『ラダック それぞれの物語』すっと吸う息。 語りはじめようと、吸いこむ息の音が聞こえる。 物語ろうとしはじめた者から、どうして人は目をそらせないのだろう。 ケサル物語。勇胆の王ケサルと彼が治めたという伝説の国家リン王国に
【Review】ドキュメンタリー作家・羽田澄子の世界 text 山石幸雄
羽田澄子監督(撮影:金子遊)東京・京橋のフィルムセンター小ホールで2016年8月9日から28日まで「ドキュメンタリー作家 羽田澄子」が行われた。 羽田澄子監督の『薄墨の桜』以降の自由工房の作品はよく上映されるが、今回はデ
【Report】思考が祝祭される場所 「虹のキャラヴァンサライ あいちトリエンナーレ2016」展 text長谷部友子
トリエンナーレとはイタリア語で3年に一度の意で、3年に一度開かれる国際美術展覧会のことである。美術館やギャラリーで作品を見ることができるものを展覧会と呼ぶならば、そういった施設に限らない場所で多くのアーティストたちが出品
【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第35話,第36話 text 中野理惠
父に抱かれて。恐らく5才くらい 開拓者(フロンティア)たちの肖像〜 中野理惠 すきな映画を仕事にして <前回第34話はこちら> 第35話 Devotion〜小川紳介と生きた人々〜 バーバラは、何をどう調べたのかについては
【News】9月17日(土)から仙台・札幌・東京・大阪で第11回UNHCR難民映画祭が開催!
第11回UNHCR難民映画祭 開催! 難民、国内避難民、無国籍者をテーマにした選りすぐりの作品を上映してきたUNHCR難民映画祭は、今秋の開催で11年目を迎えます。今年の映画祭は仙台、札幌、東
【News】9/17(土)-23(金)今年も開催!福島映像祭2016@ポレポレ東中野&スペース&カフェポレポレ坐
福島映像祭上映プログラム、イベントのごあんない 2013年にスタートした「福島映像祭」。 今年も9月17日(土)~9月23日(金)の1週間、東京・東中野の「ポレポレ東中野」「Space&Café ポレポレ坐」にて
【News】好評上映中!「観ずに死ねるか!傑作音楽シネマ88」出版記念上映会 @テアトル新宿
好評の「観ずに死ねるか!」(鉄人社刊)シリーズの第5弾「観ずに死ねるか!傑作音楽シネマ88」の出版を記念して、東京・テアトル新宿で出版記念上映会が開催されている。「音楽シネマ」とあって、全日にわたり、ゲストトークやミニラ
【Interview】9月17日(土)に開幕。『第4回なら国際映画祭』 中野 聖子さんインタビュー 聞き手:向井 啓太
「なら国際映画祭」は奈良出身の世界的な映画監督・河瀬直美がエグゼクティブ・ディレクターを務め、2010年に始まってから隔年開催で行われ、今年で第4回目を迎える国際映画祭である。まだ歴史が浅いにもかかわらず、国内外で優れた
【Interview】ひとりの声に耳を澄ませた、その先に見えたもの―『人間爆弾「桜花」 特攻を命じた兵士の遺言』澤田正道監督インタビュー text 若林良
(C)Comme des Cinemas シアター・イメージフォーラムにて、「特攻」を題材にした一本の映画が公開されている。フランスを拠点として、長年数多くの映画のプロデュースに携わってきた澤田正道監督の満を持してのデビ
【連載】「ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー」第20回
誰もが知る「歌謡曲の女王」は1970年代、逆境にあった。バッシングのさなかに発売された〈ニッポン対ひばり〉の音楽ドキュメント。 段ボールの中から出てきた、大当たり盤 廃盤アナログレコードの「その他」ジャンルからドキュメ
【News】9/24(土)開催!ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー at ポレポレ坐 Vol.Ⅱ
今よみがえる、昭和のドキュメンタリー・レコード! 廃盤アナログを聴く会 ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー atポレポレ坐 Vol.Ⅱ 9月24日(土)19時より(18時30分開場)東中野 space&cafeポレポ
【Review】「在日」問題を照射する近代野球という鏡―『海峡を越えた野球少年』 text 大内啓輔
先日までのリオデジャネイロ・オリンピックに関して、連日、日本人選手のメダル獲得が報じられるなか、日本の獲得したメダルの数が過去最高となったということが、否がおうにも耳に飛び込んできたはずだ。これらの過熱化する報道の仕方を
【連載】ドキュメンタリストの眼⑭ ベン・ラッセル監督インタビュー text 金子遊
ベン・ラッセルは1976年生まれのアメリカの映像作家である。ファウンド・フッテージやインスタレーションなどの実験的な映像の作風から、近年は16ミリフィルムで撮影した民族誌的なアプローチのドキュメンタリー作品まで発表してい
【News】8/27〜東京 9/3〜大阪 好評につきアンコール上映!映画『さとにきたらええやん』
6/11(土)に公開され、好評につき延長含む5 週間の上映となった映画『さとにきたらええやん』。映画の舞台となった地元・大阪をはじめ、引き続き全国の劇場でも公開され話題を呼んでいますが、東京・ポレポレ東中野では、駆け込み
【Review】―待ちつづけた昭和の侍—日比遊一『健さん』text辻 秋之
高倉健映画の世代ではないが、このドキュメンタリー映画に出逢えたこともなにかのご縁。この文章では、あえて「健さん」と呼ばせてもらいます。 ドキュメンタリー映画『健さん』は日本の名優・高倉健にゆかりのある方達(監督、俳優、ス
【News】8/26(金)~28(日)開催! 第9回シューレ大学国際映画祭「生きたいように生きる」
原一男監督『MINAMATA NOW! 特別編集版』デモクラティック教育をめぐるドキュメンタリー『FREISTUNDE -一日中何もしない-』などこの夏、ここでしか見られない作品が目白押し! シューレ大学は、「自分は何者
【News】2016年10月31日まで作品募集!第4回グリーンイメージ国際環境映像祭
作品募集!第4回グリーンイメージ国際環境映像祭Call for Entries! The 4th GREEN IMAGE FILM FESTIVAL 【締切:2016年10月31日(月)】http://green-i
【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第34話 text 中野理惠
祖父母の経営していた保育園の保母さんたちと(1953年) 前列左から 祖父 姉 筆者(3歳半)保母さん 後列左から 母 間の四人は保母さん 右の和服は祖母 開拓者(フロンティア)たちの肖像中野理惠 すきな映画を仕事にして
【Review】私たちの“セルフ”ドキュメンタリー 岡本まな監督『ディスタンス』text 高橋雄太
およそ800km。私が暮らしている東京と、故郷である札幌近郊との距離である。私の家族は実家に暮らす両親と祖母、実家を出ている兄だ。いきなり筆者自身の話から本稿を始めた理由は二つある。一つは、映画『ディスタンス』と私とは背
【News】8/24(水)ー27(土)『チリの闘い』公開記念 パトリシオ・グスマン監督特集@アテネフランセ文化センター
9月からの渋谷のユーロスペースでの『チリの闘い』公開を記念し、パトリシオ・グスマンが監督した3つのドキュメンタリー作品の上映、そして『チリの闘い』の特別先行上映と、トークを行います。 ※9/10公開『チリの闘い』 公式サ
【連載】「ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー」第19回『ランウェイ33R』
今年で開港85年の羽田空港。35年前、50周年を記念するLPが作られていた。今はなき滑走路「33R」が主人公のドキュメント。 飛行機ではなく空港メインの、珍しい一枚 廃盤アナログレコードの「その他」ジャンルからドキュメン