【Interview】『観ずに死ねるか!傑作ドキュメンタリー88』編集者・尾形誠規さんインタビュー

 『neoneo 02』と期を同じくして発売されたこの一冊の本に、私は正直、やられた!と思った。表紙のインパクトもさることながら、中身がとにかく面白い。執筆者たちが実に生き生きと、自分本位に作品への思いを語っている。この

【Report】映画『遺体 明日への十日間』石井光太(原作)×君塚良一(監督・脚本) 対談

  “僕たち”が『遺体』を通して本当に伝えたかったこと  東日本大震災から2年――。死者・行方不明者・負傷者の数は合計2万人を超え、津波による壊滅的な被害、それに伴う原発事故の収束はいまだ見通しが立っておらず、

【Book】 評論は夜空に星座を描くように:書評『日本映画オルタナティブ』 text 杉本穂高

  ■はじめに 2012年は、日本映画の興行収入が過去最高となりました。肌感覚ではあまり実感はなかったのですが、実は2012年日本映画はおおいに盛り上がっていたのですね。 ◆朝日新聞デジタル:邦画大躍進 過去最高のシェア

【Review】写真の深淵 ~亀山亮『AFRIKA』に寄せて~ text 丹羽理

まだペンキの匂い新しい白を基調としたギャラリーの壁に、亀山亮(かめやま りょう)氏が今回の写真展のために厳選した大伸ばしの写真25点がダイナミックに展示されていた。 亀山亮写真展『AFRIKA WAR JOURNAL』。

【Review】『このショットを見よ』フィルムアート社編集部編 text 村松健太郎

映画を構成する最小単位であるショット。そこに心血を注ぐ日本映画界を代表する監督29名が、自作を俎上に上げて計算に計算を重ねながらも起きる想定外、完全にして偶然の産物である“決定的ショット” との出会いや、製作プロセス・そ

【Review】アートとしての写真、アートとのかかわり 『IMA』Vol.1 text 宮越裕生

今のアートの面白いところを見せてくれる雑誌が読みたい、と思い本屋をさまよった経験がある私に、アート写真を中心に載せた『IMA』(アマナ)創刊号の誌面は、ストレートに入ってきました。アートを疑似体験できる、という意味では強

【Review】独裁者になりたくないあなたへ――デイヴィッド・リンチ『大きな魚をつかまえよう』 text 港岳彦

作家の脳内に閃いた「アイデア」こそが、映画制作におけるαでありΩである。アイデアを「インスピレーション」や「イメージ」と言い換えてもいい。それは一個人の頭の中にしか存在しないものだから、極私的であり、抽象的であり、第三者

【Review】『光太郎 智恵子 うつくしきもの』 真摯な対話者が紹介する高村光太郎の「うつくしき」遺産 text 須田茂

本書は高村光太郎と北川太一を著者として今年6月に二玄社から出版された。高村光太郎が昭和6年10月に「時事新報」に掲載した紀行文「三陸廻り」と昭和25年から26年まで歌誌「スバル」に連載した「みちのく便り」の全文を掲載し、

【info】d design travel TOKYO -47の東京展 ~10/28

   『d  design travel 東京』を47のテーブルで表現する展覧会  10月28日まで 渋谷ヒカリエ8/ で開催中   日本をデザインの視点で旅するトラベルガイドブック「d design

【Review】監督と俳優のコミュニケーション術 なぜあの俳優は言うことを聞いてくれないのか text 神田映良

映画を観る、というと大抵はフィクション、つまり、誰かが書いた物語があり、それを演じる誰かがいて、それを誰かが映像化した、そんな映画の話だ。しかし考えてみれば、映画は基本的に、そこに在るものを視聴覚的に記録して作られるもの

【Review】『嘘の色、本当の色 脚本家 荒井晴彦の仕事』 text 指田文夫

 荒井晴彦脚本の映画を最初に見たのは、1977年11月牛込文化での『続・レスビアンの世界・愛撫』『私のセックス白書・絶頂度』との曽根中生監督作品3本立ての『新宿乱れ町・いくまで待って』だった。新宿ゴールデン街の店で、内田

【Info】 『マイケル・ジャクソン コンプリート・ワークス』

  没後3年追悼出版 マイケル・ジャクソン「ソロ」時代全作品の創作秘話を収録!   『マイケル・ジャクソン コンプリート・ワークス』 発売中!   KING OF POPが我々に伝える創作へのこだわりと真摯な情

【Info】本日8/17! 小川プロダクション『三里塚の夏』を観る   上映+特別シンポジウム

  1968年。たった40数年前の、あなたの知らない日本。 鈴木一誌編著『小川プロダクション『三里塚の夏』を観る—映画から読み解く成田闘争』/小川紳介著・山根貞男編『【増補改訂版】映画を穫る ドキュメンタリーの

【Review】 『AD(アシスタントディレクター)残酷物語―テレビ業界で見た悪夢』  葉山 宏孝著 text 細見葉介

暴力と不条理――制作現場からの強烈な告発  実経験を飾らない言葉で編み上げた、テレビ番組制作現場からの告発書である。制作論はこれまでに多く書かれているが、外注化が進む現代のテレビの労働現場の実情を書いた本は初めてではない

【自作を語る】『アジア映画の森 新世紀の映画地図』 text 夏目深雪・佐野亨

夏目深雪 編集・執筆 最初に断っておくと、書籍「アジア映画の森 新世紀の映画地図」は、自作というよりは、5人の監修者と私を含めた2人の編集者、24人の執筆者+αの共同作品である。あくまで私の視点からの出版の動機といきさつ

【Review】「エイガ雑誌なんて要らない」映画秘宝2012年7月号 text 雉雅威

今から15年ほど前、僕は新宿TUTAYAというお店のアルバイト店員でした。レンタルビデオのフロアは、当時日本で有数と言われるぐらいのビデオ在庫量でした。働いている店員も多種多様。邦画マニア・洋画マニア・アニメマニアから、

【Review】 『うたう天皇』中西進著 text 樋口明

本書は、戦後を代表する万葉学者の中西進が、戦後の視点から新たに万葉集の精神について語ったものである。万葉集の精神については、戦前、日本浪漫派の保田與重郎が当時の「近代の超克」的な観点から読み解き、人々に大きな影響を与えた

【Review】『忘れられた地域史を歩く』藤野豊著 text 細見葉介

地域からの告発と葛藤の記録忘れてはいけない歴史が、各地域にある。一見レトロな趣のある近代建築も、そこにあった歴史を知れば苦々しい思いで向き合わざるを得ない。そんな示唆に満ちているのが本書である。著者の藤野豊氏は、私が通っ