<小特集 ドキュメンタリーでみる沖縄3>【Interview】「対立の構図」を乗り越えて 『戦場ぬ止み』三上智恵監督インタビュー
沖縄を「ドキュメンタリーでみる」小特集。3回目は、まもなく本上映が開始される『戦場ぬ止み』の、三上智恵監督のインタビューだ。 『戦場ぬ止み』は、基地建設に伴い、今埋め立てられつつある辺野古の海やキャンプ・シュワブのゲート
【Review】「生きる」こと、「戦う」こと-土井邦敏監督『“記憶”と生きる』text 成宮秋仁
第一部 分かち合いの家 1994年12月、韓国。 ナヌム(分かち合い)の家から、6人の年老いた女性たちが出てきて、坂を下り、バスに乗る。辿り着いた先は、日本大使館前。彼女たちは「水曜デモ(日本軍『慰安婦』問題
【Interview】人間の悪、あるいは悪の人間性について――ジョシュア・オッペンハイマー監督が語る『ルック・オブ・サイレンス』 text 萩野亮
きょう7月4日、ジョシュア・オッペンハイマー監督の新作『ルック・オブ・サイレンス』が渋谷シアターイメージフォーラムで封切られた。昨年同館で連日長い列を作った『アクト・オブ・キリング』の続篇に位置づく作品である。 196
<小特集:ドキュメンタリーでみる沖縄2>【Interview】 沖縄の「戦後70年」を描くのは必然だった 『沖縄 うりずんの雨』ジャン・ユンカーマン監督インタビュー
沖縄を「ドキュメンタリーでみる」小特集。続いては『沖縄 うりずんの雨』のジャン・ユンカーマン監督のインタビューだ。『ゆんたんざ沖縄』(87)『老人と海』(90)など、これまで戦争・沖縄関連のドキュメンタリーを何本も制作・
【Review】人はなぜ踊るのか 『躍る旅人 能楽師・津村禮次郎の肖像』によせて text 志賀信夫
古希から見えるもの 70を越えて、なぜ、これほどさまざまな人々と、舞台でコラボレーションを繰り広げるのか。この映画を見た、最初の感想である。 能の重要無形文化財、一般には人間国宝といわれる津村禮次郎。柔和な表情の好々爺と
<小特集:ドキュメンタリーでみる沖縄1>【Review】沖縄を描くドキュメンタリーの〈アクチュアリティー〉:『沖縄 うりずんの雨』+『戦場ぬ止み』 text松田潤
<はじめに>いま『沖縄 うりずんの雨』(ジャン・ユンカーマン監督)『戦場ぬ止み』(三上智恵監督)という、沖縄に関する二つのドキュメンタリー映画が劇場公開されています。住民が戦闘に巻き込まれた沖縄戦の惨禍から70年、今なお
【News】6/28(日)~29(月)東京と横浜で「民映研」の貴重な作品を上映
人が、長い時間をかけて暮らしの中で構築した知恵を記録した映像。《 郷土映像ラボラトリー 》は、上映をきっかけに、人が出会い語らう場をつくっています。6月は、福島と奄美に取材した3本の作品を上映します!特集上映「雪国と亜熱
【Interview】乱交するヴィジョン――ルーシァン・キャステーヌ=テイラー+ヴェレナ・パラヴェル監督が語る「ハント・ザ・ワールド ハーバード大学感覚民族誌学ラボ傑作選」 text 萩野亮
6月12日より渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開中の特集上映「ハント・ザ・ワールド [ハーバード大学感覚民族誌ラボ 傑作選]」では、人類学者にして映像作家である6名による4作品が上映されている。 『モンタナ 最後の
【News】6月13~26日、下北沢で音楽ドキュメンタリー映画を特集上映!@下北沢トリウッド
梅雨のジメジメを、下北沢トリウッドがロック・ムービーでふきとばす!『ニック・ケイヴ/20,000デイズ・オン・アース』の上映にあわせて6月13日から26日まで、音楽ドキュメンタリー映画の傑作が特集上映されます。 『NO
【対談】「表現」を撮るということ――『THE COCKPIT』×『フリーダ・カーロの遺品』特別企画 三宅唱+小谷忠典 12,000字対談
広くはないマンションの一室でMPCに向かい、ひたすらトラックづくりに打ち込むラッパーと、彼を好きずきにとりかこむ男たち。いまはいない女性画家の遺品を、白い部屋で対話するように撮りつづける写真家。音楽と写真という違いはあれ
【ワールドワイドNOW★カンヌ発】カンヌ国際映画祭マーケット「マルシェ・ド・フィルム」を訪ねて③[最終回] text 植山英美
*第1回、第2回はこちら。 |「審査は批評家のためではない」(コーエン兄弟) 大手国際セールス会社ワイルドバンチの取り扱い作品が、カンヌ・コンペティション、ある視点、監督週間、批評家週間、ミッドナイト、と主要部門のうち、
【Review】建築の歴史を通じた魂の対話―石山友美『誰も知らない建築のはなし』 text 成宮秋仁
映画の始まりは、安藤忠雄のインタビューからだった。安藤は、独学で建築を学び、二度にわたる世界放浪を経て建築における独自の哲学を築いた人物だ。建築家になるための一般的なルートから完全に逸脱して、建築家として名を成したため、
【Review】 変化し続けるテーマ———日本映画大学・第1期生卒業制作から text 細見葉介
日本映画大学の第1期生の卒業制作上映会が2月14、15日、同大学に近い川崎市麻生区のイオンシネマ新百合ケ丘で開かれた。ショッピングセンターに入りエスカレーターを上った先の、カーペット敷きのシネコンという会場で、従来と比べ
【Book Review】ドキュメンタリー史の古典が新装復刊 エリック・バーナウ『ドキュメンタリー映画史』 text 細見葉介
このほど、エリック・バーナウ著『ドキュメンタリー映画史』が筑摩書房より出版された。ドキュメンタリー映画の長い歴史を顧みるとき欠かせない名著として、日本国内でもこれまで数多くの機会に取り上げられてきた『世界ドキュメンタリー
【Review】シネマ・キャンプ第二期 最終課題優秀作品『ザ・トライブ』評 2編 text 水野由美子・宮本匡崇
2015年1月から4月末にかけて「シネマ・キャンプ」映画批評・ライター講座の第二期が開催された。neoneo編集室からは金子と萩野が講師として参加することになった。第一期以上に多彩な才能が集まり、さらに受講者の人数も増加
【Interview】『若さ』トム・ショヴァル監督インタビュー 東京フィルメックス2013上映作品
以下のインタビューは2013年、第14回東京フィルメックスの際に取材されたものですが、諸般の事情で掲載が大幅に遅れてしまったものです。関係者の皆様にご迷惑をおかけいたしましたことを、ここに深くお詫び申し上げます。(neo
【ワールドワイドNOW★カンヌ発】カンヌ国際映画祭マーケット「マルシェ・ド・フィルム」を訪ねて② text 植山英美
*連載第一覧はこちら。 |シャルリ・エブド誌事件の余波 今年で68回目を迎えたカンヌ国際映画祭は快晴の中の開幕となった。ここ2,3年は、日程の半分ほどが豪雨で、寒くてダウンジャケットの着用が大げさではないほどの悪天候に見
【Review】現状を変える希望、そして音楽〜 『パレードへようこそ』text UMMMI.
自分が世界を変えることが出来るんだと心底思っていた時があった事実を、なかったことにはしたくない。日々の生活に追われて今の生活を送ることは時々うんざりするけれどそれなりに楽しいこともあり、何かをすることでこの現状が大きく変
【座談会】リテラシーとリアリティ『テラスハウス クロージング・ドア』をめぐって text 鈴木並木
湘南の海沿い、オーシャン・ヴューの一軒家で男女が共同生活をする様子を“台本なし”でとらえた“リアリティショー”「テラスハウス」。2012年から2014年にかけてのTV放送に続き、2015年2月には劇場版『テラスハウス ク
【ワールドワイドNOW★カンヌ発】カンヌ国際映画祭マーケット「マルシェ・ド・フィルム」を訪ねて①[事前準備篇] text 植山英美
いよいよ昨日5月13日より開幕した世界最大級の映画の祭典・第68回カンヌ国際映画祭。ガス・ヴァン・サント、ジャック・オディアール、ジャ・ジャンクー、是枝裕和らの新作がコンペティション部門を彩るいっぽう、各国から新作の買い
【Interview】わたしを魅了した“赤浜魂”〜『赤浜Rock’n Roll』小西晴子監督インタビュー
公開中の映画『赤浜Rock’n Roll』は、東日本大震災で大きな被害を受けた、岩手県大槌町赤浜で暮らす人々に密着したドキュメンタリーだ。「漁師は実業。水揚げしてなんぼ」と漁にいそしむ若き漁師の阿部力さん。国や県の提示し
【Review】無力さについて――坂口香津美監督『抱擁』 text 成宮秋仁
唐突に始まる映像。団地の小さな部屋の中で、布団の上で、うずくまり、ひたすら苦しみの声を上げる年老いた女性の様子を、たんたんとカメラは捉える。カメラを撮る人物は、その女性の息子。坂口香津美監督である。カメラに