【Interview】『演劇1』『演劇2』想田和弘監督 12,000字インタビュー text 萩野亮

渋谷シアターイメージフォーラムでは、独自の「観察映画」シリーズを 撮りつづけている想田和弘監督の最新作『演劇1』と『演劇2』が、10/20より公開されている(他全国順次公開)。合計5時間42分。この数字だけでも、この2部

【鼎談】「ローカル・ドキュメンタリー」が拓くテレビと映画の新しい関係 阿武野勝彦×伊東英朗×大槻貴宏

『平成ジレンマ』に『青空どろぼう』、今年の『死刑弁護人』と公開のたびに大きな反響を呼ぶ東海テレピ放送作品。第4弾の『長良川ド根性』が、11月からのロードショーを控えている。南海放送の『放射線を浴びたX年後』も、現在ヒット

【Report】東京国際映画祭で見つける!ドキュメンタリー(前編)text 中村のり子

10月20日より、東京・六本木で東京国際映画祭(TIFF)が始まった。鳴り物入りの招待作品が前面に出た、大型で華やかな作品ばかり上映する観光向け映画祭というイメージが強いが、実はここ数年で静かに変化してきている。コンペテ

【Review】独裁者になりたくないあなたへ――デイヴィッド・リンチ『大きな魚をつかまえよう』 text 港岳彦

作家の脳内に閃いた「アイデア」こそが、映画制作におけるαでありΩである。アイデアを「インスピレーション」や「イメージ」と言い換えてもいい。それは一個人の頭の中にしか存在しないものだから、極私的であり、抽象的であり、第三者

【Report】「neoneo meets!! vol.00 さようならドキュメンタリー」報告 text neoneo編集室

去る8月23日、雑誌『neoneo』の創刊を記念したイベント『neoneo meets!! vol.00 さようならドキュメンタリー』が、オーディトリウム渋谷で行われた。会場には約120名が集まってくださり、上映後のトー

【自作を語る】『生き抜く 南三陸町 人々の一年』プロデューサーのことば text 井本里士

なぜ、テレビではなく、映画なのか。作品を発表するにあたり、この問いには真正面から答えなければならない、と思う。もうすこし具体的に言うなら、テレビ局の人間にはドキュメンタリーを放送する場があるくせに、なぜわざわざスクリーン

【Essay】鏡よ鏡―オンライン・アーカイヴの時代がやってきた text 鈴木並木

2012年になってからだけでも、韓国映像資料院がYouTubeに開設した専門チャンネル「Korean Film Archive」(*1)、あるいはイタリアのチネチッタ・ルーチェによる同種の試み(*2)と、大規模なオンライ

【info】世界自然・野生生物映像祭in東京 10/7~8

10月7~8日、「世界自然・野生生物映像祭in東京」開催!「今、見つめなおす命」 日頃見ることの出来ない大自然のドラマ、ひたむきな生命の営み。それらを映像を通してみた時、動物たちが厳しい世界で生き抜いて生きたからこそ、私

【info】10/6,10/13〜26『ハダカの城』アンコール上映&「トークイベント」開催!

あの時、男が暴いたものは何だったのか… 2002年1月23日。BSE(狂牛病)による業界支援制度を悪用した、「雪印食品による牛肉偽装詐欺事件」が発覚した。結果、大企業「雪印食品」は解散。きっかけを作ったのは、西宮冷蔵社長

【Report】 ゆふいん文化・記録映画祭 90年代「回想」の作品たち text 細見葉介

今年6月に行われたゆふいん文化・記録映画祭。15回目となるこの映画祭、過去3回の鑑賞経験からすると、「小規模」であり、かつ「安定」していることが特徴だ。会期3日間の上映会場は一カ所で、山形国際ドキュメンタリー映画祭と比べ

【Info】10/6(土)『ラブ沖縄@辺野古@高江』上映×高橋哲哉氏講演「犠牲のシステム 福島・沖縄」

 『ラブ沖縄@辺野古@高江』 ⓒ森の映画社   辺野古・高江の闘いは、オスプレイ配備に反対する闘いでもある。沖縄の新基地建設に抵抗する人びと、そこには沖縄への深い愛がある。  本作は『Marines Go Ho

【info】「隅田川野外上映会」 9/29-30 10/6-7

 夕刻の隅田川はとても気持ちがよい。柔らかい光と風、行き交う屋形船、 寄り添って歩く男女たち。そんな時間の隅田川をお散歩して、映画を見る、 「隅田川野外上映会」を催します。     開催日9月29日(土)30日

【Review】監督と俳優のコミュニケーション術 なぜあの俳優は言うことを聞いてくれないのか text 神田映良

映画を観る、というと大抵はフィクション、つまり、誰かが書いた物語があり、それを演じる誰かがいて、それを誰かが映像化した、そんな映画の話だ。しかし考えてみれば、映画は基本的に、そこに在るものを視聴覚的に記録して作られるもの

【Review】DDS2012特集『テレビに挑戦した男・牛山純一』 text 吉田孝行

『テレビに挑戦した男・牛山純一』(畠山容平監督)は、牛山純一(1930〜1997)というかつてテレビ界で活躍したあるプロデューサーの軌跡と業績について、関係者22人のインタビューと彼が制作したドキュメンタリー番組の映像引

【Review】『放射線を浴びたX年後』に見る TVドキュメンタリーの映画化の意味 text水上賢治

まず始めに触れておくと、本作「放射線を浴びたX年後」は、今年1月に「NNNドキュメント」で全国放送された地方局・南海放送のTVドキュメンタリーの映画版だ。チラシに“TV放送されたものに新たな映像を加えた”と書かれているの

【info】竹馬靖具監督最新作『蜃気楼』製作発表イベント【9.18-9.19】

竹馬靖具監督最新作『蜃気楼』製作発表イベント9月18日(火)・19日(水) 連日 21:00~  オーディトリウム渋谷にて始動!  国内外問わず、全世界からの寄付(個人:1口3千円/企業・団体:1口3万円)で製作するとい

【Info】ドキュメンタリー映画『百年の谺(こだま)』上映会

ドキュメンタリー新作映画『100年の谺(こだま)』(2012)上映会  1911年(明治44年)、絞首刑12名、無期懲役12名を出した大逆事件。日本の近代史の中で、こんなにひどい思想弾圧事件があっただろうか。 「ルイズ

【Review】DDS2012特集 啓蒙から遠く離れて—『ある方法で』text 笠松勇輔  

本作は、キューバ革命政権が推進するハバナのスラム地区再生プロジェクトを通して、整備工・マリオと女教師・ヨランダという階級も学歴も異なる2人の出会いと、その行方を描いた物語、と要約できるだろうか。いや、正確に言えば、本作は

【Review】DDS2012特集『監獄と楽園』text 吉田未和

   2002年にバリ島で起きた爆弾テロ事件を題材にしたこの作品で、ダニエル・ルディ・ハリヤント監督は、刑務所に収監された実行犯、実行犯の家族、被害者の家族へのインタビューを通じ、テロリズムの問題に真っ正面から

【Info】 「シグロ・ドキュメンタリー映画特集」9/8~14

  シグロ・ドキュメンタリー映画特集 9月8日(土)~14日(金)連日13:00~オーディトリウム渋谷にて    2011年秋、パリのシネマテーク・フランセーズでシグロ特集上映が開催された。 主催者で

【Interview】DDS2012特集 『密告者とその家族』 ルーシー・シャツ監督インタビュー text 萩野亮

残暑の厳しいなか、東京近郊のドキュメンタリーファンのみなさんは、きっと今日から東中野に通われていることでしょう。ポレポレ東中野では、いま「ドキュメンタリー・ドリーム・ショー2012 山形in東京」が開催されています。昨年

【Info】8/24〜26『第5回シューレ大学国際映画祭 生きたいように生きる』 

この映画祭は「生きたいように生きる」という趣旨の映像表現をドキュメンタリーに軸足を置きながら、フィクション、アニメーションも含め集めています。また、日本のものでも海外のものでも制作者の国籍も問わない映画祭として始めました