【特集】発表!わが一押しのドキュメンタリー2013
今年のアンケートの回答には、邦画の劇場公開作が多かった。ロングヒットや話題作に恵まれこともあるが、その根拠としてわりと身近な、日常生活の隣にある問題を扱った作品が多く、見る側が「自分の立ち位置」を問うようなドキュメンタリ
【News】フィクションだから撮れる「福島」がある――3/1 公開★第64回ベルリン国際映画祭正式出品作品『家路』トークイベントレポート
“故郷”― それは、自分が生まれた場所。かけがえのない家族がいた場所。そこが無人になった時、故郷を捨てた弟が帰ってきた。ある思いを胸に。 震災の影響によって、故郷が“帰れない場所”になってしまった。先祖代々受け継いできた
【Interview & Report】鉄くずに怒りをこめて映画に託す――『鉄くず拾いの物語』ダニス・タノヴィッチ監督インタビュー&シンポジウムレポート
2013年のベルリン国際映画祭で最優秀男優賞を受けたのは、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの寒村に住まう、演技経験のないある鉄くず拾いのロマ系の男性だった。男性の名前はナジフ・ムジッチさん。ロマへの差別と貧困のため、ムジッチさ
【投稿】『花火思想』について語るときに我々の語ること text 渡辺祐一
『花火思想』よりこんにちは。渡辺と申します。映画の配給・宣伝を生業としています。プロの物書きではありません。にもかかわらず、いまから『花火思想』という、たいへん魅力的な一本
【Interview】いとおしいもの、美しいものへーー『ちいさな、あかり』大野隆介監督・稲葉雄介助監督インタビュー
左:大野隆介監督、右:稲葉雄介助監督 静岡市郊外の山間、大沢地区という集落を舞台にしたドキュメンタリー『ちいさな、あかり』が1月25日から東京・ユーロスペースで上映される。東京造形大学の同級生である二人の若い映像作家が、
【Review】矛盾の中心でエロを叫ぶ 『プリンス/サイン・オブ・ザ・タイムズ』text 越後谷研
●魔法 プリンスはデカい! というのは、大きな間違いだ! 知ってるひとは多いかもしれないけど、プリンスの身長は160センチに満たない。一説には157センチ。爆笑問題の田中が154センチだそうだから…。え? 小っちゃ…。
【Review】マニアたちの幸福 〜映画『Room237』に寄せて text 鈴木並木
今さらながらではあるけれど、たいていのひと・もの・ことにはそれぞれマニアと呼ばれるひとたちがいて、常人には想像もつかないほどの時間やお金や情熱や才能をつぎ込んでいたりする。『ROOM237』は、5人のマニアたちがスタンリ
【Eassy】映写機とともに~『旅する映写機』に寄せて text 永吉洋介
永吉洋介さん 裏通りにある寂れた名画座であれ、最新のピカピカのシネコンであれ、スクリーンと座席だけの空間こそが映画館の中心であって、スクリーンの大きさやソファーの快適さ、完全入替制、自由席と指定席といった座席システムは話
【Interview】『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして』伊藤めぐみ監督インタビュー
『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして』。タイトル通り、イラク戦争下の2004年にファルージャで起きた日本人人質事件の、当事者の現在を追った作品である。 「イラクから3日以内に自衛隊を撤退させなければ人質を殺す
【Review】彼女と彼が、同じリングに立つまで――『キューティー&ボクサー』 text 成澤智美
この映画は、1組の夫婦、そして、二人の芸術家の物語である。 ニューヨーク在住40年の現代芸術家・篠原有司男、通称ギュウちゃん。日本、戦後のアートシーンにおいて、前衛美術家としてトップへと駆け上がったが、満を持して渡ったニ
【Review】国映新作『1BR-らぶほてる』(監督・大西裕)text 井上二郎
© INTERFILM/KOKUEI その部屋には一組の男女が横になっている。見覚えがある部屋だ。一目でわかる。その類いの部屋が私たちに与える印象は極めて複雑なものである。「高級」でも「二束三文」でもなく、それで
【Review】批評家養成ギブス「批評コンペティション2013」優秀作発表!
映画美学校へ場所を移してから2期目となる「批評家養成ギブス」。批評家の佐々木敦氏が主宰する、文字通りの実践的な批評講座である。今期は2013年7月に開講し、12月をもって半年にわたった全講座が終了した。東浩紀、四方田犬彦
【Review】『アイ・ウェイウェイは謝らない』 「世界の中にある中国」「中国の中にある世界」への挑戦 text 松井茂
『アイ・ウェイウェイは謝らない』より ©2012 Never Sorry, LLC. All Rights Reserved どういうわけか、僕は、アイ・ウェイウェイの書評をこれまでに2度書き、今回ドキュメンタリー映画『
【Review】『祭の馬』(松林要樹監督)クロスレビュー
あす12/14から劇場公開される、松林要樹監督の最新作『祭の馬』。この映画は、文字通り「ワケあって、おちんちんがハレちゃったある馬の数奇な運命」を辿る話なのだが、思えばかつて、これほどまでに「馬」をじっくりとみせてくれる
【Interview】『ある精肉店のはなし』纐纈あや監督 text 岡田尚文
11月29日より「いい肉の日」から『ある精肉店のはなし』がポレポレ東中野で公開されている。監督の纐纈(はなぶさ)あやさんが、大阪府貝塚市のとある精肉店(北出精肉店)に長期間にわたり取材しまとめあげたドキュメンタリーだ。纐
【Report】『うらぎりひめ』(監督:岩名雅記)宣伝リポート text 歌川達人
舞踏家 岩名雅記監督の『うらぎりひめ』 「舞踏」という身体表現をご存知だろうか?舞踏家は、「生まれてから現在までの生きられた時間を内包する身体」を用い、その圧倒的な身体表現を観客に見せつける。今回紹介する岩名雅記という
【Interview】モフセン・マフマルバフ監督インタビュー 東京フィルメックス2013
東京・有楽町で開催中の映画祭「東京フィルメックス」。今年はイラン映画界の巨匠、モフセン・マフマルバフ監督が審査委員長を務めている。特別招待作品として上映されたのは、同監督のドキュメンタリー映画『微笑み絶やさず』(2013
【Interview】中国インディペンデント映画祭2013 中山大樹さんインタビュー
11/30(土)から渋谷・オーディトリウムで開催される、中国インディペンデント映画祭。2008年より開催されているこの映画祭は、インターネットやマスメディアの情報では分からない、現代中国に生きる人々の生の姿が見られるとあ
【Interview】女優・渡辺真起子が語る東京フィルメックス2013
現在、東京・有楽町で第14回東京フィルメックスが開催されている。ドキュメンタリーを含む良質のアジア映画がたくさん観られる、晩秋の東京の恒例行事だ。今回、コンペティション部門の審査員のひとりを務めるのは、女優の渡辺真起子さ
【Interview】『夢と狂気の王国』砂田麻美監督インタビュー
スタジオジブリの今を捉えたドキュメンタリー映画『夢と狂気の王国』が東宝配給作品として、宮崎駿監督作品『風立ちぬ』の後、そして高畑勲監督作品『かぐや姫の物語』の公開直前に封切られる。しかも監督は、2011年のデビュー作『エ
【Review】『ポリス/サヴァイヴィング・ザ・ポリス 』 text 杉本穂高
本作は80年代を代表するイギリス出身のロックバンド、ポリスの結成から栄光を掴み、解散に至り、そして再結成するまでの過程を丹念に追ったドキュメンタリーだ。ポリスのギタリスト、アンディ・サマーズの自著伝「ポリス前調書(原題:
【News & プレゼント】12/3『ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件 …そして』 特別先行試写会 10名様をご招待
ATP 若手映画プロジェクト 第 1 回支援作品『ファルージャ イラク戦争 日本人人質事件 …そして』特別先行試写会のお知らせ 日時:12月3日(火) 18:30会場/19:00上映場所:京橋テアトル(中央区京橋1-6-