【Interview】動画も掲載!和製マイケル・ムーアを目指したら、誰かを糾弾することはできない自分に気づいた ——『無知の知』石田朝也監督インタビュー text 早川由美子
11月1日からポレポレ東中野で公開される映画『無知の知』は、石田朝也監督がひたすら“突撃”する映画だ。3年前の東日本大震災と福島第一原発事故。あの時、何が起きていたのか。首相官邸では?フクイチでは?そして福島の現状は……
【Review】大林宣彦監督『野のなななのか』 生と死の絵画「シネマ・ゲルニカ」という映画作品 text小川学
本作は大林宣彦監督が「映画」という手法を用いて描いた「シネマ・ゲルニカ」という作品である。「ゲルニカ」とはスペインの画家、パブロ・ピカソ(1881~1973)が、1937年の4月にスペイン内戦で無差別空爆を受けた街「ゲル
【Review】庵野秀明論ーエヴァの呪縛・「イメージ」を越えてー(第27回東京国際映画祭 特集「庵野秀明の世界」に寄せて)text 鈴木祐太
90年代に作られた「庵野秀明」のパブリック・イメージ 「庵野秀明」という語が持つ誘惑は代えがたい。そして庵野秀明ほどイメージが不定型な作家も居ない。『風立ちぬ』(2013.劇場)の主演、『ヱヴァンゲリヲン』シリーズの総
【Review】なぜ、渡り鳥の大群は消えたのか ――『鳥の道を越えて』 text 神原健太朗
まるで、蜘蛛が糸で作った網で、餌となる昆虫を捕らえるかのようだ。「カスミ網猟」と呼ばれる、かつてその村で行われていた鳥猟の手法からそんな印象を受けた。 本作の監督である今井友樹は、岐阜県東白川村で暮らす祖父・今井照夫から
【連載】原一男のCINEMA塾’95② 深作欣二×原一男×小林佐智子「虚構篇」
「活動屋の魂」を持った映画人の育成を目的に 原一男監督が1995年、山口県萩市で立ち上げた「CINEMA塾」。第1回目のゲストは故・深作欣二監督。3日間の連続対談を通じて“映画とは何か”の問いを深めた。前回の「ヴァイオレ
【Book Review】「時代」を読み解く感覚―大木晴子+鈴木一誌編『1969 新宿西口地下広場』 text 若林良
「青春」という言葉から、私たちはどのような色を連想するだろうか。恐らくは、爽やかさを想起させる青や、情熱を感じさせる赤が多いだろう。たとえば毎年の夏、全国各地から集まった甲子園球児たちの活躍を見て、私たちはこうした色を思
【リレー連載】列島通信★広島発 10/5オープン!「横川シネマ」リニューアルにあたって text 溝口徹(支配人)
横川シネマは「洋邦問わず、知名度には乏しくとも見どころの多いインディペンデント作品を中心に、レアな映画の愉しみを発掘する雑食性ミニシアター」を基本コンセプトに、1999年11月27日より広島市西区横川町で営業している映画
【Review】『消えた画』の波の機能について/失われた時間、声、そして私一人――『消えた画 クメール・ルージュの真実』 text 奥平詩野・藤澤貞彦
「人と映画をつなぐこと」をテーマとして、「映画ライター講座」と「映画配給・宣伝講座」から成る私塾「シネマ・キャンプ」(主催:キノトライブ、企画・制作:カプリコンフィルム)が、受講者およそ20名をかぞえる盛況のうちに第一期
【Interview】必要なのは自分の信じることを続ける勇気ですよ――『不機嫌なママにメルシィ』インタビュー 監督・脚本・主演ギヨーム・ガリエンヌ
9月27日から公開される『不機嫌なママにメルシィ』は、本国フランスで300万人を動員する大ヒットを記録。フランスのアカデミー賞に当たるセザール賞では、あの『アデル、ブルーは熱い色』を押さえて最多10部門にノミネートされ
【Interview】10/9-19開催。要注目!新生・台湾国際ドキュメンタリー映画祭 林木材氏(プログラム・ディレクター)インタビュー text 藤田修平
プログラム・ディレクターの林木材さん 2014年の台湾国際ドキュメンタリー映画祭は10月9日(木)に開幕します。そのオープニングを飾るのがワールドプレミア(世界初公開)となる『三里塚に生きる』(大津幸四郎/代島治彦監督
【寄稿】9/20(土)-26(金) 福島映像祭2014~福島の3年を見つめる text 高木祥衣 (OurPlanet-TV)
今年も「福島映像祭2014」が、9月20日(土)〜26日(金)にポレポレ東中野と隣接する「Space&Caféポレポレ坐」で開催される。映画のみならず、全国各地のテレビ番組や一般市民の記録まで、ありとあらゆる映像
【連載①】原一男の「CINEMA塾」’95 深作欣二×原一男「ヴァイオレンス篇」
1995年、山口県萩市の「HAGI国際映画祭」の場で、私は“活動屋宣言”を掲げて「CINEMA塾」を立ち上げた。“活動屋”の活動とは、活き活きと、ダイナミックに生きること、屋とは、プロフェッショナルでありたい、という意味
【ドキュメンタリストの眼⑩】トニー・ガトリフ監督(フランス映画祭2014 ゲスト団長)インタビュー text 金子遊
アルジェリア出身の映画監督トニー・ガトリフは、フランス人とロマ民族(ジプシー)のハーフであり、ロマについて映画で描くことをライフワークとしている。『ラッチョ・ドローム』(1993)は北インドからヨーロッパへと移動してきた
【News】311前の南三陸を描いた『波伝谷に生きる人びと』 第36回PFFで9/14・18上映
東日本大震災前の南三陸を舞台にしたドキュメンタリー映画 『波伝谷に生きる人びと』。 山形国際ドキュメンタリー映画祭出品作に修正を加えたバージョンが、第36回ぴあフィルムフェスティバルに入選! 東京国立近代美術館フィ
【Review】それは悲劇を喜劇に変える魔法――『物語る私たち』 text 常川拓也
「Please, tell me!」 『バロン』(89/テリー・ギリアム)で当時9歳のサラ・ポーリーは、誰も聞き耳を立てないホラ吹き男爵の語る「物語」の続きを聞きたがった。「なぜ? なんでなの?」彼女は幼くしてスクリーン
【Interview】小康(シャオカン)とともに生きた20年――ツァイ・ミンリャン[監督]&リー・カンション[出演]、商業映画引退作『郊遊〈ピクニック〉』を語る text 萩野亮
ツァイ・ミンリャンが映画界を引退する――。その報せは台湾の映画メディアを通じて世界中に衝撃をもたらした。ことのしだいについては、この取材記事の最後に監督自身が語ってくれている。2013年のヴェネチア国際映画祭で審査員大賞
【Interview】世界を新たな目で見るために――『リヴァイアサン』ルーシァン・キャステーヌ=テイラー & ヴェレナ・パラヴェル監督に聞く text 萩野亮
日本での公開が待たれていた『リヴァイアサン』(2012)が、去る8月23日、ついにシアターイメージフォーラムで封切られた。『白鯨』(ハーマン・メルヴィル)の舞台でもある北米ニューベッドフォードから、黒く荒々しい夜の海へ出
【Interview】はじめて記録される築地市場の四季―― 『Tsukiji Wonderland』(仮題) 手島麻依子さん[企画]・遠藤尚太郎さん[監督]に聞く
古くは江戸時代の魚河岸に始まり、現在の地に移ってからおよそ80年のあいだ「日本の台所」として存在しつづけてきた築地市場。その規模は、日本はおろか世界最大を誇り、和食への世界的な関心の高まりとともに、連日多くの外国人観光客
【Review】作家•佐藤泰志という光と闇−−呉美保監督『そこのみにて光輝く』 text 小川学
2014年6月から8月にかけて開催された、シネマ・キャンプ「映画ライター講座」「配給・宣伝講座」(シネマ・キャンプ事務局/合同会社カプリコン・フィルム主催)の全日程が修了した。2講座あわせて数十名が参加する大規模なものと
【Interview】あらゆる映像を生活の一部に取り込んだ「ホームビデオ」 。近すぎて見えなかったもうひとつの映像史―『VHSテープを巻き戻せ!』ジョシュ・ジョンソン監督インタビュー(取材:千浦僚)
「フィルムからデジタルへ」。映画が劇的な変換期をむかえているいま、忘れてはならない映像フォーマットがある。家庭での映像の録画・撮影を可能にしただけでなく、映像を所有するという夢を実現したホームビデオ「VHS」である。VH
【ワールドワイドNOW ★ラテンアメリカ特別編②】アルゼンチンの映画祭事情 〜ドキュメンタリーを中心に〜 text 濱 治佳
春頃、アルゼンチン、メキシコ、キューバでの文化庁の海外研修を終えて帰国した。編集部より滞在した1年間を総合的に振り返ってレポートしてほしいという依頼を受けたのだが、総合的に語ることの困難さを否めず、今回はアルゼンチンの
【Interview】「わが家の介護」を見せながら 映画として新たなチャレンジに挑むー『毎日がアルツハイマー2』関口祐加監督インタビュー
アルツハイマーの症状が現れた母親との日々を描いた、関口祐加監督のドキュメンタリー『毎日がアルツハイマー2〜関口監督、イギリスへ行く編』が、好評につき8/16からポレポレ東中野で再上映される。前作『毎日がアルツハイマー』同