【Review】生きるということについて―『ひそひそ星』『園子温という生きもの』text 小松いつか
©SION PRODUCTION 2010年10月、彼は死んだ。 だから彼は、「あの日」を知らない。 あの日を知らない彼を私は愛していた。 誰よりもやさしく繊細で控えめで、時にひょうきんな人だった。 けれど、彼はあの日を
【News】5/31(火)まで作品募集!2016年8月26日(金)〜28日(日)開催 第9回シューレ大学国際映画祭「生きたいように生きる」
公募部門トークショー:左から『兄 おにい』米田愛子監督、『自分と天道虫と首吊りの部屋』中村光男監督 生きたいように生きたい。そのような思いを表現に結びつけている人々と出会い繋がり、共に映画で世界を変えていく シューレ大学
【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第28話,第29話 text 中野理惠
生後7か月 父の膝で左は姉 姉の後ろは母(当時、父が住職をしていた蓮長寺境内にて) 開拓者(フロンティア)たちの肖像中野理惠 すきな映画を仕事にして <前回 第27話はこちら> 第28話 ビヨンド・サイレンス その2
【連載】「ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー」第17回 『ルーツ・オブ・リバー 黒部川』
日本有数の名川、黒部。その源流から急流、下流までの音をパッケージング。川の流れ以外は一切情報のない、ガチの録音絵巻!川の流れを人生に見立てた音のストーリー廃盤アナログレコードの「その他」ジャンルからドキュメンタリーを掘り
【Interview】5/6-15開催。台湾国際ドキュメンタリー映画祭プログラムディレクター・林木材氏インタビュー
前回(第9回)会場の様子 5月6日(金)に第10回という節目の開幕を迎える台湾国際ドキュメンタリー映画祭(TIDF)。そのプログラムディレクターが林木材(Wood Lin)さんです。開幕まであと1週間ほど。プレイベントが
【Report】『グリーンイメージ国際環境映像祭』(3/23-25)~映像を通じてみる現在の世界について~ text 藤野みさき
緑豊かな日比谷公園の中央に位置する、日比谷図書文化館。 2011年に開館した本館は、図書フロアをはじめ、映像ホール、ミュージアム、カフェ、レストランなどの様々な施設が取り揃えられた複合文化施設である。 この図書文化館の地
【Review】『台湾新電影(ニューシネマ)時代』台湾ニューシネマを外から見つめる text 稲見公仁子
ドキュメンタリー『台湾新電影時代』より 気が付けば、1982年の『光陰的故事』から34年も経ってしまった。台湾ニューシネマの先駆けと言われるエドワード・ヤンらによるオムニバスだ。アイドル映画を撮っていたホウ・シャオシェン
【Review】マンガになろうとした“聖なるバカ”──冨永昌敬監督『マンガをはみだした男 赤塚不二夫』 text 常川拓也
“笑い”とは、もともと場の秩序を破壊するマトモじゃない行為に対して引き起こされる現象である。常識や予定調和から逸脱した時に笑いは発生する。だとすれば、本質的にギャグとは実験的、あるいは前衛的なものである。代表作『天才バカ
【Review】悪ふざけの中に―クリス・モーカーベル監督『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』 text くりた
アート(芸術)とは何か、また特定の作品を指して「それ」が果たしてアートであるかどうかを議論する人がしばしば存在するが、その度に私は「なんという不毛な議論なのだろうか」と思わずにはいられない。なぜ事あるごとに芸術を承認した
【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第27話 text 中野理惠
開拓者(フロンティア)たちの肖像中野理惠 すきな映画を仕事にして <前回 第26話はこちら> 第27話 『ビヨンド・サイレンス』 『ビヨンド・サイレンス』「素晴らしい映画じゃない」 と、快く時間を割いて見てくれたそのプ
【連載】開拓者(フロンティア)たちの肖像〜中野理惠 すきな映画を仕事にして 〜 第26話 text 中野理惠
1997年カナダ映画「百合の伝説 シモンとヴァリエ」(1997年日本公開/ジョン・グレイソン監督)を公開した頃のスタッフと。この映画では監督と主演俳優が来日し、築地を案内した記憶がある。 開拓者(フロンティア)たちの肖像
【Report】たくさんの「手のひら」~3.11映画祭 初日レポート(2016年3月11日) text 大久保 渉
3.11映画祭の会場:アーツ千代田3331 3.11映画祭。それはたとえていうならば、「パー」のような映画祭だと思った。「グー」でもなく「チョキ」でもなく、「パー」。それはあまりに突拍子のない説明になっているかもしれない
【News】4/9〜22 大阪シアターセブンにて公開!映画『ロスト・マンチュリア・サマン』(金 大偉 監督)
2016. 4.9〜22 大阪シアターセブンにて一般公開上映 金 大偉 監督が贈る魂のロードムービー! 映画『ロスト・マンチュリア・サマン』 Lost Manchuria Shamans この映
【Review】「無音」と「叫び」の境を生きる 原村政樹監督『無音の叫び声』 text 菊井崇史
木村迪夫氏 田植えの間の休息 ©『無音の叫び声』製作委員会 「戦後、痛切なことばかり多かった時間を経て、思想というもの、それを生かしめる生命力を、もはや虚像ではなく自分のものにする以外、生きる方法がなくなったとき、生活の
【Book Review】 沖縄イメージの攪乱:『las barcas 別冊』text 松田潤
根間智子「paradigm」 ■変容する沖縄イメージ 先日都内で公開された根間智子の写真展示「paradigm」(表参道画廊・1月18〜30日)と奥間勝也の監督作品『ギフト』(2011)、『ラダック:それぞれの物語』(
【Review】里山で生まれたハイブリッドな関係-小林茂監督『風の波紋』text 佐藤奈緒子
©カサマフィルム 新潟県にある越後妻有(えちごつまり)。ここは日本有数の豪雪地帯であり、冬は多い時で4メートルを越える雪が積もる。しかし夏にもなると緑が生い茂り、朝夕には山際から差す日の光が棚田を照らす美しい光景が広が
【連載 批評≒ドキュメンタリズム③】クメール民話とアピチャッポンの東北 text 金子遊
世界中に点在する「東北」 どのような国家や地域であっても「東北」をもっているように、それがどこの誰であっても、わたしたちは内なる「東北」をもっている。 それは、ただ単に中央からながめられたときに、地理的な周縁や辺縁と
【News】4/16−23開催 優れたドキュメンタリー映画を観る会 vol.32 “未来への伝言” 新作『さとにきたらええやん』の初上映も!@下高井戸シネマ
※チラシデザイン:軸原ヨウスケ 協力:粟津潔デザイン室 昨年は戦後70年という節目の年でした。にもかかわらず現政権は集団的自衛権の行使を含む安保法案を強引に成立させてしまいました。また、3.11東日本大震災から今年で5年
【Review】「あなたに起きていてほしい」-アピチャッポン・ウィーラセタクン監督『光りの墓』text 長谷部友子
世界があるのではない。あなたが世界を見るから、そこに世界が立ち現れる。 ある意味、到達を感じさせる作品であった。雑味はなく麗しく、かつてのむき出しの激しさは鳴りを潜め、映画を構成するあらゆる要素の完成度が高い。『ブンミお
【Interview】 今を考えるための映画監督・佐藤真——「日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学」編集者・清田麻衣子さん
90−00年代に、日本を代表するドキュメンタリストのひとりとして時代を駆けた佐藤真。その仕事を、未発表原稿や寄稿、批評など、さまざまな角度からまとめた「日常と不在をみつめて〜ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学」が、こ
【連載】「ワカキコースケのDIG!聴くメンタリー」第16回 『あゝ‼ この一球 近藤唯之がつづるプロ野球近代名勝負』
川上、長島、王、金田、村山、江夏……プロの頂点に立った男たちのドラマを、伝説の野球記者が名調子で描いた〈昭和スポーツ講談〉。 プロ野球ものは、聴くメンタリーの中でも人気ジャンル 廃盤アナログレコードの「その他」ジャンルか
【News】4/2(土)−9(金)福島の原発事故後の米作りを描いた『天に栄える村』リバイバル上映。天栄米の販売も!@ポレポレ東中野
日本一おいしい米作りを目指す福島・天栄村の農家原発事故による放射能汚染との闘いを描いた映画『天に栄える村』4/2−8 東京・ポレポレ東中野でアンコール上映! 原村政樹監督最新作『無音の叫び声』公開を記念して、『天に栄える