【連載】ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー 第12回『日本紀行「沖繩県」 メンソーレ(面候)珊瑚礁』

告知を―古い音源を集めたラジオ番組、放送します廃盤アナログレコードの「その他」ジャンルからドキュメンタリーを掘り起こす「DIG!聴くメンタリー」。しばらく、間があいてしまいました。本業の構成作家のほうで、ラジオの仕事を初

【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第15話 text 中野理惠

邦訳に悪戦苦闘した「ディア・アメリカ 戦場(ベトナム)からの手紙」 開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして <前回(第14話)はこちら> 第15話  ディア・アメリカ<らくだのハミ皮>の正体

【Interview】『波伝谷に生きる人びと』 我妻和樹監督 インタビュー

大学で民俗学を学んでいた我妻和樹という青年が、宮城県南三陸町の漁村・波伝谷が持つ地域としての厚みに惹かれ、卒業後もカメラを持って通い、紆余曲折を経て1本のドキュメンタリー映画を完成させた。それが、『波伝谷に生きる人びと』

【Review】生きとし生ける生命と地球への贈り物―ヴィム・ヴェンダース&ジュリアーノ・リベイロ・サルガド監督『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』 text 成宮秋仁

本作は、写真家(フォトグラファー)の人生の記録映画である。では、写真家とはいったい何であろうか。映画の冒頭、スクリーンから語りかけてくる声が、その言葉の意味を私たちに教える。ギリシャ語で、フォトは「光」を、グラフィンは「

【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第14話 text 中野理惠

開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして <前回(第13話)はこちら> 第14話 猫のはなし いのち拾い 猫の銀河(ぎんが)に命を救われたのである。入浴の際、いつも浴槽の脇についているガス釜の上

【Book Review】喪われたものの感覚〜亀山亮『戦場』(晶文社刊) text 小谷忠典(映画監督)

パレスチナ、シエラレオネ,リベリア,アンゴラ、スーダン、コンゴ,ソマリア、ブルンジ、ケニア……「戦争とは何か」を写し取りたいという強い衝動に突き動かされ,各地の紛争地帯を渡り歩いてきた戦場カメラマン亀山亮氏。氏の写真は戦

【連載】原一男の「CINEMA塾」傑作選〜 テレビ・ドキュメンタリーの青春②〜 原一男×村木良彦×芹沢俊介 第2回 上映後 芹沢俊介の講演

原一男の「CINEMA塾」傑作選〜 テレビ・ドキュメンタリーの青春〜原一男×村木良彦×芹沢俊介 <第1回 原一男×村木良彦の講演はこちら> 於1998年10月23日 大阪シネ・ヌーヴォー 第二回OSAKA 「CINEMA

【Interview】祈りと抵抗、チベットの手ざわりをもとめて――池谷薫監督が語る『ルンタ』 取材・文=萩野亮

2008年、北京オリンピック開催前夜のチベット。世界へアピールする好機として全土で平和デモが行なわれると、中国当局は容赦なくこれを弾圧、亡命政府の発表によれば、ラサだけでも200名以上のチベット人が亡くなったとされる。チ

【Review】120%の生きた証/内田英恵監督『あした生きるという旅』 text 佐藤奈緒子 川口SKIPシティ国際Dシネマ映画祭にて上映

昨年から今年にかけて、これほどALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病が人口に膾炙したことはなかったのではないだろうか。氷水をかぶりALS団体への寄付を募る「アイスバケツチャレンジ」や天才物理学者スティーヴン・ホーキング博

【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第13話 text 中野理惠

開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして  <前回(第12話)はこちら> 第13話    いろんなご縁で大いそがし 電車の中吊り広告 保管してあったはずの「サンデー毎日」の記事が見つからないので

<小特集 ドキュメンタリーでみる沖縄3>【Interview】「対立の構図」を乗り越えて 『戦場ぬ止み』三上智恵監督インタビュー

沖縄を「ドキュメンタリーでみる」小特集。3回目は、まもなく本上映が開始される『戦場ぬ止み』の、三上智恵監督のインタビューだ。 『戦場ぬ止み』は、基地建設に伴い、今埋め立てられつつある辺野古の海やキャンプ・シュワブのゲート

【Review】「生きる」こと、「戦う」こと-土井邦敏監督『“記憶”と生きる』text 成宮秋仁

第一部       分かち合いの家 1994年12月、韓国。 ナヌム(分かち合い)の家から、6人の年老いた女性たちが出てきて、坂を下り、バスに乗る。辿り着いた先は、日本大使館前。彼女たちは「水曜デモ(日本軍『慰安婦』問題

【Interview】人間の悪、あるいは悪の人間性について――ジョシュア・オッペンハイマー監督が語る『ルック・オブ・サイレンス』 text 萩野亮

 きょう7月4日、ジョシュア・オッペンハイマー監督の新作『ルック・オブ・サイレンス』が渋谷シアターイメージフォーラムで封切られた。昨年同館で連日長い列を作った『アクト・オブ・キリング』の続篇に位置づく作品である。 196

【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第12話 text 中野理惠

開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして <前回(第11話)はこちら> 第12話 株式会社パンドラ誕生 初版があっという間に売れた理由 1987年12月24日の朝、大手取次会社である日販の重役5

<小特集:ドキュメンタリーでみる沖縄2>【Interview】 沖縄の「戦後70年」を描くのは必然だった 『沖縄 うりずんの雨』ジャン・ユンカーマン監督インタビュー

沖縄を「ドキュメンタリーでみる」小特集。続いては『沖縄 うりずんの雨』のジャン・ユンカーマン監督のインタビューだ。『ゆんたんざ沖縄』(87)『老人と海』(90)など、これまで戦争・沖縄関連のドキュメンタリーを何本も制作・

好評発売中! ドキュメンタリーマガジン『neoneo』#05「完全ガイド 音楽ドキュメンタリー100[洋楽篇]」「敗戦70年 亀井文夫 戦争の記録」

neoneo #05 [2015 Summer] 特集ⅰ「完全ガイド 音楽ドキュメンタリー100 洋楽篇」特集ⅱ「敗戦70年  反骨のドキュメンタリスト 亀井文夫 戦争の記録」A5版132ページ 1000円+税ISBN 

【Review】人はなぜ踊るのか 『躍る旅人 能楽師・津村禮次郎の肖像』によせて text 志賀信夫

古希から見えるもの 70を越えて、なぜ、これほどさまざまな人々と、舞台でコラボレーションを繰り広げるのか。この映画を見た、最初の感想である。 能の重要無形文化財、一般には人間国宝といわれる津村禮次郎。柔和な表情の好々爺と

<小特集:ドキュメンタリーでみる沖縄1>【Review】沖縄を描くドキュメンタリーの〈アクチュアリティー〉:『沖縄 うりずんの雨』+『戦場ぬ止み』 text松田潤

<はじめに>いま『沖縄 うりずんの雨』(ジャン・ユンカーマン監督)『戦場ぬ止み』(三上智恵監督)という、沖縄に関する二つのドキュメンタリー映画が劇場公開されています。住民が戦闘に巻き込まれた沖縄戦の惨禍から70年、今なお

【連載】ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー 第11回『おとうさんの童謡 ~サトウハチローとメルヘンの世界~』

 サトウハチローは、20世紀の超ヒット・メーカー 廃盤アナログレコードの「その他」ジャンルからドキュメンタリーを掘り起こす、「DIG!聴くメンタリー」。今回も、よろしくお付き合いください。さて、どなたにも、こんな存在がお

【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第11話 text 中野理惠

開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして <前回(第10話)はこちら>  第11話 「東京ママおたすけ本 お母さんが元気に働く本」のきっかけ 「東京ママおたすけ本 お母さんが元気に働く本」の企画

【Interview】乱交するヴィジョン――ルーシァン・キャステーヌ=テイラー+ヴェレナ・パラヴェル監督が語る「ハント・ザ・ワールド ハーバード大学感覚民族誌学ラボ傑作選」 text 萩野亮

6月12日より渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開中の特集上映「ハント・ザ・ワールド [ハーバード大学感覚民族誌ラボ 傑作選]」では、人類学者にして映像作家である6名による4作品が上映されている。 『モンタナ 最後の

【Book Review】ヒトはなぜ結婚をするのか〜『恋する文化人類学者』鈴木裕之著 text 指田文夫

1949年の映画『晩春』以後、なぜ小津安二郎は、ほとんどの作品で、親が娘を嫁つがせる話を延々と作り続けたのだろうか。筋も役者もほとんど同じなので、どれがどれだかよく分からなくなるほどである。この本は、そうした私の疑問にも