【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 ヤマガタもぎたてレポート[3日目:10/12 SAT]

“リンリ”“リンリ”と言われるが…  佐藤寛朗 続々と監督や関係者が山形入りしている。ふだんは静かな七日町も、ひさびさに“週末の賑わい”を取り戻しているとの話だった。 さて今日は、今回の山形映画祭で最大の話題作(いや問題

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 ヤマガタもぎたてレポート[2日目:10/11 FRI]

傘がない  萩野亮 いよいよ本プログラムが各会場でスタート。小雨が降るなか、「アジア千波万波」の会場であるフォーラムに向かう。外は夜。ひるまは思いきり午睡にふけっていた。さっそく旅の疲れが出たらしく、映画ではなく夢をみた

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 「倫理はドキュメンタリーの必然的課題」6つの眼差しと<倫理マシーン> マーク・ノーネスさん インタビュー 聞き手=佐藤寛朗

ヤマガタ・コーディネーターインタビューの第7弾は、今日(10月12日)から始まる、6つの眼差しと<倫理マシーン>と題された、不思議なプログラムのお話です。コーディネーターのマーク・ノーネス、ミシガン大学教授は、1988年

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 ヤマガタもぎたてレポート[初日:10/10 THU]

本日からneoneo編集室のメンバーは、山形国際ドキュメンタリー映画祭2013の会場の様子を日々、レポートでお伝えしていきます。山形映画祭という場の空気はもちろん、最新の情報を極力反映させてお届けする「ヤマガタもぎたてレ

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 「2年半という距離感」『Cinema with Us』小川直人さんインタビュー 聞き手=佐藤寛朗

正直に言おう。前回の2011年、震災特集上映「Cinema with Us」に、結局私は足を運べなかった。あまりに巨大で、東京に暮らす自らの状況とかけ離れた「震災」という現実に向き合えと言われても心の準備ができなかった。

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 「マルケルの歴史、それはメディアの歴史」小野聖子さんインタビュー 聞き手=藤田修平

今年の山形国際ドキュメンタリー映画祭では「未来の記憶のために――クリス・マルケルの旅と闘い」と題して、昨年、91歳でこの世を去ったクリス・マルケルの特集上映が行われます。マルケルの代表作として、写真だけで構成されたSF映

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 「分かりやすいシステム=ストーリーに寄りかからないために――それぞれの『アラブの春』」加藤初代さんインタビュー 聞き手=萩野亮

チュニジアの「ジャスミン革命」を嚆矢として、2010年から2012年にかけて中東と北アフリカで起きた大規模な反政府運動(民主化運動)の波が、「アラブの春」と呼ばれてすでに久しい。FacebookやTwitterなどのソー

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 「いま東南アジアが熱い!――「アジア千波万波」若井真木子さんインタビュー 聞き手=萩野亮

 1989年、第一回の映画祭ではアジアからドキュメンタリーは一本も上映作がなかった。民主化運動のさなかにあった時代を超えて、やがてアジアン・ドキュメンタリーは千の波、万の波となって世界におとずれた。創設当初からアジアのド

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 「開かれた“場”の可能性—ヤマガタ・ラフカットの狙い」 橋浦太一さんインタビュー 聞き手=佐藤寛朗

山形国際ドキュメンタリー映画特集の2回目は、『ヤマガタ・ラフカット』について、コーディネーターの橋浦太一さんにお話を伺いました。『ヤマガタ・ラフカット』はまだ制作の途上にある映像を映画祭でみせてしまおう、という大胆なプロ

【Review】青春Hの意欲作『 ボン脳即菩薩 』 text 杉本穂高

青春と性をテーマにした作品シリーズ青春Hの第34作目である『ボン脳即菩薩』は性と青春のほか、信仰もテーマに盛り込んだ意欲作だ。 性と信仰は古来より関係の深いもので、神聖娼婦なるものが古代にはあったと言われている。(キリス

【Pickup】特集★山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 「生きる意欲をくれた映画祭」藤岡朝子さん(ディレクター)インタビュー 聞き手=萩野亮

 いよいよ10/10(木)より開催される山形国際ドキュメンタリー映画祭2013。1989年に山形市制100周年を記念して誕生した映画祭は、世界中から最先端のドキュメンタリー映画を集めるコンペティション部門と「アジア千波万

【Review】行き交う人を刻みてー映画『書くことの重さ 作家 佐藤泰志』 text 中里勇太

5度も芥川賞候補にのぼりながら、受賞を果たせず、1990年に自ら死を選んだ作家・佐藤泰志。故郷・函館を舞台とし、未完に終わった小説『海炭市叙景』が、2010年に公開され(加瀬亮主演・熊切和嘉監督)、唯一の長編小説『そこの

【リレー連載】列島通信★沖縄発/QAB製作『標的の村』とこれからの沖縄ドキュメンタリーのこと text 真喜屋力(映画作家)

   映画の内容に触れる前に、沖縄の民放テレビ局の動きについて書いておこうと思う。実は『標的の村』公開の直前。夏休みの期間中、琉球放送(RBC)が自社コンテンツである、ホラードラマ、『オキナワノコワイハナシ』を

【投稿】福島映像祭『東電テレビ会議』を見て text 石本恵美

9月14日、福島映像祭にて『報道ドキュメント 東電テレビ会議』(※1)を観た。これは、2012年7月より東京電力のホームページに公開されているテレビ会議の映像を、Our  Planet-TVのスタッフが、約4時間の映像に

【Report】映像イメージへの応答をめぐって――あいちトリエンナーレ2013 text 影山虎徹

|震災経験の風化に抗して 愛知県で3年に1度開催されている芸術祭「あいちトリエンナーレ」が、8月10日より始まっている。今回のテーマは「揺れる大地―われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」であり、震災後の

【Book】「この本を読めば、“コロンボ”の見方がわかる!」…のか?~ムック本をドキュメンタリーとして考える~ text 山本達也

まだ未婚の僕は、将来もし結婚出来たらお相手の方のことを「カミさん」と呼びたいと思っています。と、かなりしょうもない告白から始めてみましたが、まぁ要は『刑事コロンボ』のファンだ、ということです。なんだったら、メモした紙とか

【Review】「宙吊りの日常へ」ー牛腸茂雄写真展『見慣れた街の中で』 text 岡本和樹

日々は無為に過ぎていく。視線は宙を漂い、その視線がなにかを捉えることはない。それが日常というものだ。 人が生きることを実感するのは、この視線が何かを捉えたと感じる瞬間ではないだろうか。だが、その瞬間も、永遠に続いていく現

【自作を語る】『言葉のきずな』text 田村周(監督)

この映画の登場人物たちは、失語症や構音障害・高次機能障害など、誰もが言葉の不自由を感じています。たとえば、失語症の人が野菜のトマトをみて、頭の中では分かるのに言葉が出ない。言えてもキュウリと言ってしまう。そんなもどかしさ

【Interview】特集・福島映像祭のここがツボ!

本日(9/14)より一週間、ポレポレ東中野と「Space&Caféポレポレ坐」で開催される「福島映像祭2013」は、ありとあらゆる福島のドキュメンタリー映像を集めた、極めて画期的な映像祭である。「東電テレビ会議」

【Review】灰色の「日本」の裸像―映画『日本の悲劇』を観て text 中村剛彦

愚問とも呼べる問いが頭のなかをぐるぐる巡っている。 果たして「日本」という国家は存在するのか。「日本人」は存在するのか。そして「日本人」である前に、一人の「人間」は存在するのか。 あたかも小学生が抱く質問に、私の頭の中の

【自作を語る】 カメラと記憶――『アナ・ボトル』を現地で上映して text 森田良成

大阪の路上から西ティモールへ――「アナ・ボトル」との出会い 学部生のころから文化人類学を学んでいた私は、11年前(2002年)に博士課程に進んだ。それまで大阪駅周辺で生活するホームレスたちの調査をしていたが、博士課程では

【Review】沖縄、内部の声――映画『標的の村』に寄せて text岩崎孝正

沖縄県東村高江の集落を取り囲むように、米軍(海兵隊)の北部演習場はある。やんばるの美しい森にかこまれた上空から、狙いをつけるようにオスプレイが飛行する。新設されるヘリパッドの建設の予定地を、旋回するように飛び回る。 かり