【新連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第1話 text 中野理惠
中野理恵さんの連載にあたって 伏屋博雄(neoneo編集室) かねてから長年に亘って映画を支えてきた「裏方さん」の話を取り上げたいと思っていた。今回、その一人である「パンドラ」の中野理惠さんの登場が叶った。 中野さんは一
【Kansai Cinema Report】「ホームムービーの日」を知っていますか? text 久保豊
HMD京都2013に提供された8ミリフィルムの一部 「ホームムービーの日」とは 皆さんは「ホームムービーの日」(Home Movie Day、以下HMD)をご存知だろうか。家庭に眠るホーム・ムービーとアマチュア映画を持ち
【Review】和の「だし」はどうしてこんなに魅惑的なのかーー『千年の一滴 だし しょうゆ』text 三浦哲哉
和食の「だし」と「しょうゆ」を題材にした、日本とフランスの国際共同製作によるドキュメンタリー映画である。フランスでテレビ放映されて大変な反響を呼んだそうだが、日本人が見ても面白くてためになること請け合いだ。 なにしろ題材
【特別掲載/追悼 大津幸四郎さん】「対極のドキュメンタリー 小川紳介と土本典昭」オリジナル版第1部・講演篇 text 大津幸四郎
11月28日に逝去されたドキュメンタリーキャメラマン・大津幸四郎さん(享年80)。neoneoでは哀悼の意を込めて、大津さんの講演録「対極のドキュメンタリー —小川紳介と土本典昭—」を、2回にわたって特別に掲載する。 講
【列島通信★山形発】保存と発信、その先へ ~YIDFF「311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ」開設 text 畑あゆみ
今回は、この秋なんとか開設を迎えることができた「311ドキュメンタリーフィルム・アーカイブ」と、先月末に山形で開催した開設記念シンポジウムについてご報告したいと思う。このアーカイブプロジェクトは、企業メセナ協議会GBファ
【特別掲載】12/20公開『私の恋活ダイアリー』ニリ・タル監督に聞く
自らの60歳の”恋活”を描いた話題のドキュメンタリー映画『私の恋活ダイアリー』が、12/20よりヒューマントラストシネマ有楽町で公開される。公開に併せ、ニリ・タル監督がイスラエルから来日した。60歳を超えた女
【Interview】ありのままの「フタバ」を提示すること――『フタバから遠く離れて 第二部』舩橋淳監督に聞く text 若林良
2012年、福島第一原発事故によって避難を強いられることとなった、福島県双葉町の人びとを追った1本のドキュメンタリー映画が公開された。舩橋淳監督による、『フタバから遠く離れて』。埼玉県加須市にある旧騎西高校へと、全町避難
【Interview】嘘と本当の混沌から見えるものがある――『水の声を聞く』山本政志監督に聞く text 植山英美
楽園のそのままの美しいマングローブの村の住む家族。川のせせらぎしか聞こえないうっそうとした山中に切り裂く突然の爆音。米軍のヘリコプターだ。静寂が一瞬で破壊されることへの単純な怒り。この数秒のシーンで基地問題の深刻さを垣間
【Review】子どもの頃のぬくもりは、大人になっても色あせない -『イロイロ ぬくもりの記憶』 text くりた
1997年、シンガポール。11歳のジャールーは学校では問題児として先生に目を付けられている。そしてジャールーが学校で問題を起こすといつも母親が迎えに来てくれる。その時に母親が言う言葉は決まって、「私を殺す気!?」だった。
【Interview】その男、人間か妖怪か~36歳、独身契約社員が抱く「超・途方もない夢」―『加藤くんからのメッセージ』綿毛監督、“主演”加藤志異氏インタビュー
12月6日より、東京・シアター・イメージフォーラムである1本の映画がレイトショー公開されている。病院夜勤事務の契約社員として働く加藤志異氏(当時36歳)を追った、『加藤くんからのメッセージ』だ。加藤氏は早稲田大学を、中退
【Book Review】高度成長期の東京はどう描かれたかーー『記録映画アーカイブ2 戦後復興から高度成長へ』text 細見葉介
「東京」という都市を30分弱の映像で表現する−−−−ほとんど実験に近い取り組みが、半世紀前、高度成長期の真ん中の1962年に2人の名監督によって行われていた。 その映像作品と研究を含む書籍が、このほど出版された。『戦後
【追悼 大津幸四郎さん】 巨大な映画人、大津幸四郎さんを悼む text 伏屋博雄
巨大な映画人、大津幸四郎さんを悼む伏屋博雄(neoneo編集室 元小川プロプロデューサー) 2014年11月28日未明、大津幸四郎さんが肺がんで亡くなった。享年80歳。今年の4月にアテネフランセ文化センターで行われた『
【鼎談】『わたしたちに許された特別な時間の終わり』傑作トーク選 text 太田信吾×若木康輔×金子遊
11月29日から横浜シネマ・ジャック&ベティでの公開がひかえる太田信吾監督のドキュメンタリー映画『わたしたちに許された特別な時間の終わり』。8月のポレポレ東中野における東京公開では、多彩なトークゲストが来場したが、そのな
【連載】原一男のCINEMA塾’95 ③ 深作欣二×原一男×小林佐智子×荻野目慶子×金久美子「エロス篇」
原一男監督が1995年、山口県萩市で立ち上げた「CINEMA塾」。第1回目のゲストは故・深作欣二監督。「ヴァイオレス篇」「虚構篇」と続いた連続対談の3日目は「エロス篇」だ。『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(監督:深作欣二、94)
【Interview】“人生の時間”を撮るということ——『三里塚に生きる』(大津幸四郎・代島治彦監督)代島治彦監督インタビュー
『三里塚に生きる』(大津幸四郎・代島治彦監督)は、かつて激しい空港建設反対闘争が行われた(今も続いている)成田空港の周辺・三里塚に生きる人々の“今”を描いた映画だ。映画は三里塚に生まれ、四十数年前の激しい闘争で中心的な役
【Interview】農家の人々の気持ちに寄り添える映画作りを目指して——『天に栄える村』原村政樹監督インタビュー
劇場公開から1年。福島を描いた1本の映画が話題を呼び、現在も全国各地で上映が行われている。原村政樹監督の『天に栄える村』だ。映画の舞台となる福島県天栄村は“里山の風景”がひろがる人口6000人ほどの小さな村だ。村人たちは
【特別寄稿】現代映画と「情報風土」――佐々木友輔『土瀝青 Asphalt』小論 text 渡邉大輔
映像作家・佐々木友輔さんの新作映画『土瀝青 Asphalt』(2013)をめぐる対談・論考集『土瀝青 場所が揺らす映画』が、11月1日、トポフィルより刊行されました。11月22日(土)には、刊行を記念して、石川初氏と沢山
【リレー連載】ワールドワイドNOW★中国発 インディペンデント映画祭全滅の中国、それでも上映は続く text 中山大樹
この原稿を書いている現在、北京ではAPECが開かれている最中である。開催期間中、PM2.5を減らすために交通規制をし、工場の操業を停止させ、治安維持のために大量の人員を動員して警戒している。と同時に、公安のブラックリスト
【Review/Report 】『北朝鮮・素顔の人々』&『金日成のパレード』、そして素顔の北朝鮮 text 小林蓮実
「北朝鮮住民が命がけで撮影したドキュメンタリー」子どもたちの哀切な歌声に何かを感じたら…… 「2000年代中盤、北朝鮮住民が命がけで撮影した映像をもとに制作されたドキュメンタリー」。これが、『北朝鮮・素顔の人々』のキャッ
【Review】方舟と郷愁をめぐって――舩橋淳監督『フタバから遠く離れて 第二部』 text 村松泰聖
閉鎖される避難所 埼玉県加須市、旧騎西高校の校舎がスクリーンに映し出される。 第一部と変わらない避難所の光景、見知った中庭や美術室がそこにあるという事実に私たちは懐かしさを覚えるはずだ。しかし一時は1400人あまりの双葉
【Review】『ミンヨン 倍音の法則』「映像詩」を乗り越えた映画的強度の獲得 text 佐野亨
人生における最初の映像体験がTV番組であるというひとは、もしかすると今後減っていくのかもしれない。インターネット、スマートフォン、タブレット……これらの情報機器が完全に社会のコミュニティツールとして浸透した現在では、自分
【Interview】ドキュメンタリストの眼⑪ 『イラク・チグリスに浮かぶ平和』綿井健陽監督 インタビュー text 金子遊
綿井健陽さんといえば、2003年のイラク戦争時にバグダッドから中継を続けたジャーナリストとして知られている。この度、綿井さんの2本目のドキュメンタリー映画『イラク チグリスに浮かぶ平和』が公開された。2005年に発表し