【Interview】嘘のない感情を描くために演出を仕掛けた―『わたしたちに許された特別な時間の終わり』太田信吾監督インタビュー

8月16日よりポレポレ東中野を皮切りにロードショーが始まる映画の、監督インタビューです。監督は、岡田利規主催の「チェルフィッチュ」に参加する俳優でもある太田信吾。 2010年12月に、太田はずっと撮影していた高校の先輩で

【Review】孤独な背中、そしてそれを見つめる少女たちの想い――『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』 text 杉田卓也

|大島優子の予言 ……卒業はずっと考えていますね。もう19ぐらいからずっと考えています……。……5年後とか3年後にもし自分がAKBにいなかったとしても、グループとしては、ちゃんと残っていてほしいと凄く思います……。……だ

【Interview】母娘の物語からみえてくる、革命・人生・そして愛ーー『革命の子どもたち』シェーン・オサリバン監督インタビュー

公開中の映画『革命の子どもたち』(シェーン・オサリバン監督)は、日本赤軍の最高指導者・重信房子とバーダー・マインホフ・グループ(後のドイツ赤軍)の創設者のひとり、ウルリケ・マインホフというふたりの女性革命家を、重信メイと

【Review】「生物」としての靖国への共鳴――大浦信行監督 『靖国・地霊・天皇』 text 若林良

この映画について、私は何を語るべきなのか。あるいは、何を語るべきではないのか。鑑賞後の私の中には、そのような問いがぐるぐると回った。恐らく、それはおのずと答えが出るという類のものではない。逆に言えば、おのずと答えが出ない

【Review】なにがなんでも人生を生き抜くこと――アレハンドロ・ホドロフスキー監督『リアリティのダンス』レビュー text UMMMI.

鬼才・ホドロフスキーが自らの家族をキャストに迎え家族の再生を描く新作様々なイメージで生み出される映画の世界に筆者が感じた喜びとは? これからの人生、なにがあっても生きることに決めた。なにがあっても、死ぬまで生きる、絶対に

【Interview】人形に魂を込めることが、虐殺へのレジスタンスだった――『消えた画 クメール・ルージュの真実』 リティ・パニュ監督に聞く text 萩野亮

リティ・パニュ監督の最新作『消えた画 クメール・ルージュの真実』が7/5(土)より渋谷ユーロスペースで公開される。極左政党クメール・ルージュの時代に生を享け、フランスにおいて劇映画とドキュメンタリーの双方でキャリアを重ね

【Interview】劇映画だけでは撮れない人の魅力に気付く——『中国・日本 わたしの国』ちと瀬千比呂監督インタビュー

中国残留邦人の2世のパワフルな女性の個人史に光を当てる劇映画志望の監督がドキュメンタリーを撮って発見した魅力とは? 現在ユーロスペースで公開されている『中国・日本 わたしの国』。過去の歴史的なつながりや、最近の盛んな経済

【Interview】型破りな父 エドモンド・ヒラリーの偉業――『ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂』 ピーター・ヒラリーさん text 萩野亮

1953年5月、ニュージーランド出身の登山家エドモンド・ヒラリー卿が、テンジン・ノルゲイとエベレスト初登頂を遂げた。映画『ビヨンド・ザ・エッジ 歴史を変えたエベレスト初登頂』は、俳優による再現映像や貴重な証言の数かずによ

【ワールドワイドNOW★ラテンアメリカ特別編①】ブラジルのインディペンデント・ドキュメンタリー集団を訪ねて text 松林要樹(映画監督) 

LENTE VIVA FILMSのメンバー左:グエルハム(ディレクター・プロデューサー)中央:マウリシオ(ディレクター)右:マルセイロ(プロデューサー) ブラジルにも「空族」がいた!『祭の馬』の松林要樹が見た ブラジルド

【Review】ワン・ビン定食/停滞の作家の現在地――『収容病棟』 text 舩橋淳

映画は時間の芸術、つまり時間を自由自在に操作し、それを引き延ばしたり、短縮したりする芸術表象である、と言われる。それは例えば夢に喩えられたり、またテオ・アンゲロプロスやダニエル・シュミットのように軽々と時空を超えて、異な

【Interview】小川プロの映画にはじめて“映像のアジア”を見た! 石坂健治さん(東京国際映画祭アジア部門ディレクター/日本映画大学教授)インタビュー

東京国際映画祭アジア部門ディレクターに聞く!今観るから面白い!小川プロ特集2014年のツボ 6月21日(土)から『小川プロダクション全作品特集上映』が渋谷・ユーロスペースで開催される。解散から20年、今なお繰り返し特集上

【Review】AVを利用しつつ映画やTVを超える広い世界 ~『劇場版テレクラキャノンボール2013』~ text 佐藤健人

「ヤルかヤラナイかの人生なら、俺はヤル人生を選ぶ」話題沸騰のセックスバトルドキュメント 熱烈ファンが押す太鼓判!   「テレクラキャノンボール」とは 2月に6日間だけ劇場公開された『劇場版テレクラキャノンボール

【Review】私生活を芸術にすることについて――生誕100年トーベ・ヤンソンの映画3部作によせて text 藤田修平

フィンランドという国の名前を聞いて、ムーミンを真っ先に思い浮かべる人も多いかもしれない。それだけ日本ではムーミンの人気は高いのだが、それは誰もが知るように1969年にトーベ・ヤンソンの(イラスト入り)童話を原作としたアニ

【Review】“人間”こそが持つおかしみ――ウディ・アレン監督『ブルージャスミン』 text 若林良

本作を観ながら、溝口健二の『祗園の姉妹』(1936)が私の脳裏をよぎった。義理人情に従順な姉と、封建的社会に批判的な妹。2人の対立を通して、男性本位で動く社会への批判が鋭く描かれる。山田五十鈴を中心とした役者の好演も相ま

【Interview】現代中国に渦巻く矛盾、人間の内なる暴力を問う――『罪の手ざわり』ジャ・ジャンクー監督 text 萩野亮

第66回カンヌ国際映画祭脚本賞を受けたジャ・ジャンクー監督の新作『罪の手ざわり』が、2014年5月31日より渋谷Bunkamura ル・シネマにて公開されている(他全国順次)。登録者がじつに5億人ともいわれている微博(ウ

【自作を語る】新作『いなべ』製作記——地域と映画を考える text 深田晃司(監督)

縁無き土地で突如、動き始めた1本の映画 「地域」の固有性からどこまで飛べるか? 『ほとりの朔子』の監督・深田晃司が 撮りながら考えたことその、怒濤の3ヶ月は、一本の電話から始まった。 2013年の1月、まだ正月気分も抜け

【自作を語る】トークバック(呼応)する映画——ミニシアターの上映・配給をめぐって text 坂上 香

芝居を通して社会に挑戦する、元受刑者やHIV/AIDS陽性女性の群像劇上映でもトークバックを呼び起こせ! ミニシアターでの仕掛けとは? 8年がかりで完成させたドキュメンタリー映画『トークバック 沈黙を破る女たち』が、3月

【リレー連載】列島通信★大阪発「大阪アジアン映画祭」私記 text 江利川憲

毎年3月の恒例行事となった「大阪アジアン映画祭」2005年の第1回から奮闘してきた編集者・江利川憲が悪戦苦闘の日々を振り返る 第1回からかかわってきた「大阪アジアン映画祭」も今年で9回目を迎え、3月に開催された。第1回は

【Review】…そしてサッカーは続く『ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦』text 清水 亘

アメリカ領サモアの弱小チームがW杯ブラジル大会予選で初勝利を目指す典型的な“感動の実話” がそれでも熱く観られる理由とは? 『ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦』はアメリカ領サモアのサッ

【Interview】福島の“不安”と向き合う――『A2-B-C』イアン・トーマス・アッシュ監督インタビュー

福島で生きる子供たちに、今何が起きているのか——在歴13年、イアン・トーマス・アッシュ監督の見た福島、そして日本 本作のタイトル『A2-B-C』 は、甲状腺検査における、膿ほうやしこりの大きさを表す判定記号のこと。膿ほう

【Review】夢なるものの本質性——『夢は牛のお医者さん』 text 皆川ちか

大ヒット上映中!まっすぐに夢を追った少女の 26 年間に密着したドキュメンタリー叶う?叶わない!? 感動の物語から見えてくる、「夢」の意味とは?人間は「物語」を求めずにはいられない。 小説や映画、マンガに音楽、TVドラマ

【Review】原発推進のためのコピー&ペースト『パンドラの約束』text 青木ポンチ

話題の“原発推進映画”そのロジックの“核”をライター・青木ポンチが読み解く! 報道にしろドキュメンタリーにしろ、“中立公正”をうたうメディアほどいかがわしいものだ。一つの番組や記事(=コンテンツ)の中で都度両論併記するの